函館市の高齢化率と少子高齢化問題について 高齢者の世帯状況や認知症高齢者数から見える課題

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函館市の高齢化率を調べてみると、少子高齢化問題が深刻であることがわかります。更に高齢者の世帯状況や認知症高齢者数からも、クリアすべき複数の課題が…。いま全国的に同様な問題を抱える地域が増えています。

函館市の高齢化率について

函館市の高齢者数(65歳以上の人数)は、令和2年の8万9707人をピークに減少傾向に転じると予測されています。令和7年には8万7121人になるとの予測もあります。

しかしその一方、高齢化率の方は、令和2年には35.5%が令和7年には37.2%と増加するであろうと見られています。その理由は、少子高齢化のさらなる進展によるものです。

また、函館市の高齢化率は全国平均の高齢化率はもちろん、平均より高い北海道の高齢化率よりも更に高いものとなっています。

高齢者人口が減少してなお、高齢化率が上昇するということは、函館市の少子化問題が如何に深刻なものであるかを表していると言えるでしょう

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函館市の高齢者の世帯状況

函館市における高齢者のいる世帯の割合は、平成7年から平成27年の20年間の間で、29.9%から45.4%と15%以上増加しています。

また、高齢夫婦世帯に対する高齢単身世帯の割合は、平成17年に高齢単身世帯が高齢夫婦世帯数を上回り、平成27年には3%以上も差が生まれています。

今後も高齢単身世帯の割合が更に増加することが見込まれます。

※高齢夫婦世帯:夫65歳以上、妻60歳以上の世帯

函館市の認知症高齢者等の状況

函館市の高齢者数に対する認知症高齢者等の割合は、平成27年の段階では12.3%でした。これは全国平均の10.2%よりも2%以上高い状態です。

この先、令和7年の函館市の認知症高齢者等の割合の推計では、14.3%程度と更に2%強増加することが予測されます。

今後も全国平均を上回り、認知症高齢者の割合が高めの都市であり続けることは、用意に予想されるでしょう。

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函館市の高齢者に関する課題

函館市の人口推移は、平成16年の合併時に上昇するものの、その後も人口は減少し続けています。

75歳以上の後期高齢者が増加する中、要支援と認定された高齢者に対する家族・親族との交流は、40%近くが「数ヶ月に1回以下または殆どない(無回答含む)」という状況です。

故にこうした介護を要する高齢者のサポートは、より介護士による依存傾向が高まり、それに伴う介護士の不足も、今後の大きな課題の1つとなるでしょう。

人口減少に対し高齢者の割合が増加傾向にある函館市としては、他の市や県からの移住者を募り、同時に介護士の優遇措置とともに求人を募る必要があると考えられます。

まとめ

北海道の高齢化率は2018年時点で全国21位です。函館市の高齢化率は北海道の中でも高く、全国レベルで比較するとほぼトップレベルとなります。

高齢者に対する若い世帯への負担が増加すると、函館市への移住希望者が減少するどころか、現在居住している住民が他の市や県に転出してしまうことも考えられます。

日本の人口が減少し、少子高齢化が進む中、こうしたことは多かれ少なかれ全国各地で起きています。

高齢化し過疎化が進み、都市が機能しなくなると、企業も住民も撤退し始め、結局都市部に人口と企業が集中するということになるのでしょう。

上手い具合に各地に人口が散らばり、安心して子育てができる環境を作るには、様々な課題を並行して解決していく必要がありますが、各要素が複雑に絡まっているだけに一筋縄では行かないのが現実なのでしょうね。

いずれにせよ、短期的な解決は見込めそうにありません。

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