厚生年金基金番号とは?どこを見ればいい?厚生年金番号と違うの?
もくじ
厚生年金基金番号と厚生年金番号の違い
厚生年金基金番号と厚生年金番号、名称が似ていますがこの2つは全くの別物です。
厚生年金番号は年金手帳を見ると記載があります。
かつて、オレンジ色の年金手帳だった頃は、厚生年金と国民年金番号は別でした。
しかし、平成9年に基礎年金番号制度になり(青い手帳)、番号はひとつに統合されました。
なので、厚生年金加入者でも国民年金加入者でも、番号は1つです。
厚生年金基金は厚生年金とも国民年金とも別物なので、厚生年金基金番号は年金手帳には記載されていません。
厚生年金基金番号は、厚生年金基金発行の厚生年金基金加入者証に記載があります。
厚生年金基金に加入しているかを確認する方法
自分が厚生年金基金に加入しているかどうかは、次の方法で確認できます。
- 給与明細を見る
- 厚生年金基金だよりが届いている
- 「ねんきん定期便」を見る
- 企業年金連合会で確認
- 就業規則、退職金規程等をチェックする
- 会社の人事・総務の担当者に確認
給与明細を見るのが一番手っ取り早いですが、新たに勤めた会社で厚生年金基金に加入していなければ、当たり前ですが給与明細を見ても確認できません。
厚生年金基金だよりも、最近は発行していないところも増えているそうです。
ただ、国から送られてくる「年金定期便」を見ると、そこには記載されているので確認することができます。
加入期間の欄に括弧( )でくくられている数字が、それに該当します。
厚生年金基金ってそもそも何?
厚生年金基金ってそもそも何でしょうか?
厚生年金基金とは、企業年金制度のひとつです。
年金は3階建ての構造をしているというのを、聞いたことがありませんか?
1階が国民年金、2階が厚生年金や共済年金、そして3階が厚生年金基金です。
社会保険のある企業で働いている人は、厚生年金に加入しているので、通常2階部分まで加入しているイメージです。
そこに加えて厚生年金基金に加入すると、3階ができますが、加入については任意です。
厚生年金基金は公的年金である厚生年金と混同しやすいですが、厚生年金基金の運営は、企業が厚生年金基金という特別の公法人を設立して行います。
しかし、平成26年4月1日以降、厚生年金基金の新設は認められなくなりました。
なので、今後は新たに厚生年金基金に加入する機会は、どんどんと減っていくことでしょう。
厚生年金基金の受け取り方
定年により厚生年金基金を受け取る方法についてです。
厚生年金基金の受け取り方は、ケースにより異なります。
〈基金が存続している場合〉
加入していた厚生年金基金が存続している場合、加入していた厚生年金基金に連絡し手続きをしてください。
〈基金が解散等をした場合〉
加入をしていた厚生年金基金が既に解散している場合、解散時の選択により、手続き方法は異なります。
解散時に企業年金連合会へ資産を移換した場合、企業年金連合会にて手続きをしてください。
その他の企業年金へ資産移換をした場合、移管した企業年金の窓口へ連絡し手続きをしてください。
なお、途中で転職されたり、厚生年金基金が解散した際に、退職一時金として受け取っている場合、既に受け取り済みなので何も受け取ることはできません。
不明な点は企業年金基金連合会に問い合わせて見てください。
今後の年金について考えてみる
年金制度は現役世代がリタイアした世代を支えるという構造モデルを基にスタートした古いシステムです。
人口が増え続けていた時代は良かったのですが、人口減少が止まらない日本では、システム的にも問題が生じてきており、様々なルール変更が余儀なくされています。
最近では個人型確定拠出年金といった新たな制度も出てきてはいますが、国民年金の年金額では満額支給されても到底生活できないように、いろいろと問題が生じています。
このことは生活保護の問題とも無関係とはいえないでしょう。
終身雇用や年功序列の崩壊、年金受給年齢の引き上げ、社会情勢の不安定などといった、以前とは異なる社会構造の中で、これまで通りの年金システムではもはや対応しきれないのが現状です。
若い世代から支持されないようなものではなく、誰もが安心して老後を迎えることのできるよう、これからの日本に適した年金へと大きなシステム変更の必要性を感じます。