発達障害の子どもが急増中?その疑いの半数以上が勘違い 発達障害とはいったい?HSPとの違いは?
発達障害の子どもが急増中?しかし、その実態は、疑いの半数以上が勘違いだそうです。何故このようなことが起きているのでしょうか。そもそも発達障害とはいったいどういった障害なのでしょう?ときに発達障害と疑われるHSPとの違いについても解説します。
発達障害の子どもが急増
近年、発達障害の子どもが急増していると言われています。
学校などで、
- 集団行動が取れない
- 友だちとのコミュニケーションがうまく取れない
- 集中力がない
- ミスや忘れ物が多い
- 相手の話を聞いていない
こうした子どもたちが増え、このような行動が見られる子どもたちが「発達障害」と呼ばれるたりしています。
しかし実際は、本当に発達障害の子どもが増えているわけではなく、「発達障害」という言葉が一般化されてしまったために、安易に使われ疑いをかけられる子どもが増えたにすぎないようです。
発達障害疑いの半数以上が勘違い
厚生労働省の調査によると、2006年の発達障害児童数は約7000人でした。それが、2020年には9万人を超えた数字となっています。
この調査結果を見ると、なんとこの間で13倍にも増えたということになっています。
ところが、このように学校などから発達障害と指摘された児童の多くは、実際の診断を行うと発達障害ではないことが大半なのだそうです。
発達障害は「先天的な脳の機能障害」があることで、問題行動が起こります。しかし小学校低学年ころまでの子供の場合、発達障害に見られるのと同様な問題行動を起こす子供は多く見られるものなのです。
特に早生まれの子の場合に、発達障害とみなされてしまうケースが多いようです。これは、小さい子供の場合の同学年の生まれた時期の差に原因があります。
4月生まれと3月生まれにはほぼ1年の年齢差があります。小さい子供の1年は、大人の1年とはずいぶん中身の濃さが異なるがゆえに、できる子とできない子との差が顕著に現れ、どうしても早生まれの子は、問題行動を起こしているように捉えられがちです。そのために誤った判断がなされるケースが多いのです。
あまり早急に判断しない方がいい
学校などで自身の子どもが発達障害だと指摘された場合でも、あまり早急に判断しないほうが良いでしょう。
それは早生まれが故に、他の子供より少し発達が遅れているだけの場合もありますし、幼児期特有の衝動的な行動(元気が余っていたり、興味を抱く対象が多いため)の場合もあります。
親の気持ちとしては、発達障害と診断されると、自分の子供が生涯ずっとそのままなのかと考えてしまう人も少なくないようですが、幼児期の診断は必ずしも正しいとは言い切れないものです。
それを証明するかのように、小学生、中学生と成長していくに連れ、発達障害特有の問題行動が見られなくなる子どもは多いです。
なので、少し様子を見ながら、ゆったりと自身の子供の成長を見守ってあげてください。
そもそも発達障害とは
発達障害と一言で表現されることが多いですが、発達障害には様々な種類があり、その総称として「発達障害」と呼ばれています。
発達障害のなかには、
- 自閉スペクトラム症
- 注意欠如・多動症(ADHD)
- 学習症(学習障害)
- チック症
- 吃音
などがあります。
とうぜん、これらはそれぞれ異なる特性があります。
学校や社会に適応できない行動を取る際に使われる発達障害は、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)
を指すことが多いように思います。
HSPとの違い
HSPの性質を持つ人は、処理の遅さからときどき発達障害を疑われる事があるようです。
しかし、発達障害とHSPとは異なるものです。
発達障害の場合、脳内の神経ネットワーク(脳機能の1つ)が異常を起こすことで物事の処理に時間がかかります。
それに対し、HSPは1つの物事に対し情報や刺激を受け取りすぎるがために、処理が追いつかず、レスポンスが遅くなります。
わかり易い例で言うと、相手の言うことがあまり理解できないために回答が遅くなるのが発達障害で、相手の言うことを深読みしすぎてしまうが故に回答がまとまらなくなり遅くなるのがHSPです。
まとめ
実は私が小学生の頃、毎日先生に怒られていました。「授業中におしゃべりが多い」「落ち着きがない」と成績表にはいつも書かれていました。そして授業態度が良くないということで、すべての成績が1ランク下げられるのです。
勉強が出来ないのは仕方がないが、授業態度が悪いのはどういうことだと、毎回親にこっぴどく叱られたものです。
しかし当時の自分としては、みんなが喜んでくれるのが嬉しくて、つい授業中も調子に乗って騒いでいました。しかし、さすがに中学生に入った頃には、そういったことはしなくなりましたが。
これなんかも、今だったらきっと発達障害と言われるのでしょうね。
特に小学生くらいまでの男子は、エネルギーも有り余っていますから、大人しく授業なんて聞いていられません(笑)。遠足に行っても嬉しすぎて、はしゃいじゃいます。
なのであまり早くから自身の子に対して悩まず、少し様子を見るようにしてみてください。実際は半数以上が発達障害と勘違いされた子だそうですから。