デロリアンという車を知っているか?バック・トゥ・ザ・フューチャーで一躍有名に!
デロリアンという車を知っていますか?そう、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で一躍有名になった、あのタイムマシンになった車です。あの車、実は実際に売られていた車がベースになっているんです。もちろん今は製造していませんが、日本にも何台か現存しているみたいですよ。そんなデロリアンについてのあれこれを、ご紹介していきたいと思います。
もくじ
デロリアンとは?
デロリアンという車をご存知ですか?シルバーのボディに近未来的なデザインが特徴敵。一度見たら忘れられないインパクトのある車です。
直線的で鈍く光るシルバーなボディ。ガルウイングのドア。そう、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場した、あの車です。デロリアンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で一躍有名になりました。
そう聞いて、あぁ、あの車か!って思った人もいるのではないでしょうか。
デロリアンはデロリアン・モーター・カンパニー(DeLorean Motor Company:略してDMC)により製造された車です。デロリアンと呼んでいるのは、いわばメーカー名であって、モデル名はDMC-12といいます。
そしてDMC-12はデロリアン社で製造された唯一のモデルでもあります。つまり「デロリアン」と言えば、おのずとDMC-12を指すことになるわけです。
デロリアンについての詳細
デロリアンはイギリス・北アイルランドのベルファスト郊外にあるアントリム県ダンマリー村の工場で製造製造されました。
1976年10月に最初のプロトタイプが完成し、当初はシトロエンCXで使われていた直列4気筒のエンジンが載せられていましたが、パワー不足ということでPRVのV型6気筒に変更されました。
DMC-12(以下、デロリアン)は、イタリアの有名なカーデザイナーであるジョルジエット・ジウジアーロによってデザインされました。
ジョルジエット・ジウジアーロといえば、多くの車をデザインしており、スーパーカーのロータス・エスプリを始め、マセラティのボーラやメラク、BMW M1などの他、アルファロメオの多くや、フォルクスワーゲンの初代ゴルフやシロッコ、パサートなど、多数の車があげられます。
実は日本車も多くデザインしており、初代の日産マーチ、いすゞ117クーペ、スバルのアルシオーネSVXなどもデザインしています。
一見アルミ叩き出しのように見えるデロリアンのボディは、バックボーンフレームにFRPで制作されたボディが乗る形で構成されています。この形式の構造はわりとスポーツカーで取り入れられており、アルピーヌ・ルノーA110やロータス・ヨーロッパなどが代表的と言えるでしょう。
ただし、デロリアンの場合は、FRPの上に薄いステンレスが貼られています。それにより、金属ボディのような輝きが得られているわけです。なかなか凝った作りですよね。
ボディサイズは、
全長:4267 mm
全幅:1988 mm
全高1140 mm
車両重量1233kg
ホイールベース:2408 mm
となっています。
エンジンは2849ccのPRV ZMJ-159型が搭載され、欧州仕様は150hp/5,500rpm、アメリカ仕様が130hp/5,500rpmで、5速MTと3速ATが選べたようです。
販売製造にあたっては、イギリスのロータス社も絡んでおり、当初は12000ドルで販売するとのことで、宣伝効果もあって多くの注文が入りました。
しかし、実際は製造コストがかなり上がってしまい、実際の販売価格は倍以上の25000ドルに。そのため大量のキャンセルが発生し、翌年以降販売不振に陥りました。
そこに追い打ちをかけるように、イギリス政府からの補助金支給の停止や社長であるジョン・デロリアンの会社資金の個人流用とコカイン所持容疑での逮捕とが重なり、デロリアン社は資金繰りが立ち行かなくなり、わずか2年足らずで倒産となってしまいました。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で一躍有名に
先述しましたが、デロリアンを有名にしたのは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』でしょう。
発明家のドクがタイムマシンのベース車としたのがこのデロリアンでした。
まるでタイムマシンにぴったりの近未来的デザインで、映画のために作られた車かと思っていたので、当時は実際に販売されている車などと思いもしませんでした。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の第1作が1985年7月3日にアメリカで公開されたわけですが、その前に映画が制作されていたことを考えると、デロリアン社が倒産した直後くらいに映画で使われたわけですね。
ということは、当時の欧米ではかなり話題となった有名な車だったのかもしれませんね。
デロリアンは購入できるの?
デロリアンに興味を持たれた方は、デロリアンって購入できるの?と思われたかもしれませんね。
デロリアンは、1981年1月21日から1982年12月24日までの、わずか2年弱の期間販売されていました。
製造台数は9000台弱、今も6500代近くが現存するのではないかと言われています。
実は日本にもデロリアンは入ってきており、極稀に売りに出されているのを見かけます。
また日本には、愛知県豊橋市にDMCからライセンス受け、修理や輸入代行を行っているDMC Japanという会社があります。
ここでは、近年デロリアンの車体をベースにEV化した車両の販売もあるようなので、興味のある方は問い合わせてみるとよいかと思います。
ただ、ホームページもかなり古い感じですし、現在も営業されているかは不明です。
また最近、良い個体を見つけて、実際に購入して乗っているという若い方の動画がありましたのでご紹介しておきます。
勢いで買っちゃったって、すごい!生活は大変だと言っていますが、なんだかとても楽しそうです。
デロリアン開発秘話の映画も
伝説の車・デロリアンですが、開発秘話やジョン・デロリアンのことなどが綴られた映画も作られていました。
その名も『ジョン・デロリアン』という作品で、2019年12月に日本でも公開されました
ホビットなどに出演のリー・ペイスがジョン・デロリアン役を演じています。
興味のある方は、ぜひこちらの映画も見てみると、どのようにデロリアンが生まれ壊れていったかがよく分かると思いますよ。
まとめ
実は私、実際に走るデロリアンを見たことがあります。偶然、家の近くの通りを走り去っていったのですが(しかもつい最近)、やはり独特のオーラを放っていましたね。
とてもインパクトのある車だと思いましたし、80年代っぽいデザインが逆にいまっぽくてかっこいいと思いました。欲しいとは思いませんけど(笑)。
旧車ブームの今、デロリアンを探して乗るなんていうのも面白いかもしれませんよ。