老後破産する人の特徴 破産する原因と老後破産する人の割合 今日からできる対策とは?
いま現在、老後破産をする人が増え続けているそうです。特に独居老人の老後破産の割合には目を見張るものがあります。老後破産する人にはどのような特徴があるか、またその原因や今からできる対策についてお伝えします。今日できることから始めて、未来に備えましょう。
もくじ
老後破産とは?
年金の話が出ると、合わせてよく出てくる言葉として「老後破産」という言葉があります。
以前ならば、定年まで勤め上げたあとは、「悠々と年金暮らしが待っている」なんて思っていました。
しかし、なんだか退職金が少なかったり、年金も思ったほどもらえなかったり、減額されたりで、悠々と暮らせる老後の生活も夢のような話となりつつあるようです。
それどころか老後に破産?そんなことが、私たちにも訪れるのでしょうか。
老後破産とはいったいどういう状態かというと、年金では生活ができず、破産せざるを得ない状態に陥ってしまうことを意味します。
定年前まではある程度の収入が確保できていたものが、少ない年金のみで生活を始めていくうちに、予想外の支出が発生したり、徐々に資金がショートしてしまったりして、収支のバランスが崩れて老後破産が起こるのです。
これは、定年後の人生が長くなった超高齢化した日本において、実は誰にでも起こりうることです。
老後破産する人の割合
少し前(2014年)のデータになりますが、独居老人600万人のうち老後破産をした人が200万人もいたというデータがあります。しかも、その他に100万人の独居老人が、もとから生活保護を受けていたそうです。
つまり、独居老人の半数である300万人が生活困窮者であるという調査結果がでました。
これを過去の話だといって、終わらせるわけにはいきません。2022年の現在は、2014年時点よりもさらに寿命が伸びており、高齢者の数が増えています。
そして、その数に比例し、今も老後破産する人の数は年々増え続けているのです。
老後破産する原因
老後破産する原因は、いくつもあります。つまり、破産する危険性は誰にでもあるということです。
主な老後破産の原因としては、
- 年金額が不十分
- 生活レベルを落とせない
- 預貯金不足
- 住宅ローンの残債
- 子の教育費の残債
- 銀行からの過剰融資
- 医療費
- 退職金不足
- 独居世帯
- 親子共倒れ
といったものです。
定年時の退職金が少なく、定年後にも住宅ローンが残ってしまった場合や、賃貸で家賃を払い続けなければならない場合、少ない年金だけでは足りず、生活費を借り始めてしまうと、これはもう破産予備軍状態です。
子供が奨学金を返済することによる負担も問題になっていますが、親が子供の学費を借りた場合の返済も、定年後まで残ってしまうと破産の要因となります。
年金だけでも慎ましやかな生活はできるかもしれませんが、病気をしたときなど、急に大きなお金が必要となることがありますので、老後の資金の蓄えも必要です。
老後破産する人の特徴
後破産しやすい人の特徴としては、お金に対してどんぶり勘定だったり、見積もりが甘かったりする人、山っ気のある人があげられます。
例えば、65歳まで働けるにも関わらず60歳で定年してしまい、年金を繰り上げ受給しようとする人です(これらの人が必ず破産するわけではありません)。
また、老後資金を貯めなければならない50代のときに、手を出してはならない投資話などに老後資金を突っ込んでしまう人などです。
増えるかどうかはわからないのが投資です。賃貸物件のついた家に建て替えて、定年後は大家さんになりませんかなどといった話に乗ると、莫大な借金を抱えてしまう可能性もあります。
借り主あっての賃貸事業ですから、立地や空き室リスク、老朽化による家賃の下落、設備の劣化によるメンテナンス費など、さまざまな要因も考慮しないと決してプラスにはなりません。また存命中に回収できるのか、という点も考慮すべき重要なポイントです。
なので、あまりに美味しい話にはくれぐれも気をつけてください。そんなに美味しい話であれば、勧める本人が投資すればよいわけですからね。
投資に確実はありません。あくまでも余剰資金で行うようにして、老後の資金は別にしっかりと貯めていきましょう。
今からできる対策
老後破産はよほどの資産があり、年金も十分にあり、それでいて生活も現役時代よりも抑えて慎ましやかに暮らしていける、そんな方でない限りだれにでも訪れる可能性のあるものです。
そんな老後破産のリスクを少しでも減らすためには、どのようなことが対策としてできるでしょうか。
今からできることとしては、
- 固定費を見直して、少しでも老後資金を増やす
- この先掛かると予測される大きな出費を洗い出して備える
- ローンがある場合はどんどん返済する
- 新たなローンを組まない
- 住宅ローンを定年までに払い終える
- 子供の学費(借金)を定年までに払い終える
- 身体が動く限り働く
- 年金受給時期を遅らせる(年金受給額を増やす)
- 年金の受給額をしっかりと計算する
- 退職金を期待しない
- 生活レベルを少しずつ落として慣れていく
などです。
現役中にローンは完済して、少しでも多く老後資金をためましょう。
そしてなにより、健康に注意して、体が動く限り働く気持ちで「生涯現役」を目指しましょう。
まとめ
人生はずっと右肩上がりで続いていくわけではありません。
なので、生活レベルを収入に合わせてどんどん上げていくと、いつかそのレベルを落とすときになってとても苦労します。
できることなら、収入が増えても生活レベルは変えずに暮らし、余ったお金は貯金しておくことで、将来の不安解消に役立てましょう。
過ぎてしまった時間はどうしようもありませんので、今からできることをやるのみです。