住宅ローンは何年で返済する?何歳までに返済を終えたい?実はあえて繰り上げ返済しない方がお得?

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住宅ローンは何年で返済完了したいですか?完済は何歳までに終えたい?みんなの思惑と実際との違いを見てみましょう。そして、住宅ローンを繰り上げ返済しない方が、実はお得と言えるかもしれないという、ちょっと視点を変えた考え方もご紹介します。

住宅ローンは何年で返済を終えたい?

最近では住宅は買わない派もだいぶ増えているようですが、購入した人たちはだいたい何年で返済を終えたいと考えているのでしょうか。

住宅ローンというと35年というイメージが強いと思います。しかし最近では、50年という住宅ローンもあるようです。

多くの人は35年で住宅ローンを組み、繰り上げをして28~34年の間で返済し終わるという人が、これまでは多かったようです。

最近の調査では、住宅ローンの返済希望年数は、「30年」が最も多く、続いて「35年かそれ以上」「20年」「25年」と続きます。

35年より少し早く返し終えたいという希望は今も見えますが、反対に35年以上掛けて返済でも良いんじゃない?と思っている人も、わりと多いということですね。

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何歳までに返済を終えたい?

では、ローン期間ではなく、何歳までに住宅ローンを返済し終えたいか、という点を見てみましょう。

これは、定年を迎える65歳までに返済し終えたいと願う人が、やはり多いようです。

収入が減少する年金生活になってなお、住宅ローンが残るのはやはり不安というのがあるのでしょうね。

住宅ローンを返済し終えたいと望む年齢の最も多いのが「60~64歳」で、続いて、「65~69歳」「55~54歳」「50~54歳」と続きます。

ここでも意外なことに、定年を超えた「65~69歳」を返済希望年齢としている人が多いということです。

実際のところ、住宅ローンの借入期間の平均は32.9年となっています。そして借入時の平均年齢は約40歳です。

ここから計算すると、完済時の年齢は約73歳となります。

この平均値から見ると、40歳に住宅ローンを組んで75歳までの35年ローンを組み、少し繰り上げ返済をして73歳で返済完了という図式が見えます。

返済希望年齢が「60~64歳」や「65~69歳」というのは、現実から見たところの理想なのかもしれません。

おそらく65歳の定年時の退職金で繰り上げ返済したい、もしくはこの先定年が70歳まで伸びた時、その時に繰り上げ返済して一気に返済したい、という願望の現れなのかもしれません。

しかし現実では、40歳で住宅ローンを組むと、73歳が返済完了時となるのが多くの方の現実のようです。

住宅ローンの借り入れと収入との目安は?

ところで住宅ローンの借り入れって、年収に対してどれくらいまで借りれるものなのでしょうか?その目安とは。

これは多くの金融機関では、年収400万円を一つの区切りとして対応が分かれるようです。

まず、年収400万円未満の場合の年間返済負担率を30%まで、そして、400万円以上の場合は35%までとするのが、1つの目安となっているからです。

例えば年収300万円だと年間返済負担率が30%なので、年90万円(月7万5000円)までの返済額ですが、年収400万円だと年間返済負担率が35%となるので、年140万円(月11万6666円)の返済額までとなります。

つまり、年収400万円にひとつの壁があるということになります。

年収400万だと35年で4900万円のローンが組めるのに対し、年収300万円だと3150万円のローン限度額となります。

自己資金をどれくらい準備するかにもよりますが、単純にフルローンで比較した場合、購入できる家の額に1500万円以上の差が生じます。

反対の視点から見ると、年収が100万(月8万3000円)増えただけで、年間50万円(月4万1666円)も多く借り入れができるわけです。

妻がパートで100万くらい稼いでいて、世帯年収400万の状態で借り入れをし、子供ができたので夫の年収300万だけで返済しなくてはならないとなった場合、年140万を1人の力で返すのはかなり大変になると想像できます。

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繰り上げ返済はしないほうがお得?

借金はなるべく早く返したい。日本人にはそう考える人が多いようです。

しかし、住宅ローンに関しては、ちょっと考え方を変えたほうがお得な面もあります。

というのも、住宅ローンは、いわゆる一般的なローンと比べて、かなり優遇された措置が取られているからです。

もともとの金利も低く設定されていますし、減税措置もあります。

そして何より、住宅ローンは借入時に団体信用生命保険に加入する点が、他のローンとの大きな違いです。

万一返済中に死亡したり高度障害になった場合にも、団体信用生命保険により残高に対して保証され、残りのローンの返済はなくなります。

これを逆手に取って、毎月のローン返済額を抑え、その代わりに現金を少し蓄えられるようにプランを組めば、定年までに老後の資金も貯められるというわけです。

住宅ローンの返済期間が長くなると、いつまでもローンがあって気になるかもしれませんが、賃貸の場合はずっと家賃が発生します。逆にローンの支払いを家賃だと思って考えれば、少し気もラクになると思うのですが。どうでしょう。

まとめ

住宅ローンに対する考えは人それぞれあると思いますが、先の読めない今のような時代においては、あまり無理な借り入れはしない方が賢明だと思えます。

また、長い人生においては、転職や勤務先の企業の倒産など、収入が一時的に落ち込むようなこともあるかもしれません。

そういった場合は、あえてローン期間を長くして組み直すことにより、任意売却をうまく回避するという方法をとるのも良いかもしれません。

ただ、ローンの支払いが滞ってしまうなど、返済する目処が立たなくなった場合は、借金が増え続ける前に速やかに対処したほうが良いでしょう。

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