睡眠の質を高めるには、「よく眠れる人」になること それには「睡眠圧」を貯めるのがポイント?
質の高い睡眠を得ると、疲れた体は瞬く間に回復します。よく眠れる人になることで、質の高い睡眠は得られます。では、いったいどうすれば、よく眠れる人になることができるのでしょうか?そのヒントは「睡眠圧」にあります。睡眠圧を高めるとよく眠れるようになるのです。そして睡眠圧と仮眠との間には、切り離せない深い関係があります。そんな話を今回はしたいと思います。
もくじ
7時間以上寝ても疲れが取れないなら
1日の睡眠時間はどれくらい取っていますか?
1日に6時間眠れば平気という人も入れば、8時間は寝ないとツラい、という人もいるでしょう。
人間は1日に7時間くらいは寝た方が良いと言われていますが、同じ7時間でも十分と感じる人もいれば、足りないと感じている人もいるでしょう。
しかし、毎日、質の良い睡眠を取っていれば、おそらく7時間眠れば十分なはずなんです。
7時間以上寝ても、寝足りない、疲れが取れないという人は、あまり質の良い睡眠が取れていない可能性があります。
睡眠時間だけの問題ではない
ときどき、細切れに睡眠を取り、トータルの睡眠時間で、1日の睡眠量を考える人がいます。
たとえば、夜は4時間しか寝ないけど、通勤電車の往復で2時間寝て、あとは昼休みにも30分くらい寝ているから、結構睡眠は取れていると思う。といった感じで。
これ、以前の自分なんですが(笑)。
でも、これはあまりおすすめできる考え方ではありません。
睡眠は合計時間で図るものではないからです。仮眠はあくまでも補助的な役割と捉え、メインは夜にしっかりと眠ることが大切です。
そうしないと、睡眠によって体の疲れを取り除くことはできません。
夜寝る前の仮眠は睡眠の質を落とす
仮眠を取るにも、いつ仮眠を取るかの時間帯は非常に重要です。
基本的には、夕方以降に仮眠を取るのはNGです。
目安としては、夜に7時間眠るのであれば、寝る時間より前の7時間は仮眠を取ってはいけません。
例えば、夜11時に寝て7時間睡眠の後に朝6時に起きるとするなら、夜の11時の7時間前、即ち午後4時以降は仮眠を取ってはいけないのです。
仮眠は午後4時までに済ませること。午後4時以降に仮眠を取ってしまうと、夜間の睡眠の質を落とすことになります。
つまり、仕事帰りの電車の中で仮眠するのは、睡眠の質を落とす行為だったのです。
夕食後に少しだけ横になって眠るのも、同様に睡眠の質を落とします。
睡眠圧を上げるには
「睡眠圧」という言葉を聞いたことがありますか?
睡眠圧とは、どれくらい眠る力が貯まっているかを表す言葉です。
睡眠圧が高まっているほど、深い眠りに入ることができ、結果的に良質な睡眠を取ることができます。
そして、この睡眠圧は、起きている時間が長ければ長いほど、貯まっていくのです。
そのため、夜寝る前の数時間の間に仮眠を取るのは、NG行為だと言ったわけです。
前日寝不足などで仮眠を取りたい場合は、午前中に取るか、もしくは午後3時までに済ますようにしましょう。
睡眠の質を下げる行為
その他にも睡眠の質を下げる行為を、知らず知らず取っている場合があります。
それはどういった行為かというと、まずは15時以降のコーヒー、チョコレート、栄養ドリンクの摂取です。
これらにはカフェインが含まれていることが、この場合の問題点です。
カフェインには覚醒作用があります。覚醒作用とは脳内の眠気を作り出す「アデノシン」の働きを妨げる働きのことです。
カフェインを取っても眠気が覚めるだけで、睡眠を取らなくてもいいというわけではありません。
脳が眠たくさせるということは、「体を休息させた方が良いうよ」という信号です。カフェインはその合図を生じさせないようにしているにすぎないのです。
本当は体は疲れて休息を求めているのに、それをしないというのは、体に良いわけがありません。
また、タバコのニコチンも覚醒作用がありますので、夕方以降はあまり吸わないほうが良いでしょう。
実はお酒も覚醒作用があります。飲むとリラックスして気が緩むために眠たくなるのですが、実はその後に覚醒作用が起こり、一時的に眠ったとしてもしばらくすると目が覚めてしまいます。身に覚えがある方もいるのでは?
なので、上質な眠りを求めるなら、週に数回の休肝日を作り、その日は睡眠圧を高めて眠たくなったらそのまま寝るようにしてください。
きっととても良い眠りが得られ、次の朝目覚めた時には、とても体が軽いことに驚くでしょう。
まとめ
知らず知らずのうちに、睡眠圧を下げるような行為を取っていました。
夕飯後に仮眠を取って、もうひと頑張り仕事をし、さて寝ようと思うと思うように眠れない…。
これはまさに、睡眠圧を下げてしまっていたが故なんですね。
今後は夕方4時以降の仮眠は取らないようにして、睡眠圧をあげてから寝るようにしたいと思います。
それにしても、「何時」それをするのかを意識することで、睡眠の質が高められるなんてねぇ。
昔から「早寝早起きが良い」といわれるのも、実はこの睡眠圧のサイクルと関係あるように思いました。