年金は何歳からもらうのがベストか?60歳で定年して働かずに生きていくためにはいくら必要?
年金はいったい何歳からもらうのがベストなのでしょうか?もしも60歳で定年して、その後は働かずに生きていくとするなら、年金はいくら必要?そんなことをアラフィフが考えてみました。50歳も過ぎれば定年もあっという間。この先どうなるの?
もくじ
将来的に年金がいくら貰えるかはナゾ
現在のアラフィフ世代にとって、実際にもらえる年金額って、結構ナゾだと思います。
「ねんきん定期便」で試算されたものが時々届きますが、法律などが変わると、そういった支給予定額もあっさり覆されてしまうでしょうからね。
理想的なのは、年金に頼らずとも生きていけるだけの資産があることですね。
多額の貯金だとか毎年多くの配当が入るだとか、そういったものを現役時代に築き上げることができれば最高ですが、それを可能にできる人はほんの一握りでしょう。
その前に、1ヶ月にいくらあったらそこそこ快適に暮らせるのか、その最低額を知っておくことが大事なのではないかと思います。
1ヶ月いくらあればそこそこ快適に生活できるかを知っておく
1ヶ月いくらあればそこそこ快適に生活できるか、その最低額を試算するにあたり、どういった内訳となるのか各項目を洗い出し考えていく必要があります。
毎月の家計における主な支出には、
食費
その他の消費支出
交通・通信費
教養娯楽費
住居費
水道・光熱費
教育費
被服費
保健医療費
税金
家具・家事用品
が、あげられます。
これは上から多い順に並べてあります。
その他の消費支出には、こづかいや交際費などが含まれています。
交通・通信費には車の維持費も含まれます。ただし、車の購入費は含まれていません。
住居費が意外と少ないと思われるでしょうが、ここには住宅ローンの借入金は含まれていません。年金受給時にはローンは完済していることが前提です。
もちろん、賃貸の場合は食費以上に住居費が掛かることは考慮しましょう。
教育費に関しては、定年の頃には子供も巣立っているでしょうから、ないものとして良いでしょう。
これらが毎月かかる費用の内訳になります。
自分が年金暮らしをする場合、それぞれの項目にどのくらいを割り当てるのか試算して、月に必要な最低生活費を導き出してみてください。
導き出した額と「ねんきん定期便」で試算された受給額を比較し、足りない分がマイナス分ということですね。
それを補うべく現役時代に貯金をしておこうというのが、老後の資金2000万円というやつです(笑)。
もしも、貯金が作れなければ、年金をもらいながら働いて、不足分をカバーしていくことになります。
働けるうちはそれでもいいのですが、やはり高齢になってくると体の調子によりどうなるのかが不安です。
年金生活者は非課税世帯?
上の項目に税金が含まれていますが、年金生活者は非課税世帯ではないの?と思った人もいるかも知れませんね。
年金もある一定額以上になると、税金が発生します。年菌に加えて働いた場合も税金は発生します。
ただし、年金受給者の場合、税金額が以下の条件を満たす世帯だと免除されます。
65歳未満で配偶者のいない方で、年金収入が980,000円以下の方
65歳以上で配偶者のいない方で、年金収入が1,480,000円以下の方
65歳以上で配偶者のいる方で、年金収入が1,928,000円以下の方
これらを12ヶ月で割ると、年金収入だけで非課税枠内で生活する際の毎月の年金受給目安が算出できます。
例えば、65歳以上の夫婦世帯の場合は、年金収入が月額160666円以下であるなら、非課税世帯とみなされます。
60歳で定年して働かずに生きていくためにはいくら必要
現在は60歳から繰り上げて年金をもらうことも可能ですが、反対に75歳まで繰り下げて受給することもできます。
受給開始時期を後ろに遅らせるほど、受給額は増えるのですが、寿命とのからみもありますので闇雲にずらせばいいかというと、それもどうかと思います。
60歳から年金を受け取ると、月当たりの受給金額が最大24.0%減額されてしまいます。
年金の平均受給額が、単身者の場合で平均して年に207万円、夫婦世帯で年に250万円と言われています。
これが60歳受給になると24.0%減額されてしまうので、単身者で年157万円、夫婦で年190万円に減額されてしまいます。
これを月額にして計算してみると、単身者で月13万円、夫婦で月16万円ほどになります。
この範囲内で生活できるか、不足分を補うための資産を所有していれば、60歳で定年し、以降働かずに生きていくことは可能です。
住宅にかかるお金や、食費などが少なくて済む人であれば、不可能ではない数字だと思います。
足りなければ、その都度アルバイトをすると考えれば、まるでやれなくもないでしょう。
60歳で定年し、以降年金暮らしをするとなると、まだ体力もありますし、時間もたっぷり持てるので、それはそれで楽しい人生かもしれません。
そのためには、それまでに少しまとまった貯金を貯めておくと、より安心ですね。
結局、年金は何歳もらうのがベストか?
これは個人の価値観にもよるので一概には言えませんが、年金は70歳から受給するのが良いのではないかと思います。
5年ほど繰り下げ受給することで、年金受給額は65歳から受給するのに比べ、42%増額されます。
さらに65歳から70歳の間も働き続け、年金を払い続けるのであれば、70歳の受給時期には更に増えていることでしょう。
これまでの給与が少なかった人や、若い頃に年金を払っていない時期があった人などは特に、70歳まで働き続け、70歳から年金を受給するようにすれば、その後はわりと安定した老後が過ごせるように思います。
70歳まで働くのかというと、気が重くなるかもしれませんが、65歳から徐々に仕事量を減らし、70歳で完全リタイアとすれば、少しは気も軽くなるのではないでしょうか。
もちろん65歳の時点で潤沢な年金と資産が構築されているのであれば、65歳で定年するのは理想的です。
75歳まで受給額を遅らせるのは、自営業者等で定年がなく、働くことが大好きで、年金をもらうよりも労働収入のほうがよっぽど多いという、極稀な人をのぞき個人的にはおすすめできない気がします。
まとめ
この先物価も上昇するとなると、いまの年金額では生活もままならなくなる、ということも考えられます。
そのときの状況を見ながら、定年時期が近づいときにまた、具体的な受給時期は考えるとして、定年しても通用する仕事のスキルを身につけることや、多少の貯蓄や資産などを現役時代にコツコツと築くことはとても大切となるでしょう。
ただ、未来のことばかり考えすぎても、どうなるかは誰にも予測できません。
完璧なプランよりもおおよその予測が賄える程度にプランを立て、日々の生活も楽しみながら人生を送りたいものです。