新型コロナ後遺症で心臓病発症リスクが増大?後遺症リスクを下げる・重症化を避けるには?
新型コロナの後遺症として、心臓病発症リスクの増大があるという研究発表がありました。さまざまな後遺症があるとされる新型コロナの後遺症、発症リスクを避けるにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか。また、後遺症が重症化しにくい人の特徴とは?
新型コロナの代表的な後遺症
新型コロナの代表的な後症状には、次のようなものがあると言われています。
- 疲労感・倦怠感
- 関節痛
- 筋肉痛
- 咳・喀痰
- 息切れ
- 胸痛
- 脱毛
- 記憶障害
- 集中力低下
- 頭痛
- 抑うつ
- 嗅覚障害
- 味覚障害
- 動悸
- 下痢・腹痛
- 睡眠障害
- 筋力低下
など
これらの症状は、感染前には見られなかった症状であるため、新型コロナの後遺症とみなされています。
アメリカで行われた調査によると、18歳以上の新型コロナに感染した人のうち、およそ15%が何かしらの後遺症を経験しており、そのうちの79%が日常生活に支障がある症状で、更にそのなかの27%においては大きな支障が日常生活に生じてしまっているそうです。
後遺症が発生しやすい人とは
新型コロナの後遺症や罹患後症候群を発症しやすい人には、次のような特徴があるとされています。
- 基礎疾患のある人
- ワクチン未接種の人
- 感染中または感染後に多系統炎症症候群を発症した人
多系統炎症症候群とは、腎臓や脳など一部の臓器に炎症が起きる症状のことを言い、これも新型コロナに感染したことが影響していると言われています。
子どもにおいても、およそ25%が長引く後遺症を経験しており、乳幼児でも後遺症のリスクはあるそうです。
いま新型コロナ後遺症として心臓病発症リスク増大が
さらにいま、新型コロナの後遺症として、心臓病の発症リスクが増大しているという研究結果が出ています。
新型コロナに罹患した人の後遺症のある人は、心血管系の健康問題が生じる可能性が2倍以上高く、心臓合併症の発症率もおよそ2.5倍程度高かったそうです。
これを避けるには、新型コロナの後遺症発生を抑えることが重要となります。
ちなみにワクチンを接種している人は、後遺症を発症する可能性が、ワクチン未接種の人と比べて50%ほど低いそうです。
つまり、後遺症予防の最善手段は、ワクチン接種ということになります。
コロナワクチンの無料接種が2023年度末まで全世代対象に延長
2022年度で終了とされていた無料での新型コロナウイルスワクチンの接種が、4月以降も無料にて接種できることになりました。
まずは重症化リスクの高い高齢者を優先的に、5~8月ころから年に2回の接種が受けられるそうです。
続いて9~12月には、全世代対象へとワクチン接種を拡大予定で、2023年度末まで延長されます。
睡眠時間と新型コロナ後遺症の関係
スウェーデンでの研究によると、睡眠時間と新型コロナ後遺症発症との間に、関係があるという結果が出たそうです。
その内容とは、新型コロナワクチンを2回接種した人のうち、「6~9時間の睡眠時間の人」と比べて「6時間未満の睡眠の人」は、後遺症発症のリスクが56%上昇したというものです。
更に、短時間睡眠かつワクチン未接種の場合だと、後遺症リスクは91%も上昇するとの結果が出たそうです。
後遺症対策には睡眠をしっかりと取ることが大事ということがわかりましたが、反対に9時間以上の睡眠時間をとっている人の場合も、後遺症リスクは高まるそうです。
睡眠時間が短いということは免疫力が落ちている人も多そうなので、後遺症発症率も高まりそうですが、寝過ぎも体に良くないということの証明になりそうですね。
まとめ
新型コロナの後遺症で心臓病の発症リスクが上昇してしまっては困りますよね。後遺症を発症しないためには、まずは新型コロナに感染しないようにすることです。
マスクや手の消毒などの感染対策も大切ですが、睡眠をしっかり取る、栄養バランスの取れた食事をとる、適度な運動を行うといった、基本的な健康維持も大事ということになります。
それとワクチンはきちんと打っておいたほうが良さそうです。接種した人の方が後遺症の発生率もずいぶんと低いことがわかっています。
2023年度からは自己負担になるとの予想もありましたが、2023年度中は無料にて接種できますので、しっかりとこの機会を有効に使いたいところです。