『コンサル一年目が学ぶこと』を読んで 話す技術・思考術編【要約1】

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大石哲之さんの『コンサル一年目が学ぶこと』を読みました。コンサルタントではない方にも役立つことがたくさん書かれており、ビジネスはもとよりプライベートなどでも問題解決の際に役立つ考えがたくさんありましたので、ここに要約したものをシェアしておきます。

見返した際に理解できるよう、一部表現等を変えている部分もありますが、よろしければ参考にしてください。全2回でお届けします。

第1回は、話す技術・思考術編です。

コンサル流話す技術【要約】

結論から話す

「結論-理由づけ-具体例-結論」の繰り返しで締める。
即答しなくて良いので、頭の中で一度整理してから答えるようにする。

端的に話す

変に駆け引きなどはせず、言い訳もせず、率直に・簡潔に・端的に話す。
できないことを依頼されたときは、できる方法を提案する。
上司であろうとクライアントであろうと、間違っていることは言いにくいことでも率直に指摘する。

感情に訴えるのではなく、論理と数字を根拠に話す。

相手のフォーマットに合わせ、理解度を計りながら話す。

相手の期待値を把握する

相手が何を期待しているかを把握し、その期待値以上の成果を出す。
期待値を満たせないものは、安請け合いしない。
相手の期待値をマネジメントすることも必要。
優先順位・緊急度・クオリティを把握する。

ここでの気づきとしては、次の3点に大きな気づきがありました。

  • できないことを依頼されたときは、できる方法を提案する
  • 期待値を満たせないものは、安請け合いしない
  • 優先順位・緊急度・クオリティを把握する
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「話す技術」からの気づき

できないことを依頼された場合、単に「できません」と断るのではなく、「~はできませんが、~ならできます」と回答することで、仕事につながる場合もあるかもしれないなと思いました。

相手にイメージを与えるのがコンサルの仕事でもあるわけですから、できることを少し具体的に提案することで、本来受けることのなかった仕事を受注できる可能性は出てくるかと思います。

即答せずに一度頭の中で考えて答える、できる方法を提案する、という部分にもつながるのですが、あまり考えずに安請け合いは避けたいところです。

あまりに考えすぎてしまい、すべて断っていたら仕事になりませんが、できもしないことまで安易に引き受けると、結局クライアントにも迷惑をかけてしまいます。

そして、優先順位・緊急度・クオリティを把握することをしっかり理解することで、クライアントに対しても満足のいく結果を提供できます。

このあたりは、仕事なりプロジェクトを始める初期の段階で、しっかりと把握・認識しておかないと、後でどんどんと軸がぶれ納期や満足度にも影響してくるので、絶対に忘れてはならない重要な部分だと思います。

コンサル流思考術【要約】

「考え方」を考える

作業を始める前に、手順(アプローチ)を考える。
手順を考えた段階で相手の合意を取ってから作業に入る。

ロジックツリーを使いこなす

漏れなく、ダブりなく、論点を洗い出す。
そのためにロジックツリーを活用する。

問題解決の基本

①論点を整理・分析
②各論点について数値分析
③項目の重みづけ
④アクションに落とし込む

雲雨傘提案

事実(雲がある)、解釈(雨が降りそう)、アクション(傘を持っていく)を区別する。

仮説思考

仮説→検証→フィードバックのサイクルを高速で回す。
常に自分の意見をもって情報にあたる。
「情報(雲がある)」ではなく「本質(傘を持っていく)」を提示する。

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「思考術」からの気づき

まず、どうやって問題を解決するかという「考え方」を、はじめに考える必要があるというのは、大きくうなずけるポイントです。

作業を始める前に、手順(アプローチ)を考えず、行き当りばったりで始めてしまうと、たいて行き詰ります。

そのためには問題となっていることは何かをよく把握する必要があるわけですね。

そこで「問題解決の基本」で示した、①論点を整理・分析②各論点について数値分析③項目の重みづけ④アクションに落とし込む、の流れを念頭に、ロジックツリーを書いてみます。

ロジックツリーとは、MECE(モレなくダブりなく)分解していくための手法です。問題や課題の原因究明や解決策を考えるうえで、要素を分類し、洗い出すうえでとても重宝する手法です。

ツリーのように分類された要素は、各要素との関連性が視覚的にも把握できます。そのため、問題解決の際に重要度や本質を見出しやすくなり、取り組むべき課題が明確になります。

ただ、ロジックツリーを作れるようになるには、少し訓練も必要となります。

より詳しい解説はこちらのサイトを参照にしてみてください。

コンサルタントが使う思考法(フレームワーク)・問題解決方法「ロジックツリー」とは

こうして、ロジックツリーが書きあがると、どの項目に着目すべきか(重みづけ)も見えてきます。

そうしたら、あとはその項目の課題をクリアすべく、「仮説→検証→フィードバック」のサイクルを高速で回し、課題クリアの適正解が見つかるまで繰り返すというわけです。

この流れで取り組むと、余計なことに関わる時間が減り、問題解決までのスピードも上がります。

とてもシステマチックな問題解決法だと思いました。ぜひマスターしたいところです。

まとめ

コンサルタントの業務だけでなく、社内外での問題解決や、企画を立て実行する場合など、あらゆる問題や課題を解決するのに役立つスキルだと思いました。

これは「なんとなく」といった感覚ではなく、「なぜ・どうして・どういう理由で」といった論理的にものごとを見ていく、論理的思考(ロジカルシンキング)での問題解決方法です。

はっきりとした理由(根拠)があると、納得して先に勧める点が良いと思います。

また、優先順位がはっきりすることで、些末な問題解決にハマることを避けることもできます。

続編で、更に使えるスキルや考え方をご紹介します。

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