HSPの人はうつに注意!レジリエンスを高める扁桃体のケアについて HSPに適した職業とは?
HSPの人は無理をするとうつになりやすいと言われているので注意が必要です。レジリエンス(困難に対する耐性)を高めるためには扁桃体のケアを知っておくことも大切です。また、いらぬ刺激を受けないようHSPに適した職業を知り、特性を生かした仕事に就くことで、ストレスなくやりがいを感じる仕事をしていきましょう。そのために必要な知識について、ご紹介していきます。
HSPの人とは
HSPとは「Highly Sensitive Person」を略したもので、「非常に敏感な人」という意味です。光や音を始めとするあらゆる刺激に対してとても敏感に反応してしまう、持って生まれた気質を指します。
他の人が感じない些細な刺激に対しても鋭敏に反応してしまうため、神経の休まる間がなくとても疲れやすい特徴があります。
そのため、人混みや大きな音のする場所、慣れない場所なをあまり好まない傾向があります。反対に、繊細が故に空気が読める、人の気持ちを理解しやすい・共感力が高い、芸術などに対する理解が深いといった特徴があります。
HSPは病気ではなく気質のため、治るということはありません。およそ5人に1人の割合でいると言われるHSPの人は、その気質を自身のアイデンティティとして受け入れ、上手に付き合っていくしかありません。
HSPはうつになりやすい
HSPは刺激を受けやすいがために、一般の人が受ける以上に精神的ストレスを受けやすい傾向にあります。そのためにHSPは人一倍疲れやすいわけですが、これがHSP以外の人にはなかなか理解されにくという問題があります。
一時的なストレスであれば回復しますが、回復する間もなく長期的に精神的ストレスを感じ続けると、適応障害やうつ病、パニック障害、社交不安障害(あがり症)、気分変調性障害などにつながることがあります。
なかでも特にHSPはうつになりやすい傾向にあると言われていますので、注意が必要です。
レジリエンスを高めるには扁桃体のケアを
HSPは刺激に対して扁桃体が過剰に反応してしまう状態にあります。
扁桃体は、脳の中で感情や直観力、恐怖、痛み、ストレス反応を感じ取る場所です。特に不安や緊張、恐怖反応に対して働きます。
この扁桃体が常に働いてしまうことでHSPの脳は疲れてしまいます。頭の中で思考がぐるぐると回り止まらなくなった状態は、扁桃体が暴走している状態です。
また、脳が疲れるとレジリエンスが弱まります。レジリエンスとは、人が困難や脅威に直面した際に、その状況に対して適切に適応する能力(耐性)のことです。
なのでHSPは意識的にこの扁桃体を休めさせる必要があります。
扁桃体を休ませるには、睡眠をよく取ることと、1日5分でも良いので瞑想することです。特にマインドフルネスはHSPともとても相性が良いようです。
HSPに適した職業
そもそもHSPはストレスを受けやすい性質なので、ストレスを受けやすい職業は避けたほうが良いのは言うまでもありません。
HSPの特性を活かした仕事であれば、ストレスは少なくて済むでしょう。HSPの特性に合った仕事と言われているのが、次のようなものです。
- 人の心や体のケアをする仕事
- 動物や自然に関わる仕事
- 正確さが求められる仕事
- IT系の技術職
- クリエイティブな仕事
- 他者との交流が少ない仕事
ただし、業種だけでは必ずしも適しているとは言えません。
上記のような職業でありながら、
- ノルマや売上目標が厳しい
- 要領の良さ・俊敏さ・マルチタスクが求められる
- 他者との接点の機会が多い
といった職場環境を避ける必要があります。
もしも現在こういった職場で働いていて、仕事に対してツラいと感じているのであれば、もっと自分に適した仕事や職場環境を求めて転職することも考えたほうが良いでしょう。
まとめ
HSPは刺激に敏感な性質のために、ストレスフルな仕事は向いていません。HSPではない人が耐えられるストレスレベルでも、HSPにとっては耐え難いものであることは多々あります。
それなのに無理してそのような仕事を続けていると、そのうち調子を崩してうつになってしまいかねません。
人と比較するのではなく、自分の性質と心身の状態とを把握しながら、自分の特性に合った仕事やライフスタイルで生きていくようにしましょう。