ロング・コビッド(long COVID)とは?新型コロナの回復後も長引く後遺症 中には死亡するケースも
ロング・コビッド(long COVID)とは、何を指す言葉なのでしょうか?新型コロナの回復後も長引く後遺症。中にはその後遺症により死亡する人も発生しています。また、コロナによる症状自体は軽かったものの、その後の後遺症に悩まされているという人も少なくありません。いったいどのような人がロング・コビッドになりやすいのか、また何か良い解決方法はあるのか、といった点についても解説します。
ロング・コビッド(long COVID)とは?
ロング・コビッド(long COVID)という言葉を聞いたことがありますか?
ロング・コビッドとは「コロナ後遺症」のことを指す言葉で、「新型コロナウイルス感染症の原因となるSARS-CoV-2の急性感染から回復した後に経験する長期的な症状」のことです。
この後遺症は様々な症状があるため、なかなかコロナと関連付けて扱われにくく、ロング・コビッドにより悩まされる多くの人が、社会的に理解されにくいことが少しずつ問題視されはじめてきています。
ロング・コビッド(コロナ後遺症)で死亡する人も
ロング・コビッドには様々な症状があり、中には死亡する人も現れています。
アメリカでは、ロング・コビッドの0.3%にあたる3544人以上の人が、亡くなられています。
これを多いと見るか少ないと見るかは、人により捉え方は異なるかもしれませんが、感染から回復した後の後遺症で亡くなるというのは、かなり重要視すべき問題なのではないかと感じています。
ロング・コビッドの主な症状
ロング・コビッドには様々な症状が見られますが、主な症状が次のものになります。
倦怠感・筋力低下:63%
睡眠障害:26%
脱毛:22%
嗅覚障害:11%
動悸:9%
関節痛:9%
食欲不振:8%
味覚障害:7%
眩暈:6%
下痢・嘔吐:5%
胸痛:5%
など
なお、これらの症状は重症患者だけでなく軽症患者にもみられ、重複して症状が発症することも多々あるようです。
ロング・コビッドの精神症状
意外と無視できないのが、ロング・コビッドで精神・神経症状が現れる点です。
これら精神・神経症状としては、
- 認知機能障害
- 頭痛
- 睡眠障害
- うつ
- 不安
といった様々な症状が報告されているようです。
特に精神や自律神経に影響を及ぼすと、社会生活もままならない状態にもなりかねませんので、決して軽視できないものです。
ロング・コビッドの影響を受けやすい人
ロング・コビッドはどのような人がなりやすいのでしょうか。これまでのケースによると、
- 女性
- 若い
- やせ型
これらに当てはまるほど、後遺症の発生が多いようです。
ロング・コビッドの解決方法
ロング・コビッドに対する解決方法は、現在においては共通した方法というものはなく、各症状ごとに対処していくしかないようです。
今現在も世界中で調査研究が進められており、不明点は多いものの、現時点の調査研究では、「罹患後症状の多くが、時間の経過とともに改善することが多い」との共通した見解はあるようです。
このさき新型コロナ自体への特効薬が作られるようになると、後遺症に対する共通した回復薬なども見つかるかもしれませんが、なかなか難しいのが現実なのではないかという気がします。
まとめ
新型コロナ自体の感染は継承であっても、その後のロング・コビッドに悩まされるというケースもあるのですね。
ただ、コロナ自体が変異し、主だった症状も変わりますし、後遺症に関しても多岐にわたるため、これが本当にコロナの後遺症なのかということも断言しづらい部分もあり、非常にもどかしいところです。
コロナ後遺症の定義としてWHO(世界保健機関)では、「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないもの(通常はCOVID-19の発症から3カ月経った時点にもみられる。)」場合を、ロング・コビッドであると定義しているそうです。
10月の半ば以降、年末まであと少しという現在においても、新規感染者は徐々に増加しています。
年末年始は人との接触機会も多いですから、ここで感染者数を増やさないためにも、ひとりひとりがしっかりと感染対策を行うよう気をつけていきましょう。