座る時間が長い人はがんになりやすい?短い人より82%もがんのリスクが高いという報告も

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座り仕事が大半の人にとっては、ちょっとドキッとする内容のリリースを発見しました。

筆者も一日の大半を座って過ごしますが、座る時間が長いほどがんのリスクが高まる的な記事を見かけると、胡散臭さを疑っていたわけです。

座る時間が長いって、事務職をはじめとしてプログラマーとか漫画家とか、座り仕事がメインの人は、みんながんになってしまうってことかよと、心の中ではいちゃもんを付けていたのです。

ところが、ちゃっかりと論文もありまして(汗)

今回は、リリースや論文の内容について、かいつまんで紹介します。

長時間の座り仕事はハイリスク

シンプルに結論を述べると、座る時間が長くても少しでも運動する機会を設けるとリスクは減らせるという主旨です。

同時に、

The most sedentary individuals had an 82% higher risk of cancer mortality compared to the least sedentary individuals.
(最も座りがちな人は、最も座りがちでない人に比べて、がん死亡リスクが82%も高かったのです。)
※DeepLにて翻訳、以下()内も同様

ということを、アメリカのMD Anderson Public Relations Officeはズバっと説明しています。

かなり高いリスクなので、ちょっとだけ焦りました(汗)

ただ、わかっちゃいるけどって話しなんですが、では、どうすればリスクを減らせるのかという点について、次の章で説明します。

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82%のリスクを減らす方法

さて長い時間を座って過ごさざるを得ない人は、どうすれば、リスクを低減させることができるのでしょうか。

Researchers also found that replacing 30 minutes of sedentary time with physical activity was associated with a 31% lower risk of cancer death for moderate-intensity activity, such as cycling, and an 8% lower risk of cancer death for light-intensity activity, such as walking.
(また、30分の座位時間を身体活動に置き換えることで、サイクリングなどの中強度の活動ではがん死亡リスクが31%低下し、ウォーキングなどの軽強度の活動ではがん死亡リスクが8%低下することも明らかになりました。)

つまり、少なくとも30分は運動のために時間を確保し、強めの運動ならば31%、軽めの運動なら8%のリスクを低減させることはできよと言っています。

仮に強めの運動、ここではサイクリングが挙げられていますが、それを持続的にやったとしても、まだ50%ほどのリスクになります。

座る時間を短くして、長い時間、運動を続けると、その分のリスクは数字上ですがゼロに近づけられると言いたいのでしょうかね。

運動時間を確保できるか問題

論文に限らず、よく言われているのは30分や1時間ごとに席を立って、軽くストレッチをするというものです。

もしくは座ったままでも、手足の先を伸ばしたり、関節をほぐすという動作も推奨されているわけですが、現実的にはなかなかできない面もありますよね・・・。

30分や1時間ごとに、いちいち仕事を止めてられないという反論は、相当数あると思うんです、個人的には。

だから立ったままデスクワークをするという、微妙な方法が出てきたりしますが、それはテレワークならいいですよ。

これが出社することに意義がある、台風でも雪でも関係なく出社させるという、スパルタな会社であれば、そんなのは社内に導入するのはけしからんという風に否定されそうな印象もあります(汗)

ゆえに立ったまま仕事することで運動不足を補う方法は、テレワークと一部の柔軟な対応ができる企業ぐらいでしょうね。

後は、やはり個人の意識の持ちようになると言わざるを得ません。

やる人はやるだろうし、やらない人はやらないというね・・・。

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なぜ30分の運動と言っているのか

この論文でのポイントは、「30分の座位時間を身体活動に置き換える」という点です。

なぜ30分なのか?

これは、「最も座りがちな人は、最も座りがちでない人」より35分間だけ長いために、がんのリスクが高まっていたからです。

たった30分という言い方はできませんが、その差だけで82%ものリスクを抱えるのは、ちょっと割に合いません。

サイクリングをしたところで、また50%以上のリスクを抱えるわけですから、やはり座って過ごす時間を減らすことが、もっとも手軽なリスク回避と言えそうです。

できない理由を探して82%のがんリスクを抱えたままにするか、ちょっだけでもこまめに席を立ってトータルで30分間の座り時間減らして、がんリスクをゼロに近づけるか。

若い人はタイパを優先するらしいですから、30分の座り時間短縮を選択するでしょうね。

まとめ

「座る時間が長い人はがんになりやすい?短い人より82%もがんのリスクが高いという報告も」というテーマで、座る時間とがんリスクについて書きました。

もともと、がんのリスクについては、喫煙、飲酒、食生活、運動不足、適正体重(BMI)という生活習慣にも関係があると言われています。

座る時間が長い=運動不足に繋がると考えますが、座り仕事が中心でも平日の仕事終わりや週末にガンガン運動する人と、そうでない人を一緒にしてはいけないかも。

参照

Study shows sedentary behavior independently predicts cancer mortality | MD Anderson Cancer Center

Association of Sedentary Behavior With Cancer Mortality in Middle-aged and Older US Adults – PubMed

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