悪習慣を断つには?習慣を変えづらい理由 引き起こすトリガーと習慣化までに要する時間

一度身についた悪習慣はなかなか取り払うことが難しいものです。特にそれがある種の快楽を与えている場合は、脳内で快楽物質が出るために、悪いとわかっていても断ち切りにくいもの。しかしそんな悪習慣でも、実はそれを起こす要因となるトリガーとの関係を見直すことで可能になるとか。そのコツとはいったい…。

悪習慣は取り払うことはできる

あらゆる病気の原因は、大抵生活習慣の乱れがもととなっています。

つまり、その生活習慣を改善すれば、病気になるリスクは減らせるわけです。

だったらと思い立って、悪しき習慣を改善しようと試みるものの、なかなか一旦身についてしまった悪習慣を取り払うのは難しいものですよね。

なぜこうした身についてしまった習慣というのは、なかなか取り払えないものなのでしょうか。

そのメカニズムが、今だいぶ解き明かされ、その仕組みを理解することにより、悪習慣もだいず取り払いやすくなってきたそうです。

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習慣化することのメリットとデメリット

物事が習慣化することの利点は、その行為を行う際に意識を集中することなく物事が行える点です。

例えば、毎日朝起きて会社に行くまでに何をすべきかは、ルーティンが習慣になっているためにいちいち考えなくとも身体が勝手に動いてくれることでしょう。

また、車の運転やスポーツ、楽器の演奏なども、一旦習慣化してしまうと、考えずとも体を動かすことが可能となります。

しかし、この習慣化は良いことばかりに起こるのではなく、悪いことであっても習慣化してしまうところがデメリットです。

まさに、食後は必ずタバコを吸いたくなるとか、仕事が終わったらお酒が飲みたくなる、毎晩夜更かししてしまうといったのも、悪い習慣です。

なぜ一度習慣化してしまうと、それが当たり前のように無意識レベルで行動してしまうのでしょうか。

習慣化されると脳は

一度習慣化されると、脳は考えることにエネルギーを使う必要がなくなります。

つまり習慣化された行動を行っているときの脳は、いわば省エネモードで動いているため、その習慣化された行動の最中は意識はあまり働いていないのです。

そのため、習慣化された行動は、思考の介入が入らないため、途中で中断されにくくなります。

これは、良い習慣の場合はいいのですが、悪習慣の場合でも同様に働いてしまう点が問題なのです。

習慣はときに依存症につながることもあります。

基本的に気持ちの良いこと(報酬系を活性化するドーパミンが出る)は、快楽物質が脳にあふれるため、その習慣をより欲して行動のための神経回路が強化されます。

それがくりかえされることでさらに学習や記憶を強くし、たとえそれが悪習慣であっても気持ちが良いことなので行動を抑えられにくくなるわけです。

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悪しき習慣を断つには

ただし、悪しき習慣に脳が全て乗っ取られているわけではありません。

習慣により脳は強く悪習慣を定着させてしまってはいますが、それでも前頭前野の一部では、万が一の事態が起きたときには悪習慣を続けるのとは別の行動を取るようとの指令が出されます。

つまり、何かのきっかけ(トリガー)により習慣は変えることができるのです。

反対に、今の習慣も何かのきっかけと結びついて、習慣化されているわけです。

この習慣を変えるのに最も効果的なタイミングは、生活環境が変わったときです。

生活習慣が変わると、これまでのトリガーが発っせられる機会が失われます。

例えば、「定年退職したら、お酒を飲まなくなった」というような話を、聞いたことがあるのではないでしょうか。

それは、「仕事が終わった→疲れた自分に褒美をやりたい→帰りにお酒を飲んで帰る」という習慣が起こるための「仕事が終わった」というトリガーが、退職ととも引かれなくなったからです。

悪しき習慣を変えるためには、どんなトリガーと繋がっているかを考え、そのトリガーを意識的に別のものと結びつけるにしてみたり、もしくはそのトリガーが発することのできない状況を作ると、悪しき習慣を断ち切りやすくなるでしょう。

とは言え、新たな習慣を築くには、時間もかかるものです。そしてこれは人により(またその習慣により)ばらつきがあるものです。

よく習慣は21日間続けることで身につくと言われていますが、これにはあまり根拠はないようですので、時間にこだわるのではなく、ただ諦めずに、かつ気楽に続けることが唯一のコツと言えるでしょう。

まとめ

習慣は脳内でオートパイロットが行われている状態なわけです。

そして、このオートパイロットが発動される前に、何かしらのトリガーが引かれています。

悪習慣を断つには、損習慣と結びついているトリガーは何なのかを見極め、そのトリガーと別のものとを結びつけるか、そのトリガー自体を引かないような環境や状況に変えていくことが必要です。

そのため、生活環境が変わったときなどは、悪習慣を断つのにとても良いタイミングです。

そういったタイミイングを上手に活用してみてください。

ただし新たな習慣を築くには時間もかかり、その時間にも個人差があるそうです。

諦めず、気楽に続けることが結果的には良いようなので、3日坊主と自分を責めずに地味に続けてみてください。

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