新築一戸建ての間取りに吹き抜けを採用する場合は暖房効果をチェックしないと悲惨に!
賃貸が良いか所有が良いかという論争ネタも、実にくだらないことだとバレ始めたのか、メディアでのネタ記事が激減しています。
不況、税金、物価高が話題になると、一戸建ての新築や維持に関しては、かなりダメージを受けるので、ネタにし辛いんですよね。
賃貸の場合は、不況や物価高という理由で、サクっと家賃が上がるというこは、滅多にありません。
あったとしたら、それは簡単に家賃が上がる物件というウワサになって入居率に影響するからです。
それでも一戸建てを新築するなら、吹き抜けには要注意ということを今回のテーマにします。
吹き抜けのメリット
ハウスメーカーのモデルハウスや住宅展示場で、吹き抜けを見てしまうと、あこがれる気持ちは十分に理解できます。
筆者の以前の職業は、分譲マンションの水回り設計技師でしたが、関連して一戸建ての間取りについても様々なパターンを見てきました。
吹き抜けのメリットは、
- 解放感がある
- 天井からの採光で明るい
- 自然光を利用できる
- リフォームで部屋に転用可能
- 上下階でのコミュニケーションが取りやすい
というところです。
やはり解放感は、何物にも代えがたいものがあります。
天井付近にトップライトを設けると、自然光が入りますから明るい空間を保てると、気持ちよく感じますよね。
吹き抜けのデメリット
ぶっちゃけますとデメリットの方が多いのですよ(汗)
天井が高いということは、冷房、暖房の効きが悪いことは否めません。
また料理の時の煙やニオイは、全て換気扇が処理してくれると良いですが、そんな都合のよい換気扇は世の中には無いのです。
二階にまで、しっかりと届きます・・・。
天井から3枚羽ぐらいのファンを設置しているケースもありますが、あれ、普段、どうやってメンテナンスするんですか?
スポットライトのような照明を吊り下げている場合も、電球が切れたら、いちいち業者を呼びますか?
脚立があっても危険です。
それと、上下階でコミュニケーションが取りやすいメリットも挙げましたが、逆を言えば、筒抜けとも言えます、音や声に対して防音をしっかりしないと。
決定的なのは耐震性です。
水平構面、いわゆる床や屋根など横向きの構造や骨組みのことで、吹き抜けだと2階部分に床が無いですから、どうしても弱くなります。
耐震等級がどれぐらいなのか・・・。
結論からすると、吹き抜けは解放感ぐらいしか売りが無いです(汗)
トップライトからの自然光が気持ち良いなんて、真夏なんかだと、熱がこもるこもる。
シェードやブラインドなどを自動で調節する機能がなければ、まあ、しんどい空間になります。
吹き抜けのデメリットを抑える方法
あくあることですが、暖気が天井に逃げて冷気が階段か降りてくるということに関しては、最低でも対策をしないといけません。
シンプルなのは、階段にドアを設置することです。
これだと解放感ガーというのならば、エアコンが効かないと毎日嘆いてください。
もしくは断熱性と気密性を高いレベルで仕上げるか、温かい空気を循環させるためのファンを回すことも効果的です。
もちろんエアコンもケチらずに広い空間でも対応できるグレードは必須でしょう。
まとめ
「新築一戸建ての間取りに吹き抜けを採用する場合は暖房効果をチェックしないと悲惨に!」というテーマで、吹き抜けについて書きました。
あこがれの代償として、夏は暑い、冬は寒いとなりがちな吹き抜けについては、断熱性と気密性を目一杯上げることは当然のことです。
もちろん建築費に跳ね返ってくるわけですが、理想を適えるためには、痛くもない支出では?
最悪、吹き抜け部分に床を張って、居室に転用してしまうという選択肢もあります。
それを見越して設計しておくことも、実はリスク回避としてはアリです。
ビニールなどで目張りなんてことは、照明か付近にある場合は避けた方が無難です。
照明の熱で引火なんとことは避けたいですからね。
参照
住宅性能表示制度について | 一般社団法人 住宅性能評価・表示協会
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