80年代のヒットドラマ トレンディドラマと独特のTBSドラマがアツい時代

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1980年代にヒットしたドラマについてご紹介します。80年代と言えば、トレンディドラマと独特のTBSドラマがアツかった時代。当時ヒットしたドラマを中心に振り返ってみましょう。

80年代で一番ヒットしたドラマ

80年代には超大ヒットしたドラマがあります。

視聴率は、なんと62.9%!どんなドラマかご存じですか?

それはNHKで放送された『おしん』です。

『おしん』は1983年4月4日から1984年3月31日まで放送されたNHKの朝ドラで、少女編、青春編、試練編、自立編、太平洋戦争編、再起編からなり、全297話放送されました。

涙なしでは語れない、明治の終わりの山形の貧しい山村で生まれた小作の娘「しん」の一生を振り返る物語。

原作・脚本は『渡る世間は鬼ばかり』の橋田壽賀子さん。

おしんの役は、少女期を小林綾子さん、青年期を田中裕子さん、中・老年期を乙羽信子さんが演じました。

その後、『おしん』は海外80ヶ国以上で放映されたというお化けドラマです。

そして、次に80年代にヒットしたドラマが、『積木くずし』です。最高視聴率は45.3%。

これは俳優・穂積隆信さんの体験記を元にした、不良娘とその親子の壮絶な戦いを描いたドラマです。

あまりにすさまじく迫力のある演技を、当時、清純派アイドルユニット「わらべ」の高部智子さんが演じたということもあって話題になりました。

そのほか80年代は「腐ったミカン」が話題になった『3年B組金八先生 第2シリーズ』や、明石家さんまさんと大竹しのぶさんを中心とした『男女7人秋物語』が40%近い視聴率を上げていました。

『男女7人秋物語』はトレンディドラマの走りでもあり、このドラマの競演がきっかけで、明石家さんまさんと大竹しのぶさんは結婚しました(現在は離婚)。

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独特な作風のTBSドラマ

80年代のドラマの特徴として、TBSドラマがあります。

1983年から1985年の3年間、この時期の夜8時・9時からのTBSドラマは、一種独特の雰囲気を持つ癖のあるドラマ作品が集中して放送されていました。

例えば、

スチュワーデス物語
スクール☆ウォーズ
不良少女とよばれて
禁じられたマリコ
少女に何が起ったか
乳姉妹
ポニーテールはふり向かない

などがそうなのですが、言葉では表現しにくい、変にまじめでちょっとシュールな青春ドラマと言いますか、真面目にヘンと言いますか、それでいて癖のあるドラマだったがゆえに、けっこう使用率も高かったと思います。

これらの空気感を持つTBSドラマを意識してか、1985年にフジテレビが『ヤヌスの鏡』というドラマを作りました。

それで魔法が溶けたのか、以降TBSのこの独特なドラマは放送されなくなりましたが、いま思うとあれこそが80年代を象徴していた空気感だったような気がします。

トレンディドラマの登場

80年代の終わりに、ついにトレンディドラマなるものが登場します。

トレンディという言葉自体が和製英語らしいのですが、トレンディとは「いま最もイケてる最先端の」といった意味ですね。

外国人からすると、アホか!と思われそうですが(笑)。

トレンディドラマは1988年から1992年にかけて、まさにバブル期に制作されたドラマで、ルックスの良いイケてる都会のちょっとお金持ちのサラリーマンやカタカナ職業の人たちの、たわいもないコイバナといったライトな感じのドラマです。

こう聞くと、くだらなそうなドラマに思えますが、当時の日本(特に東京)を象徴するような、浮かれた時代感をよく表したドラマだったのです。

ある意味、最高に日本が平和だった(実は幻想だったわけだが)、最後の時代といった感じですね。

その頃のトレンディドラマに抜擢されるような俳優のことを、トレンディドラマ俳優なんて呼ばれていましたが、言うなればその時代を代表する美男美女たちです。

どんな方々トレンディドラマ俳優と呼ばれていたかと言いますと、

女優の代表が「W(ダブル)浅野」とも当時呼ばれていた、浅野温子さんと浅野ゆう子さん、そして、中山美穂さん、鈴木保奈美さん、安田成美さん、山口智子さんなど。

男優の代表は、三上博史さん、柳葉敏郎さん、陣内孝則さん、石田純一さん、江口洋介さん、織田裕二さん、吉田栄作さん、加勢大周さんらです。

織田さん、吉田さん、加勢さんは「トレンディ御三家」なんて呼ばれていたりもしましたね。

この頃から、やたらとミュージシャンが俳優もやり始めるという人が増えました。

代表的な80年代のドラマは、

男女7人夏物語(1986年 TBS)
男女7人秋物語(1987年 TBS)
君の瞳をタイホする!(1988年 フジテレビ)
抱きしめたい!(1988年 フジテレビ)
君が嘘をついた(1988年 フジテレビ)
君の瞳に恋してる!(1989年 フジテレビ)
ハートに火をつけて!(1989年 フジテレビ)
同・級・生(1989年 フジテレビ)
愛しあってるかい!(1989年 フジテレビ)

トレンディドラマはフジテレビがダントツ強かったです。

これは90年代に入ってからもそうで、トレンディドラマはフジテレビの十八番と言っても良いくらいでした。

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80年代を飾ったドラマたち

その他で、気になる80年代ドラマをご紹介します。

1980年 熱中時代(第2期)
1980年 池中玄太80キロ
1983年 金曜日の妻たちへ
1983年 ふぞろいの林檎たち
1984年 うちの子にかぎって…(第1期)
1985年 毎度おさわがせします 第1シリーズ
1986年 あぶない刑事
1987年 ママはアイドル!
1987年 パパはニュースキャスター
1988年 教師びんびん物語

『熱中時代』は、水谷豊さん主演で北野広大という小学校の先生役を演じたドラマの第2期ですね。

理想の先生像として、根強い人気がありました。

『池中玄太80キロ』は西田博之さん主演のファミリードラマで、奥さんを早く亡くした父子家庭の家族愛のドラマでした。

杉田かおるさんが清純派女優でとても人気に。

『金曜日の妻たちへ』は「金妻」と約され、一時は社会現象にまでなる不倫ドラマの走り。人気がありシリーズ3まで制作されました。

『ふぞろいの林檎たち』は、山田太一さんが原作・脚本を手掛けたドラマで、時任三郎さん、中井貴一さん、柳沢慎吾さんの男子3人と、手塚理美さん、石原真理子さん、中島唱子さんの女子3人とがおりなす青春ドラマ。

サザンオールスターズの『いとしのエリー』が主題歌でだヒット。後にシリーズ4まで作られた人気ドラマです。

『あぶない刑事』は、横浜を舞台に柴田恭兵さんと舘ひろしさんの、ちょっとやんちゃな刑事コンビに浅野温子さんや仲村トオルさんらが脇を支え、おしゃれでかっこいい刑事ドラマとして人気を誇りました。

まとめ

いま振り返ると、80年代のドラマは濃いですね。

ここでは語りつくせなかった名ドラマもいくつもあります。

今は大御所の役者さんになられている方々も、この頃はまだまだ若くてぴちぴちしています(笑)。

中にはこの頃と全く変わらない美魔女(美魔男)もいますが。

この頃のドラマはテーマもストーリーもわりとシンプルで、最近のドラマのように複雑で社会の闇などが扱われていないので、わりと子供たちでも安心して見ることができました。

『おしん』なんかは、いま見たら結構見ごたえありそうですね。

いつかまとめて一気見してみたいです。

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