ビタミンDを多く含む野菜・食材ランキング 1日の摂取量の目安やビタミンD不足の場合の対処法
ビタミンDはミネラルの吸収に大きな影響を与えるとても大事な栄養素。特に高齢者の場合は、不足すると骨粗しょう症の要因にもなってしまいます。そこで、ビタミンDを多く含む野菜をはじめ、その他のビタミンDをたくさん含む食品のランキングのご紹介します。また、摂取量の目安やビタミンD不足が気になったときの対処法などにもお伝えしますので参考にしてみてください。
ビタミンDを多く含む野菜ランキング
「ビタミン」というと野菜類に豊富に含まれているイメージがあるかと思います。しかし「ビタミンD」は、野菜類・豆類・穀類・いも類などにはほとんど含まれていない栄養素なのです。植物性食品で唯一ビタミンDが摂取できるのは、きのこ類くらい。
ということで、そんなきのこ類の中でビタミンDを多く含むきのこ類を、ランキング形式で紹介します。
第1位 あらげきくらげ(乾燥):128.5μg
第2位 きくらげ(乾燥):85.4μg
第3位 あらげきくらげ(油いため):37.7μg
第4位 あらげきくらげ(ゆで):25.3μg
第5位 まいたけ(乾燥): 19.8μg
第6位 しろきくらげ(乾燥):15.1μg
第7位 しいたけ(乾燥):12.7μg
第8位 きくらげ(ゆで):8.8μg
第9位 まいたけ(油いため): 7.7μg
第10位 まいたけ(ゆで):5.9μg
※食材100gあたり
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版」
きのこの中でも、きくらげやまいたけにビタミンDは多いんですね。
ビタミンDは日光に当てると増えるといわれています。つまり生しいたけよりも干ししいたけの方がビタミンDは多くなるわけです。というわけなので、調理前にはきのこを天日干しにしてから使用してみると良いかもしれません。
また、ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に調理すると吸収率が上がります。きのこは炒め物や揚げ物などの料理に積極的に使いましょう。
その他のビタミンDを多く含む食品ランキング
きのこ類以外でビタミンDを多く含む食材をランキング形式で紹介します。
第1位 かつお類(塩辛):120μg
第2位 あんこう きも(生):110μg
第3位 うまづらはぎ(味付け開き干し):69μg
第4位 いわし類 しらす干し(半乾燥品):61μg
第5位 いかなご(煮干し):54μg
第6位 まいわし(みりん干し):53μg
第7位 まいわし(丸干し):50μg
第7位 にしん(身欠きにしん):50μg
第7位 たたみいわし:50μg
第10位 にしん(くん製):48μg
※食材100gあたり
このランキングからもわかるように、きのこ類以外でビタミンDを多く含む食品は魚です。
他にも肉や卵・乳製品からもビタミンDは摂取できますが、魚ほどではないんですよね。
うずら 全卵(生):2.5μg
豚タン(生):2.0μg
鶏 全卵(生):1.8μg
豚レバー(生):1.3μg
豚足(ゆで):1.0μg
※食材100gあたり
ちなみに、卵のビタミンDは、卵黄にのみ含まれており、卵白には含まれていません。
ビタミンDの摂取量の目安
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、ビタミンDの一日の摂取目安量は18歳以上の場合8.5μgとなっています。
しかし実際のところ、18歳以上の食事によるビタミンDの摂取量は、必要とされる目安量を下回っているようです。
ところが、ビタミンDは日光を浴びることによって皮膚で合成される特徴があります。そのため、日照に恵まれている日本では、通常の生活をしている(日常的に太陽の光を浴びている)限り、ビタミンDが不足することはほぼないそうです。
ただ高齢になると、皮膚におけるビタミンD産生能力の低下や、屋外活動の減少のために、ややビタミンDがやや不足がちになることも。その場合は意識的に食事からビタミンDを摂取する必要がでてきます。
また日光に当たる機会が少ないと感じている人も、意識的に食事からビタミンDを摂取するようにしたほうが良いでしょう。
ビタミンDが不足すると
ビタミンDには骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を促進するはたらきがあります。そのためビタミンDが不足すると、健康な骨を作ることができなくなってしまいます。
ビタミンDが不足し続けると、骨や軟骨の強度が不十分になり、子どもの場合は「くる病」、大人の場合は「骨軟化症」を招いてしまいます。
また高齢者の場合は、「骨粗しょう症」になりやすくなり、そのため骨折が起きるリスクが増え、寝たきり生活につながりやすくなってしまいますので注意が必要です。
ビタミンDの不足が気になる人は
ビタミンD不足が気になる方は、きのこや魚を意識的に食べる習慣をつけてください。毎日食べなくても、ビタミンDは体外に排泄されにくい特徴があるので、数日間おきに目安を満たすように心すればOKです。料理としては、「きくらげとたまごの中華炒め」や、イワシの缶詰なども良いでしょう。
また、日光を浴びることにより皮膚でビタミンDが作られることから、日中に散歩をする週間を身につけると良いでしょう。夏なら木陰で30分程度、冬なら1時間程度を目安に日光浴をすることをおすすめします。
その他、ビタミンDを強化した卵や、ビタミンDを配合したシリアル・牛乳・栄養補助食品なども上手に利用すると良いでしょう。
まとめ
ビタミンDは丈夫な骨を作り、それを維持する働きがある重要な栄養素ですが、ビタミンと名が付くのに野菜類にはほとんど含まれていないんですよね。
ビタミンDは魚に多く含まれていますが、魚が苦手という人も意外と多いかもしれません。そういった場合は、食物繊維も豊富な「きのこ類」を積極的に摂取することをおすすめします。
魚もきのこも苦手という人は、卵やビタミンDを含む栄養補助食等を利用して、ビタミンDを摂取するように心がけてください。
骨の健康のために、イワシの缶詰を食べて、毎日散歩しましょう!