グレープフルーツジュースを飲むと下痢をする?その原因は薬との飲み合わせと関係があるかも?
一般的にグレープフルーツジュースは体に良いとされており、健康やダイエットにもおすすめされていますが、グレープフルーツジュースを飲んで下痢になることもあるようですね。そんなグレープフルーツジュースを飲んで下痢になる原因として考えられる、薬との飲み合わせや、その他の理由について解説していきます。
もくじ
下痢を起こすのは薬の飲み合わせが原因?
一般的に飲みぐすりは、体内で吸収されると「代謝酵素」によって分解され、しだいに効き目を失っていきます。
しかし、グレープフルーツジュースには、この代謝酵素の働きを邪魔する「フラノクマリン類」という成分が含まれています。
そのため、特定の薬を服用している人がグレープフルーツジュースを飲むと、体内に吸収される薬の量が通常より増えてしまい、薬の効き目が強く出てしまったり、頭痛・吐き気・下痢・便秘などの副作用が現れる可能性が高くなります。
たしかに、グレープフルーツジュースと一緒に飲まないようにと、注意書きのある薬もありますね。
グレープフルーツジュースと飲み合わせの良くない薬
グレープフルーツジュースと飲み合わせのよくない薬の種類には、次のようなものがあります。
- 降圧薬(ニソルジピン、フェロジピンなど)
- 高コレステロール薬(アトルバスタチン、シンバスタチンなど)
- 不眠症治療薬(トリアゾラムなど)
- 免疫抑制薬(シクロスポリン、タクロリムスなど)
- 抗てんかん薬(カルバマゼピンなど)
グレープフルーツジュースを避けるべき薬は多数あり、また同じ効果を持つ薬でも影響がない薬もあります。
自分が飲む薬がどういう副作用を持つものなのか、薬を飲む際は気を配るようにしてください。
また、新たな薬が処方された時なども、薬剤師に確認することをおすすめします。
薬との飲み合わせの注意点
フラノクマリン類は、果皮に果肉の数十倍から数千倍も含まれているといわれています。
一般的に柑橘類のジュースには果肉以外に果皮も含まれて製造されているため、やはりジュースは避けるべきです。
果肉の部分にもフラノクマリン類は含まれているため、果実そのものを食べるのも避けたほうが良いでしょう。
また、果皮を砂糖漬けにしたようなお菓子や、マーマレードのような加工品も気を付けてください。
グレープフルーツの以外に気を付けるべき果物としては、次のようなものがあります。
- ザボン
- ハッサク
- ブンタン
- ダイダイ
- スウィーティー
- メロゴールド
- スターフルーツ
- ザクロ
グレープフルーツジュースの薬への影響は、飲んだ日だけでなく2~3日続く場合もあるそうです。
また、摂取量もグラス1杯程度でも影響があるとされており、どれくらいの量までなら安全なのかといった、はっきりとしたデータがありません。
そのため、グレープフルーツと飲み合わせの悪い薬を服用している期間は、量にかかわらず摂取は避けたほうが良いでしょう。
グレープフルーツジュースの飲みすぎが原因の場合も
グレープフルーツジュースを飲み過ぎると、糖質の摂取が多くなります。糖質の吸収が悪いと慢性的な下痢や鼓腸(ガスによる腹の張り)、腹痛などを起こすことがあります。
もちろんこれはグレープフルーツジュースに限ったことではなく、他のフルーツジュースでも同様のことが言えることです。
また、糖質の摂取が多くなると、血中中性脂肪値の上昇や肥満の原因にも繋がります。
果汁100%であろう、一日の目安量を考えて飲むようにしてください。
グレープフルーツジュースの適正な摂取量
では、グレープフルーツジュースの1日の摂取目安とは、どれくらいなのでしょうか。
目安量の記載があるものはそれに従い、ない場合には1日1杯(200ml)程度としましょう。
生のグレープフルーツを食べる場合も、1日1個までにしておくことをおすすめします。
また、グレープフルーツジュースを選ぶ際、果汁割合の少ないものや濃縮還元ジュースでは、糖類などが添加されていたり製造工程で失われる栄養素もあります。飲むのならできるだけ果汁100%の「ストレート」をおすすめします。
まとめ
グレープフルーツジュースと飲み合わせが悪い薬がいくつかあり、一緒に飲むと薬の効果に影響がでたり、頭痛や下痢などの副作用が現れる可能性がわかりました。
「そういえば…」と心当たりのある方は、処方箋を確認するか、次回の処方時に薬剤師に飲み合わせについて確認してみてください。
同じ柑橘系でも、みかんやオレンジ、レモンなどには、代謝阻害物質は含まれていません。そのため、薬との飲み合わせ(食べ合わせ)にもほとんど影響がないとされています。
薬への影響は個人差もあります。気になる方はかかりつけの医師や薬剤師に相談してみてください。
フルーツジュースの飲み過ぎも、吸収不良による下痢の原因となるので、飲む量はほどほどに。