高校数学の新課程と旧課程の違いとは?数学ABCって何?微分・積分・いい気分は昔の話?
高校に入学して、いよいよ本格的に授業がスタートした娘の第一声が、
「数学が心配だー」
でした(汗)
その心配な気持ちを理解しつつ、なんとかなるさと言って、安心させましたけど。
筆者が高校生のころ、数学の全国一位経験者を2人抱えるクラスに紛れ込んでいたので、数学は結構楽しい科目だったのです。
わからなくても、あーだこーだと言いながら答えを導き出したときの爽快感はたまりません。
今はもう忘れつつありますけど、娘のテキストを見ると、懐かしい感じです。
ところが、数学ABCという課程があることを知り、なんじゃそらとなって調べたことをお伝えします。
もくじ
1980年代の数学科目
厳密には昭和の時代に3度、学習指導要領が改定されており、筆者の時代は第3次でした。
昭和57年4月施行の高等学校学習指導要領における数学科目の編成についての引用です。
- 数学Ⅰ:数と式、方程式と不等式、関数、図形
- 数学Ⅱ:確率と統計、ベクトル、微分と積分、数列、いろいろな関数、電子計算機と流れ図
- 代数・幾何:二次曲線、平面上のベクトル、行列、空間図形
- 基礎解析:数列、関数、関数値の変化
- 微分・積分:極限、微分法とその応用、積分法とその応用
- 確率・統計:資料の整理、場合の数、確率、確率分布、統計的な推測
筆者が履修したのは、数学Ⅱ以外です。
当時の課程を懐かしいと思う人が1割か2割で、思い出したくねーよと思う人のほうが圧倒的に多いのでは。
数学の新課程
現在、高校一年生、つまり令和5年度入学では数学は新課程ですすみます。
二年生と三年生は旧課程ですから、一年生が大学受験を迎えると、傾向がゴロッと変わる可能性があります。
では新課程の数学科目の編成について書いてみます。
- 数学Ⅰ:数と式、図形と計量、二次関数、データの分析
- 数学Ⅱ:いろいろな式、図形と方程式、指数関数・対数関数、三角関数、微分・積分の考え
- 数学Ⅲ:極限、微分法、積分法
- 数学A:図形の性質、場合の数と確率、数学と人間の活動
- 数学B:統計的な推測、数列、数学と社会生活
- 数学C:ベクトル、平面上の曲線と複素数平面、数学的な表現の工夫
一見すると随分と変わってしまった印象でしたが、より詳細を見てみると、そこまで内容は激変してないようでした。
娘が困ったら、まだ、何とか教えられそうです。
ただ、数学Aの数学と人間の活動とか、この辺は全く未知なので興味ありますね。
数学が苦手な人の特徴
数学アレルギーの人は想像以上に多いようで、家族内でも筆者だけに免疫や耐性があります。
数学が苦手な人の特徴は、言い出したらキリがないですが、そのほとんどが思い込みによって思考にロックを自ら掛けている印象です。
ぶっちゃけた話、足し算引き算ができれば、世の中、困ることはありません。
だから絶対に必要とは言わないまでも、単なる思い込みが原因なら、それを取っ払いだけでも成績は伸びます。
現に娘はそこそこ取れましたからね。
ただ高校の数学では、定数が記号とかに置き換わるので、嫌いが加速するケースは多いかもしれません。
例えば、「関数f(x)があり・・・」という問いを見るだけで「えっ?えっ?」となるとか・・・。
lim(h→0)またはlim(n→∞)とか、これを「式」または「項」だと勘違いしていることも少なくないので、いわゆる式と項、および記号さらに意味の区別を認識させると、それだけでも随分と変わってきます。
まとめ
「高校数学の新課程と旧課程の違いとは?数学ABCって何?微分・積分・いい気分は昔の話?」というテーマで、数学の新課程について書きました。
いやいや30年以上前と同じということはあり得ないと思ってはいましたが、まさか数学ABCということになっているとは・・・。
当時の記憶から止まっていたので、現在の数学の科目名はとても新鮮です。
この数学ABCは、平成6年4月施行の高等学校学習指導要領から始まっていますから、単に筆者が浦島太郎だったわけですね。。
参照
学習指導要領のデータベース — 国立教育政策研究所教育研究情報データベース