カンピロバクターの登園目安は?カンピロバクター食中毒の症状や治療法、予防方法について
カンピロバクター食中毒になってしまった場合、登園目安はどれくらいでしょう。また、カンピロバクター食中毒と鶏肉の関係、カンピロバクター食中毒の症状や治療法、予防の方法について、説明していきます。
もくじ
カンピロバクターの登園目安
子供がカンピロバクター食中毒を起こした場合、幼稚園や保育園の登園にはどれくらいの期間を開けたほうが良いのでしょうか。
カンピロバクター食中毒は、学校保健安全法では「その他の感染症」に分類されていて、出席停止扱いにはなりません。そのため、学校の場合はそれぞれの学校の目安に従って休むことになり、欠席扱いになります。
幼稚園や保育園の登園の目安は、嘔吐・下痢が治まって全身状態が良好であれば登園できる園が多いようです。
嘔吐や下痢の症状がある間は、自宅で安静に過ごすことになります。
園により対応は異なりますので、詳しくは通園している園へ相談してみてください。
カンピロバクターとは
カンピロバクターは、鶏・豚・牛などの家畜やニワトリ・ウズラ・七面鳥などの家禽の腸内に生息している細菌です。
カンピロバクターを原因とする食中毒は、近年国内で発生している細菌性食中毒の中で最も多いようです。
年間では300件くらい発生しており、患者数は2000人といわれています。
同じものを食べても、カンピロバクターを原因とする食中毒を起こす人もいれば、そうでない人もいます。
食べたときの体調などの免疫力により左右されることもありますので、普段から体調を万全に整えておくことはとても大切です。
カンピロバクターと鶏肉
カンピロバクター食中毒の原因は肉類によるものが最も多位と言われています。その中でも、特に鶏肉が一番の原因になっています。
肉類は十分に加熱調理をすることと、鶏刺しなどの鶏肉の生食を控えるようにしてください。
抵抗力の弱い高齢者や幼児などは、鶏肉以外の肉も加熱してから食べるようにした方が良いでしょう。
また、井戸水や犬・猫などのペットの糞便にもカンピロバクターが生息しているので、注意が必要です。
カンピロバクターの症状
カンピロバクター食中毒の症状は、
- 下痢
- 腹痛
- 発熱
- 悪心
- 嘔吐
- 頭痛
- 悪寒
- 倦怠感
などが主な症状としてあげられます。
他の感染型細菌性食中毒や風邪と似ていますが、
- 下痢が起こる回数が多い
- 血便を伴う比率が高い
- 発熱を伴うことが多い
などの特徴があります。
カンピロバクター食中毒は、潜伏時間が一般に1~7日間と、他の感染型細菌性食中毒よりも長いのも特徴です。
また、カンピロバクター食中毒に感染した数週間後に、
- 手足の麻痺
- 顔面神経麻痺
- 呼吸困難
などを起こす、「ギラン・バレー症候群」を発症する場合もあります。
カンピロバクターの治療法
カンピロバクター食中毒は抗菌薬の治療なしで自然に治ることも多いですが、下痢の回数が多いため脱水症状になりやすいことに注意しましょう。
そのため、経口補水液やスポーツドリンクなどで水分・塩分補給を忘れずに行い、安静に過ごすことです。
症状が落ち着くまでは、消化器官にできるだけ負担をかけない食事を摂るよう心がけてください。おかゆなどの消化の良い物が良いでしょう。
ただし、子どもや高齢者は重症化しやすいので、早めに医療機関にて受診することをおすすめします。
カンピロバクターの予防方法
カンピロバクター食中毒の予防方法は、次の点になります。
- 肉の中心部を75℃以上で1分間以上加熱する
- 加熱不十分な鶏肉料理を避ける
- 肉と他の食品とで、まな板などの調理器具を分けたり、容器を分けて保存をする
- 肉に触れた後は十分に手を洗う
- 肉に触れた調理器具等は洗浄・殺菌をする
その他、免疫力を高めることもとても大事です。
まとめ
カンピロバクター食中毒は風邪や胃腸炎と症状が似ていますが、下痢の症状がひどくなる特徴があります。
そのため、登園の目安も「下痢の症状がなくなったら」と考えておくと、判断しやすいでしょう。
手洗いでの対策や、肉を食べるとき・取り扱うときの対策をしっかりと行い、カンピロバクター食中毒にならないように気を付けてくださいね。