介護医療院と介護老人保健施設の違いって何?ちょっとわかりにくい関連用語を要約
福祉や介護の世界って、関りが無ければ「何のことかわからない」ことが多すぎる印象です。
例えば、リハビリの150日制限なんて、当事者と家族ぐらいしか知らない可能性が高いわけです。
しかも事前に説明があればマシですが、入院して130日頃ぐらいに「そろそろ転院を・・」なんて話をされると、当事者と家族は混乱します。
これってホントに患者第一ですか?
「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」だけでも、スッと違いを言える人なんて関連する職業以外の人にはわからないのに、「介護医療院」が追加されて、さあ大変。
そのような疑問から、まず今回は介護医療院と介護老人保健施設の違いについて調べたことをシェアしたいと思います。
もくじ
介護医療院とは
定義としては、介護保険法第8条第29項において、
介護医療院とは、要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設。
と、相変わらずやさしいとは言えない言い回しになっております。
簡単に言えば介護と医療が同居したやつです。
2023年度末で廃止される「介護療養型医療施設」(← これもややこしい)に代わる施設であり、介護を受けながらも医療面のケアも可能になりました。
具体的には医師が常駐しているので、喀痰吸引や経管栄養が必要な重度の介護者でも受け入れられる施設ということです。
つまり、ある程度の医療行為ができるようになった、長期におよぶ介護と生活の施設ですね。
介護老人保健施設とは
在宅復帰を目的とした要介護者向けのリハビリ施設です。
家に帰すことが目的なので、長期滞在を前提としていません。
大体は3ヵ月ごとに入所継続か否かの判断が行なわれます。
ゆえに3ヵ月から6ヵ月ぐらいでリハビリの成果が出て、グングンと体力を取り戻していけば退所することになります。
医療面でのケアを必要としないけれども、ある程度の介護が必要なお年寄り向けの施設ですね。
介護医療院と介護老人保健施設の違いの一覧
表にまとめてみました。
介護医療院 | 介護老人保健施設 | |
役割 | 長期療養のための生活施設 | 在宅復帰を目指すリハビリ施設 |
入居期間 | 終身可能 | 3ヵ月ごとに入所見直し |
サービス | 日常生活支援、医療ケア、介護サービス、イベント、レクリエーション | 日常生活支援、医療ケア、介護サービス、リハビリ |
常駐医師 | 入居者48人/1人以上、もしくは100人/1人以上 | 入居者100人/1人以上 |
介護医療院にはⅠ型とⅡ型がある
ちょっと「ややこしいな」と思われるかもしれませんが、介護医療院のⅠ型とⅡ型の違いについても知っておかなければなりません。
主な利用者がポイントとなります。
- 介護医療院Ⅰ型:重篤な身体疾患を有する者及び身体合併症を有する認知症高齢者等
- 介護医療院Ⅱ型:Ⅰ型の利用者と比較して容体は比較的安定した者
介護医療院の気になる費用
長生きリスクという言い方が嫌いという人もいますが、例え嫌いだとしても、タダで暮らしていけるわけではありません。
それ相応の負担は求められます。
嫌なら国を捨てるしかありません。
確か、石油で潤っている国のどこかは医療費関係は無料ですから、どうぞそちらへ。
さて費用の計算もややこしいです・・もういやホント(汗)
要介護と介護医療院のタイプによって少しずつ違いがあるんです。
細かすぎるよ国の仕事は。
細部にこだわり過ぎて大局が見えていないんじゃないかなあ。
あくまでも推定ですが、介護医療院Ⅰ型の場合で、
要介護1~5:約2万5,000円~4万1,000円
というのが1ヵ月の介護保険サービスの自己負担分(1割)です。
施設の月額利用料とは違いますので、勘違いの無いようお願いします。
まとめ
介護と福祉はややこしい・・・。
もう、この1点につきます。
さらにややこしい医療系が絡み合ってくるので、カオス極まりないです。
だからこそビジネスチャンスがあるということも言えそうです。
高齢社会だからこそ、シンプルさが欲しいのですけどね。