冷熱発電のメリット・デメリット 仕組みやLNG(液化天然ガス)、主な発電方式について

冷熱発電のメリットやデメリットについて解説します。また、LNG冷熱発電の仕組み発電方式、LNG(液化天然ガス)についてもお伝えします。

冷熱発電とは

冷熱発電(れいねつはつでん)とは、常温よりも低い温度から常温へ戻る際の温度差を利用して、そのエネルギーを回転力に変え発電する仕組みのことです。

一般にはLNG冷熱発電のことを指す場合が多く、長距離輸送のために体積を縮小させた-162℃以下に冷やされ液化した液化天然ガス(LNG)を、燃焼や都市ガスなどとして使うために海水等で暖めて気化させる必要があり、その際に発生する膨張力を使ってタービン発電機を回すことで発電します。

日本で初めて冷却発電の装置を開発し建設したのは、大阪ガスだそうです。

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発電の仕組みと主な発電方式

液化したLNGを気化させるために海水などで温める際に発生する高い圧力を使ってタービンを回しますが、このタービンを回して発電する方法として、LNGを直接使ってタービンを回す方式、海水とLNGの間に中間媒体を使う方式、これら両方を組み合わせた方式の3つの方式があります。

直接膨張方式
液化したLNGをガス化するときに発生する高い圧力を使い、直接タービンを回す方法。気化したLNGは、都市ガスや火力発電などの燃料としてそのまま使われます。

中間媒体ランキンサイクル方式
-162℃以下の液化したLNGの冷熱を使いフロンやブタン、プロパンなどの中間媒体を冷やして液化させ、その液化ガスを海水などで気化させたときに発生する圧力を使ってタービンを回す方法。この中間媒体は、気化と液化を循環させ、何回も使用します。

ランキン・直膨組み合わせ方式
直接方式・中間媒体方式の2つの方式をミックスした方法。

LNG(液化天然ガス)とは

都市ガスや火力発電、車の燃料として使われる天然ガス。日本ではその多くをアジア諸国から輸入しています。輸入の際に輸送効率を上げるため、天然ガスは-162℃に冷やして体積を縮小させて運んでいます。

もともと気体の天然ガスを-162℃まで冷却すると液化し、液化すると体積が約600分の1になるため、海外から外航船で輸入する際の輸送効率が格段に高まります。

LNGは石炭や石油と比べ、燃焼時のCO2(二酸化炭素)の発生も少なく、酸性雨や大気汚染の原因とされるNOx(窒素酸化物)の発生量が少ない、SOx(硫黄酸化物)とばいじんも発生しないなどといった、環境に対する負荷が低いエネルギーでもあります。

日本は主に、オーストラリアやカタール、マレーシアなどからLNGを輸入しており、ロシア連邦やインドネシア、ブルネイなどからも輸入しています。

原子力発電を停止した東日本大震災以降の2011年から輸入量は増え、現在ではLNG輸入国としては中国に続き世界で2番目に多い国となっています。

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冷熱発電のメリット・デメリット

冷熱発電のメリットとデメリットについて見てみましょう。

冷熱発電のメリット

  • 本来は捨てるべき冷熱を発電に利用するので原料費がゼロ
  • 熱交換をするだけなので二酸化炭素(CO2)の発生がなく環境に優しい
  • 受入化基地の使用電力量削減
  • 火力発電や原子力発電と比べ、温室効果ガスや放射性廃棄物など有害物質を出さない
  • 新たな燃料が消費されない

これらのメリットから、冷熱発電はエコと省エネ、資源の有効活用につながるといえますね。

冷熱発電のデメリット

特に冷熱発電のデメリットとなる点は見つかりませんが、強いて言うならば、冷熱発電の発電量は天然ガスの需要量によるので、大規模な発電には向いていないということになるでしょう。

デメリットと言うより、これだけで発電を賄うのは難しいという現実があるということですね。

まとめ

なかなか仕組みとしては素晴らしい冷熱発電ですが、天然ガスの消費量との関係性があるので、これだけで日本の電力を賄うことはできません。

LNG冷熱発電のような、新たな燃料を消費することなく、二酸化炭素の排出もしない、地球に優しい発電方法がもっとたくさん見つかるといいですね。

それと同時に、私達一人ひとりが電気の消費を少しでも抑える必要もあるのかもしれなせん。

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