公認会計士は将来性なしってどこから出た話題?AIの台頭で消えていく職業は?
たまに目に入ってくる「AIの台頭で消えていく職業」的な記事。
さらにはオックスフォード大学で人工知能の研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授による「今後、多くの仕事が自動化される」という論文に、衝撃を受けた人も多いはずです。
中でも驚いたのは「公認会計士に将来性なし」というフレーズでした。
公認会計士は超難関の資格であり、その分、監査業務を独占できる特権が与えられているわけです。
将来性の伸びしろは少なくても安定したニーズに応えられる職業ではないかと考えていたわけですが・・・。
そこで今回は、公認会計士の将来性は「なし」なのか「あり」なのか、巷の情報をチェックしてみたいと思います。
もくじ
公認会計士は職を失う?
前述の論文では「簿記、会計、監査の事務員」が、コンピュータに仕事を奪われる確率の高い仕事として挙げられていたことで、
- 公認会計士
- 税理士
- 経理事務
に従事する人が、将来、失業することになると拡大解釈されたことが要因です。
あくまでも一部の仕事がAIの活用で自動化されるというレベルの内容だったはずです。
しかしなぜか「乗っ取られる」というレベルで広がってしまったのが真相ではないかと推測しています。
具体的には、監査業務において大量の文書の仕訳などは、わざわざ公認会計士がすることでも無いという判断のもとで、AIに任せることは可能なのではないでしょうか。
公認会計士の将来性
公認会計士の本領は経営コンサルティングにあると考えています。
実務で自動化できる分については、どんどんAIに任せれば良いのではないでしょうか。
しかも公認会計士だからと言って、関連する業務だけを守備範囲にする義務は一切ありません。
クリエイティブな業務を請け負ったって構わないわけです。
ある時は公認会計士、またある時は経営コンサルタント、そしてその正体はプロゲーマーという、いろいろな面を出せる世の中ですから、将来性はないと断言するのは言い過ぎな印象を受けました。
会社の数だけニーズがあるわけですが、逆に言えば限られたパイの奪い合いの業界です。
監査業務という市場の将来性は厳しいのかもしれませんが、公認会計士の資格に将来なしとは言えないでしょう。
公認会計士になるには
公認会計士になるには、どういったステップが必要なのでしょうか。
- 国家試験合格
- 監査法人で実務経験2年以上
- 実務補習を3年間受講後に修了考査合格
- 公認会計士登録
この4ステップを経て、晴れて公認会計士として働くことができます。
超難関と言われる理由が想像できますネ。
公認会計士に求められること
資質や適正の面では、貪欲な学習意欲、コミュニケーション力など、どの職業でも持ち合わせておきたい部分は大切な要素となります。
特に持ち合わせておきたいのは、
- 分析力
- 責任感
- 好奇心
- 成長意欲
- 語学力
です。
監査という仕事柄、数字に対する分析だけでなく、経営観点の分析能力や、その企業への好奇心が、公認会計士としての責任感を生みます。
国内だけでは市場の成長は見込めないことから、海外での活躍を目指すならば語学力を磨いておくことは、将来性においても重要な部分です。
まとめ
「公認会計士は将来性なしってどこから出た話題?AIの台頭で消えていく職業は?」というテーマで、公認会計士の将来性について言及してみました。
例え人工知能によって一部の業務が自動化されたとしても、公認会計士そのものが無くなることはあり得ません。
企業の監査業務がある限り、公認会計士の存在は欠かせないものとなるはずです。
危惧する部分があるとすれば、公認会計士の仕事範囲の多様性でしょうか。
大手の監査法人に所属し続けるか、独立して個人事務所を立ち上げて仕事の幅を拡げるか、あるいは語学力を活かして海外に飛び出すか・・・。
将来性なしは誤解です。