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アルムナイネットワークとは?人手不足解消の切り札として退職者との新しい関係性の構築法

初めて、この言葉を知ったときは、新手のネットワークビジネスというのが第一印象でしたが、全く別物です。

ネットワークを使ってビジネスに活かすという言い方が、ふさわしいでしょうか。

このアルムナイネットワークは、日本での深刻な人手不足問題、さらには老後の経済不安の両方を解消する可能性があります。

特に、人手不足を解消するために、企業ではさまざまな取り組みが進められているなかで注目されているのが、アルムナイネットワークです。

簡単に言えば、退職者との新しい関係性を構築するための施策であり、再雇用を含めて、人材不足の解消につなげようとする狙いがあります。

アルムナイネットワークのメリット

そもそも「アルムナイ」とは、同窓生や卒業生という意味合いがあり、諸事情で中途退職した人であっても、同じ釜の飯を食った仲間として繋がりを持つイメージです。

企業が、アルムナイネットワークを導入するメリットとしては、

  • 優秀な人材の再雇用が可能
  • 採用活動の効率化が図れる
  • 企業のブランディングにつながる
  • 即戦力として期待できる
  • 業務委託という手段も取れる
  • 協業の可能性も探れる
  • 社外パートナーにもなれる

といった点があげられます。

もはや退職したからといって、どこぞの芸能事務所にように干すなんてのは、非常にカッコ悪いこと。

アルムナイネットワークのデメリット

メリットもあればデメリットもあるということで、

  • 現役社員への理解と協力
  • 退職者の高いプライド
  • 運用コスト
  • 年下上司との関係性
  • ITやDXへの適応性

といったことが懸念されます。

ありがちなのは、元社員による「オレたちの頃は論」を振り回すこと。

さらには、過去の実績を自慢げに話す企業内武勇伝の発表などで、特に定年退職者の過去の栄光にすがる、若者には負けないといった、どうでもいいプライドが足かせになりそうな気がします。

一方で、現役社員も穿った目で見るのは、当然、あるものと考えます。

ゆえに、自己都合退職者を中心に、声掛けすることも、ひとつの対応策かもしれません。

人手不足解消の可能性

アルムナイネットワークは、人手不足解消の切り札となる可能性を秘めていると言われています。

とは言え、すでに他の職業に就いていた人が出戻るわけですから、出戻られた側が人手不足になるというだけの話に。

全体から見るとそうなりますが、一企業単位で考えると、

  • 出戻りたい人
  • 出戻って欲しい人

とのマッチングであると言えます。

実際に、接触する場合は、以下の点に留意することになるのでは。

  • 退職者との継続的コミュニケーション
  • 退職者のニーズの把握
  • 運用にかかるコスト抑制

ただ、同業異業を問わず、他社での経験で活かされることは、かなり魅力的です。

アルムナイネットワークを効果的に運用することで、企業は優秀な人材の確保や採用活動の効率化を図ることは間違いないでしょう。

また、企業のブランディングにもつながるため、人手不足解消に貢献する可能性は十分にあると言えます。

アルムナイネットワーク導入企業

トヨタ自動車、住友商事、日本製鉄、みずほFG、山口FG、電通、中外製薬、クラレなどはすでに導入済みですが、やはり資金力と人的資源が豊富な企業は、結果が出やすい可能性が高いと予測しています。

まとめ

「アルムナイネットワークとは?人手不足解消の切り札として退職者との新しい関係性の構築法」というテーマで、アルムナイネットワークについて書きました。

アルムナイネットワークは、人手不足解消の切り札となる可能性がある新しい取り組みです。

企業の人事担当者や経営者は、メリット・デメリットを理解した上で、自社に適した運用方法を検討していくことでしょう。

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