マンションの大規模修繕工事は1回だけじゃない!修繕積立金増額でも家計は大丈夫?

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大規模修繕工事

マンションって相変わらず人気です。

人気の秘訣はいろいろありますが、まず広告がおしゃれですから目を引きます。

広告に記載されているポエムが豪華な暮らしを想像させてくれるし、画像もCGが多いですけどインテリアコーディネートが優れてますから、非常に魅力的に見えるのです。

モデルルームを見ると、だれもが住みたいと思いますよね。

ということで分譲マンションの水廻り設備の設計に10年近く関わり、宅建士でもある筆者が、分譲マンション購入時に見逃されやすい費用についてシェアしたいと思います。

分譲マンションの管理組合と管理会社

新築にしろ中古にしろ、マンションの購入においては見るべきことが多いです。

しかしどうしても、見落としが発生します。
なぜならば、購入者が不動産に詳しい人とは限らないからです。

ここが唯一にして大きなウイークポイントでもあるんですよね。

特にマンションは一戸建てと違って、物件に入居している人が協力、具体的には管理組合を組織して資産価値を維持していくことが求められます。
まるっきり知らない者同士が運命的に集まっただけにもかかわらずです。

管理組合が主体となってマンション運営の方針を決める役割などを果たすわけですが、その実務は管理会社が代行しています。

一部を代行するか全てを代行するかは管理組合の方針によりますが、ほとんどが管理会社任せと言っても過言ではありません。

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管理会社が実務を代行する理由

管理会社に実務を代行する義務は無いのですが、管理組合を組織していても、

  • 入居者が管理業務を行うには負担が大きい
  • 入居者によっては活動時間が取れない
  • 組合活動に無関心な入居者がいる
  • 管理に詳しい入居者がいるとは限らない
  • 理事などの役員に関わりたくない人がいる

ということが、どのマンションでも起こっているので、管理会社ありきというのが現状です。

入居者は修繕積立金が適正か判断できない

ほとんどのマンション購入者は、修繕積立金について突っ込んだ話を売主にすることは、ほぼゼロに近いと思います。

なぜならば、よくわからないからですよね。

言うなればデベロッパー(物件の売主)の指し値ですから、「そんなもんだろう」でスルーしてしまうわけです。

これが大きな落とし穴となってるケースもあるんです。

購入希望者のだれもが修繕積立金が適正かどうかなんて判断できませんから、業者側がコントロールし放題なわけです。

事前に「修繕積立金の収支シミュレーションを見せて」なんて要求したマンション購入者は皆無でしょう。
だからこそ、売主系列の管理会社が業務委託を受けると・・・分かりますよね言いたいことが。

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マンションの耐用年数と大規模修繕工事

新築マンションの建物本体の寿命は税制上の耐用年数で47年になります。
しかし現実は、長期修繕計画に基づいてメンテナンスさえしっかりやれば、47年以上は持ちます。

ところがメンテナンスには費用がかかるんです。
その費用の出所が修繕積立金なんですね。

長期修繕計画の最大のイベントが大規模修繕工事です。
国土交通省の統計では、大体1回目は築13~16年の間に行われています。

そう1回目が。

マンションの大規模修繕工事は1回きりと思っている人も意外に多いのですが、耐用年数まで資産価値をなるべく落とさないようにするには、3回ほど大規模修繕工事が必要になります。

出典:住宅:マンション管理について – 国土交通省

修繕積立金の値上げされる理由

修繕積立金は、ずっと同じ金額と思ったら大間違いです。
値上げせざるを得ないケースがあります。

  • 新築時に安く設定されている
  • 経過年数とともに修繕費が足りなくなる
  • 古くなれば修繕費の相場が上がる
  • 段階増額積立方式になっていた

このようなケースでは修繕積立金の値上げで対応するしかありません。

まとめ

マンションの大規模修繕工事は1回とは限りません。

修繕積立金の増額もあり得ます。

もしも、それが納得できないのなら頃合いを見て売却を検討するか、アパートに移り住んでマンションは賃貸する方法があります。

住宅ローンだけでなく、修繕積立金もチェックしてみてくださいね。

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