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ジェンダーギャップ指数について 健康・教育・経済・政治の4分野から見える日本の男女格差

「男女平等」や「女性の活躍」といった言葉は日本でもよく耳にすることがありますが、男女格差は世界的にも改善すべき課題で、さまざまな取り組みが実施されています。そんな各国での男女格差を数値化したものに「ジェンダーギャップ指数」というものがありますが、このジェンダーギャップ指数について解説していきます。ジェンダーギャップ指数の数値はどういった項目から導かれているのか、また日本のスコアや順位、今後の課題などについてもお伝えします。

ジェンダーギャップ指数とは

ジェンダーギャップ指数とは、世界経済フォーラムが毎年発表している各国における男女格差を数値化したものです。

ジェンダーギャップ指数は「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野14項目の要素を、それぞれ0~1の数値で評価し(0:完全不平等、1:完全平等)、全ての項目の平均値で表します。つまり、男女格差の少ない国ほど1に近い数値となり、男女格差の大きい国ほど0に近い数値となります。

2022年時点でジェンダーギャップ指数の対象となっている国は、全部で146ヶ国です。基本的に先進国の方が男女格差は少なく、ジェンダーギャップ指数が高い傾向があるようです。

ジェンダーギャップ指数を構成する要素

ジェンダーギャップ指数を構成する要素は、以下の14項目です。男女格差が生じやすいと考えられる項目を中心に構成されており、すべての項目で男女が平等となる社会の実現を目標としています。

「経済」
労働参加の男女平等
同種業務の給与における男女平等
所得の男女平等
管理職における男女平等
専門職・技術職における男女平等

「教育」
識字率
初等教育就学率
中等教育就学率(中学校・高校)
高等教育就学率(大学・大学院)

「健康」
出生児の男女割合
健康寿命

「政治」
国会議員の女性割合
閣僚の女性割合
最近50 年における行政府の長の在任年数の男女比

ジェンダーギャップ指数 日本の順位は?

気になる日本のジェンダギャップ指数ですが、2022年の日本のジェンダーギャップ指数の総合スコアは0.650でした。これは146ヶ国中116位という結果です。

この結果によると、日本の男女格差は他国と比べてかなり格差が大きい国であるという残念な結果を表しています。

この日本の結果は、先進国としては最低レベルです。G7諸国の中では最下位、アジアでは韓国や中国、ASEAN諸国よりも低いです。

最もジェンダーギャップ指数の高い国(格差が少ない優秀な国)は、0.908というスコアを出したアイスランドで、12年間トップを守り続けています。

日本とアイスランドとの数値の差には、考えさせられるものがあります。

分野別 日本のジェンダーギャップ指数

日本の各分野のジェンダーギャップ指数を見てみると、次のような数値となっています。

「経済」0.564:121位
「教育」1.000:1位
「健康」0.973:63位
「政治」0.061:139位

「経済」:日本は管理職の女性割合が低いことが、最もスコアを下げる原因になっています。

男女の賃金格差開示の義務づけや、女性の割合が多い業界の収入引き上げなどの取り組みをしていますが、まだまだ十分とはいえません。

「教育」日本は教育に関してはスコア1.000で、完全平等を達成し146ヶ国中1位ですが、複数の国が完全平等を達成しています。

「健康」:日本は世界的に見ても長寿の国なので、日本のスコアは比較的高い水準にあります。

「政治」:男女が平等に政治参加ができているかを評価する指標で、日本は世界と比較しても女性議員の割合が少なく、過去に女性首相が誕生したこともありません。

ジェンダーギャップ指数における日本の課題

日本のジェンダーギャップ指数は、経済と政治の分野で非常に低い数値となっています。

日本の抱える男女格差の課題としては、次のような改善点が求められます。

女性管理職の割合を増やす

日本の企業では能力や実績があっても「女性」という理由で昇進しにくい傾向にあるようです。

これは女性の結婚や出産がキャリアアップを阻む要因の1つとしてあるようです。

この課題を乗り越えるには、家族だけでなく地域や企業、国などの協力や意識改革が必要となります。

女性の政治参加割合を増やす

女性の国会議員の割合はわずか9.9%と少なく、女性の大臣の割合も10%と、日本の女性の政治への参加率の低さが指摘されています。

これは国会だけでなく市町村議会でも同様です。44都道府県で女性議員が占める割合は20%以下です。20%を超えている都道府県は、東京を含む4都道府県しかありません。

女性議員を増やすことで、「男女格差を減らす社会づくり」の議論の機会を、増やすことにもつながると考えられます。

まとめ

ジェンダーギャップ指数は、各国の男女格差を目に見える形にするためのもので、「経済」「教育」「健康」「政治」の分野で男女格差を評価して数値化しています。

日本は146ヶ国中116位という結果で、特に「経済」と「政治」の分野で男女格差が大きいことがスコアを下げる原因となっています。

日本がジェンダー問題を解決するには、社会の在り方や制度の変革が不可欠です。政府・自治体・企業が取り組みを進めている最中ですが、私たち一人ひとりの意識の変化や協力も必要です。

ジェンダーギャップ指数で12年間1位のアイスランドと何が違うのか、そこを比較することで日本の問題点が具体的に見えてくるように思います。

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