NHKBSプレミアムで放送中の「魔改造の夜」が意外なほど面白かった件について語る
たまにNHKはぶっ飛んだ企画を番組にしてしまうので、そこだけを捉えると受信料を支払う価値はあるのですが、ちょっと高いぞということだけは強く申し上げておきます。
相対的には対価に見合っていない思いが強く、しかも受信料を徴収されること、契約が強引過ぎること、全く料金改定(値下げ)の努力をしない傲慢な体制に腹ただしさを覚えるわけです。
が、1番組の企画や構成に関しての評価は別なので、思いのたけを述べたいと思います。
ターゲットにした番組は「魔改造の夜」です。
もともとは奥さんが興味を示して録画していたのですが、先日ようやく視聴する機会があったのでレビューを兼ねてシェアしたいと思います。
もくじ
魔改造の夜とは
番組タイトルから何となく想像が付くとは思いますが、技術者が既製品を魔改造して、与えられた課題のクリア、しかも他社との競争で結果を争うまでを描くドキュメンタリーです。
一流企業に所属するガチの技術者などが、とてつもなくくだらないけどロマンあふれる課題に取り組む姿に、
- 仕事とは何ぞや
- 課題克服の姿勢で大事なこととは
- 目標に向き合うための必要なこととは
など、意外と考えさせられる番組だったことは間違いありません。
なお、魔改造の予算は5万円以内となっています。
魔改造の夜の具体的な内容
視聴した回の技術者側に出されたお題は「扇風機50メートル走」でした。
某コイズミの扇風機を魔改造して、50メートル走で優劣を競うというもので、いわば扇風機を利用した技術者かけっこ。
チャレンジした会社は3社です。
NHKなので具体的な社名は言えず、
- Sライズ
- Nットー
- N産
と呼称していました(笑)
Sライズは3Dプリンター駆使したモノづくり革命企業のSOLIZE株式会社、Nットーは金型などを製作するまさに下町ロケット的な株式会社ニットー、最後はやっちゃえ日産です。
N産なんて誰でもわかります。
3者3様の魔改造ぶりが楽しい
お題から、要は小型プロペラカーを作るわけですが、三社それぞれの魔改造ぶりが社風を表わしているようで面白かったです。
3DプリンターのSライズは、今風でスタイリッシュな車体で、デザインも非常にシンプルに仕上がっていましたが、大体、想像できる範囲ではありました。
ムダを省いたカッコいい扇風機です。
金型のプロであるNットーは、なんと動力にガソリンエンジンを採用するという、無骨だけどロマン感満載なマシンに仕上げていました。
けっこう好きでした。
やっちゃえ日産は、ほんとうにやっちまいました(汗)
実際の様子はNHKオンデマンドで視聴できますが、少しだけネタバレします。
魔改造の夜「扇風機50メートル走」ネタバレ
50メートルのタイムレースなわけですが、コースは直線でも折り返しがあるのです。
この折り返しが大きなポイントで、扇風機を反転させなければならず、反転やブレーキはセンサーで反応させることになります。
ラジコンのように人が操作することはルールでは不可となっていて、人間が操作するのは始動のみです。
試技は2回あり、その中で最速タイムを求めます。
事実上の世界記録です(笑)
感想から言いましょう。
- Sライズ:ファンタスティック!
- Nットー:よく走った!
- N産:技術に自惚れたな・・・
これで結果を察して頂きたいと思います。
まとめ
結果はどうあれ、技術者としての苦悩や楽しさ、達成感などがわかって良い番組だなと思いました。
大人がくだらないことに本気で取り組むと、新しいものが生まれることは間違いありません。
現実のビジネスに繋がるかどうかはともかく、姿勢や腕を見せられると感動を覚えますよ。
信頼と実績というのは、こういう地道な積み重ねなのだと思わずにはいられません。
これまで過去2回の放送のお題は、
- お掃除用ロボットを魔改造して走り幅跳び!どこまで遠く飛ばせるか
- クマちゃんのおもちゃを魔改造して瓦割り、何枚割れるか
というものでした。
いずれも優勝者がTヨタ、H技研だったようですから、N産も続きたかったことでしょう。
次回は8月21日土曜日に放送が決定しています。
「幼児が遊ぶ“赤ちゃん人形”を魔改造し8mの綱をいかに速く登るか」
楽しみです。
参照:魔改造の夜 – NHK