9060問題とは?8050問題がさらに進んで… 話題の中京テレビのドキュメントや不登校児童数など

「8050問題」がさらに進行し、いま「9060問題」が浮上し始めています。100年時代を生きる私たちふりかかる新たな問題。その問題が引き起こす要因に、長期にわたる子供の引きこもりの問題が…。話題となった中京テレビのドキュメント番組についても触れています。

9060問題とは

長年引きこもっている子供が50代になり、その親は80代。80代の親の年金で、収入のない50代の子供を養う家庭のことを、8050問題と呼ばれています。

それがさらなる高齢化が進んだことで8050問題が、親90代、働かない子供60代といった、9060問題へと移行が始まっています。

これら50代、60代の引きこもりを続ける、かつての子供たちは、小学校・中学校・高校の時代に不登校になり、そのまま年月が過ぎ、ついにこの年齢になってしまったわけです。

引きこもりが長い年月にわたり続くことで、社会面での経験も得られないままただ年齢を重ねていくため、より就職が困難になるという負の循環から抜け出しにくくなってしまいます。

これまでは親の年金でなんとかやりくりで来ていた8050問題を抱える家庭でも、さすがに親が90代ともなると、平均寿命も超えていますので、いつ成り立たなくなってもおかしくありません。

そしていま正に、これまで何とか支えていた高齢の親が亡くなり、立ちいかなくなる9060問題が浮上しているということです。

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増える不登校児童たち

近年の小中学生の不登校児童者数の推移を見てみますと、元々緩やかに増えていたものが平成7年から平成10年にかけて大きく増加、その後も高い位置でキープしていたものが、平成28年ころから再び急増し始めます。

現在は少子化にもかかわらず、過去最高の20万人近くの不登校児童がいる状態です。

高校生の不登校者数は、さほど増加はしておらず、むしろわずかながら減少傾向にあります。しかしこれは、小中学生の不登校児童数が増えていることから、高校への進学を断念しているからかもしれません。

どこかで不登校の状態から脱却しないと、このまま引きこもりが続くと、いま問題となっている8050問題、9060問題の予備軍になってしまいかねません。

中京テレビの9060問題ドキュメント「おいてけぼり」

そんな中、中京テレビが9060問題をテーマにドキュメント番組が放送されました。

「おいてけぼり~9060家族~」というタイトルで放送されたこのドキュメントは、かなり多くの人から反響があったそうです。

この番組は、2021年の日本民間放送連盟賞中部・北陸審査会報道部門で1位にもなったほど、現代が抱える深い問題についてのドキュメントとなっています。

このドキュメント番組の取材は、2019年から2021年の約2年間にわたり、密着取材されたそうです。

おいてけぼり~9060家族~

内容は、次のようなものでした。

「愛知県内の市営団地で父(当時91)と暮らす娘(52歳)。35年にわたり自宅にひきこもっている。
コンビニに買い物に行ったりはできるが、他人との交流はなくいわゆる「ひきこもり」。

実はこの家には、もう1人の引きこもりがいる。52歳の娘の兄(63歳)だ。パチンコに出かける以外は自室に閉じこもっている。

家族の暮らしの支えは父の退職金と年金。そんな状況のなか、父親が亡くなる。

高齢化するひきこもり家族にとって、そう遠くなく訪れるとわかっていた「その日」。それはある日、突然やってきた。

ひきこもりの娘は人生初の1人暮らしを始めるが…。」

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まとめ

「おいてけぼり~9060家族~」の中の引きこもりの兄と妹は、その後、それぞれ1人暮らしをすることになり、生活保護を受けるわけですが、受給額は1人に対し月13万円だそうです。

自営業で働く人がせっせと働き続け、40年間納め続けてもらえる年金の額は、月にしてわずか65075円。

まず思い浮かんだのが、このことに対する違和感です。なんだかとても納得がいきません。

生活保護費を下げろというのではなく、せめて満額国民年金を払い切った人には、生活保護の受給額と同等レベル以上は最低でも支払うべきではないかと思います。

引きこもりが増える環境には、様々な要因があり、一筋縄ではいかないいくつもの問題があるでしょう。これが解決の方向へと向かわない限り、生活保護を受ける老人の数も増えるでしょう。

40年間働き続けた結果、受け取る年金額が65075円では、これだけではまともな生活はままならず、これもまた生活保護者を生み出すこととなってしまいます。

がんばって働き続けてきた結果が生活保護。これでは、自尊心も失われてしまうというものです。

少子高齢化問題、引きこもり問題、年金問題、これらの各問題も裏側で複雑に絡み合い、日本の未来に暗い影を落としているのだと思います。

最近の話題の中でも多くの現役世代を悩ませるのは老後の暮らしのこと。幸せ度の低い国民といわれる所以は、こうした国の仕組みのバランスの悪さにも大きな要因がありそうです。

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