【社会人・就活生推奨スキル】「自分ごと化」で就職・キャリアアップ・能力開発する方法
「自分ごと化」という言葉を、よく耳にする機会が増えました。
マーケティング、人材育成、コンサルティングといった業界では、使われる頻度も高いですが、さすがに一般的だとはいえません。
この言葉の意味することは、例えば、与えられた指示や仕事をただこなすのではなく、自分自身の問題として捉え、積極的に取り組む姿勢といったことに使われます。
意外に、「自分ごと化」できる人は少ないため、就職活動はもちろん、その後のキャリアアップや能力開発においても、非常に重要スキルとしておすすめです。
ゆえに今回は、「自分ごと化」の重要性について、お伝えすることにします。
もくじ
自分ごと化とは?なぜ社会で求められるのか
自分ごと化とは、与えられたタスクや目標を、まるで自分の問題であるかのように主体的に捉え、責任感を持って行動することを指します。
単に仕事をこなすのではなく、「自分ならどうするか」「どうすればより良い結果を出せるか」を考え、積極的に取り組む姿勢が自然に備わっていくことがポイントです。
例えば、チームでプロジェクトに取り組む際、「自分ごと化」ができている人は、自分の担当範囲だけでなく、プロジェクト全体の目標達成に向けて積極的に貢献します。
課題が発生すれば他人任せにせず、自ら解決策を考え、実行に移せるために、非常に貴重な存在として認められる可能性が高まります。
では、なぜ「自分ごと化」がこれほどまでに求められるのでしょうか?
変化の激しい時代への対応力
現代社会は、技術革新やグローバル化などにより、常に変化し続けています。
このような状況下では、指示待ち人間ではなく、自ら考え、行動できる人材が不可欠です。
自分ごと化ができる人は、変化を恐れず、むしろチャンスと捉え、主体的に行動することで、組織や社会に貢献できます。
組織のパフォーマンス向上
自分ごと化ができる人が増えることで、組織全体のパフォーマンスが向上します。
各メンバーが責任感を持って仕事に取り組むことで、生産性が高まり、より良い成果を生み出すことが期待できます。
また、主体的な行動は、組織全体の活性化にもつながるため、周囲からの評価も高まります。
個人の成長とキャリアアップ
自分ごと化は、個人の成長にも大きく貢献します。
主体的に行動することで、問題解決能力やリーダーシップなどのスキルが磨かれ、キャリアアップのチャンスが広がります。
また、自分の仕事に誇りとやりがいを感じることで、充実した社会人生活を送るきっかけを掴むことができます。
就職・転職活動における評価
企業は、主体性や責任感のある人材を求めています。
就職活動において、自分ごと化の経験や考え方をアピールすることで、企業からの評価を高めることが可能です。
就職・転職活動で自分ごと化をアピールする方法
就職・転職活動において、自分ごと化できる能力や習慣として身につければ、企業に対しての大きなアピール材料となります。
ここでは、具体的な方法を、3つのステップに分けて解説します。
1.過去の経験から自分ごと化エピソードを掘り起こす
- 具体的なエピソードを洗い出す
学生時代に主体的に取り組んだ経験、例えば、サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などを振り返ります。
その際、「何を」「どのように」「なぜ」取り組んだのか、具体的な行動と結果を書き出します。 - 自分ごと化の要素を明確にする
なぜその時、主体的に行動できたのか?そこには、どのような価値観や動機が隠れていたのか?といった、自分ごと化の原動力となった要素を明確にすることで、面接でのアピールに説得力が増します。
2.自分ごと化の視点で企業との接点を見つける
- 企業の理念やビジョンを深く理解する
企業のウェブサイトや採用情報を隅々まで読み込み、企業の理念やビジョンを理解し、自分の価値観や共鳴する部分、共感できる部分を見つけ出すことが重要です。 - 企業の課題や将来展望を把握する
企業の業界における立ち位置、競合他社の動向、将来の事業展開などを調べます。
企業が抱える課題や将来展望を把握することで、どのように貢献できるかを具体的な考えを明らかにするとよいです。 - 自分ごと化できるポイントを見つける
企業の理念、ビジョン、課題、将来展望の中から、自分ごと化できるポイントを見つけます。
具体性があればあるほど、その企業で働くことへの強い意欲を、面接官に伝える事が出来ます。
3.自分ごと化の経験を自分の言葉で語る
- 1と2の結果を整理する
自分ごと化の経験と、企業研究で得られた情報を整理し、面接で話せるように準備します。 - 具体的なエピソードで語る
面接では、抽象的な言葉ではなく、できるだけ具体的なエピソードを交えて語ることが重要です。
自分ごと化して取り組んだ結果、どのような成果が得られたのか、数字や適切な例えなどを用いて説明するとよいです。 - 自分ごと化の意欲をアピールする
企業へアピールする際は、自分ごと化の視点から、入社後にどのように活躍したいかを具体的に語るようにします。
これらのステップを踏むことで、自分ごと化能力が企業に伝わりやすくなるため、自身の評価を高めることができます。
キャリアアップ・能力開発における自分ごと化の実践
社会人としてキャリアを積んでいく上で、能力開発は避けて通れない道です。
能力開発を成功させるためには、主体的に学び、成長していく姿勢が不可欠ですが、自分ごと化は、まさにうってつけのスキルといえます。
キャリアアップと能力開発における、自分ごと化の実践方法をお伝えします。
1.キャリアプランに基づき具体的な目標を定める
- 長期的なキャリアプランを明確にする
将来、どのようなキャリアを築きたいのか、長期的なビジョンを描きます。
5年後、10年後、どのようなポジションで、どのような仕事をしていたいのか、具体的にイメージすることが重要です。 - 短期的な目標を設定する
長期的なキャリアプランを実現するために、短期的な目標を設定します。
具体的かつ測定や達成が可能で、関連性があり、時間制限があるSMARTの法則を参考にするとよいです。 - 目標達成に必要なスキルや知識を明確にする
目標を達成するために、どのようなスキルや知識が必要なのかを明確にします。
必要なスキルや知識を習得するための学習計画を立てることが重要です。
2.目標達成のための具体的な行動計画を立てる
- 学習計画を立てる
必要なスキルや知識を習得するために、いつ、何を、どのように学習するのか、具体的な計画を立てます。
書籍、オンライン講座、セミナーなど、様々な学習方法を組み合わせることが効果的です。 - 計画を実行し、進捗状況を定期的に確認する
計画を実行する際は、進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて計画を修正します。
目標達成までの道のりを可視化することで、モチベーションを維持することができます。 - フィードバックを求める
上司や同僚、メンターなどからフィードバックを積極的に求め、改善に繋げます。
客観的な意見を取り入れることで、自分の強みや課題をより深く理解することができます。
3.行動の結果を分析し、次の行動に活かす
- 目標達成度を評価する
目標を達成できたかどうか、達成できた場合はどの程度達成できたのかを評価します。
目標達成できなかった場合は、原因を分析し、改善策を検討します。 - 良かった点や改善点を分析する
行動の結果を振り返り、良かった点や改善点を分析します。
分析結果を次の行動に活かすことで、継続的に成長することが可能となります。 - 成功体験を積み重ねる
小さな成功体験でも、積極的に評価し、自信につなげます。
成功体験は、さらなる成長へのモチベーションを高めるためには必須です。
行き過ぎた自分ごと化の例
何事も過信は禁物。
自分ごと化は主体性がカギであって、押し付けるものではありません。
仮にそのような状況がはびこると、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
過度な責任転嫁
- 本来組織やチームで負うべき責任を、特定の個人に過度に押し付ける。
- 自分ごと化を強制し、個人の負担を増大させる。
- 失敗した場合、個人をスケープゴートにして責任を回避する。
精神的な搾取
- 自分ごと化を美徳として強調し、従業員に過剰な貢献や自己犠牲を強いる。
- 徹底した自分ごと化の押し付けで、従業員のワークライフバランスを崩壊させる。
- 会社のためにという言葉につなげて、個人の権利や利益を侵害する。
感情的な操作
- 自分ごと化を促すために、罪悪感や不安感を煽る。
- 感情的な繋がりを利用し、個人的な利益のために相手を操る。
- 自己犠牲を美化し、相手に過剰な負担を強いる。
責任の所在の不明確化
- 自分ごと化を過度に推進することで、組織としての責任の所在が曖昧になる。
- 個人の責任範囲が拡大し、組織としてのチェック機能が低下する。
- 問題が発生した場合、責任の押し付け合いになる可能性がある。
何とかのひとつ覚えではありませんが、何でもかんでも自分ごと化に当てはめるのは、無理があるケースも少なくありません。
自分ごと化を健全に機能させるためには、問題や課題解決への取り組み、あるいは手法のひとつとして位置づけることが最適だと考えます。
まとめ
自分ごと化は、長く社会で活躍するために、不可欠なスキルとなりうる可能性は高いです。
就職・転職活動からキャリアアップ、能力開発まで、あらゆる場面で自分ごと化を意識することで、主体性を高め、目標達成に大きく近づくことができます。
そんなに難しくはないですから、機会があればチャレンジすると新たな発見につながる可能性は高いです。