働かない人が増えている?FIRE願望や断捨離・ミニマリズムはニュースタンダードの兆し

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いま欧米では働かない人が増えているそうです。日本ではまだそこまで社会現象とはなっていませんが、いずれ同じような現象がやってくるのではないかと思われます。そして今注目されつつあるFIRE願望や断捨離・ミニマリズムなども、そうした働かない人が増えているという流れと、無関係ではないのではないかと。その背景には一体どういった心理が働いているのか。新しい時代の価値観について、考察してみました。

働かない人、増加中

欧米では今、働かない人が増えているそうです。

賃金を上げても、それでも働きたくない。

コロナ禍で、色々と考える機会を与えられた私たちは、コロナ前のように働き詰めの生活に戻りたいとは、もう思わなくなってしまったのでしょうか。

確かに、多くの人にとって、仕事を含めた自分の人生について、見つめたり振り返る機会があったと思います。

日本は物価高や、老後の問題を抱えているので、そこまで働かない人というのはまだ見受けられないと思います。

以前よりも最低賃金がどんどん上がっていますし、少子化による労働力不足で、求人もそれなりに募集がされています。

しかし、もう少し落ち着いたら、欧米で起きているように、日本でも働かない人が増えてくるかもしれません。

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iDecoやNISAが働きたくない人を増やす?

ここのところ、日本でもやたらと投資が話題になっています。

国もiDecoやNISAなどといった制度を設けて、優遇措置を設ける代わりに、個人での投資を促しています。

年金の財源が不足しているからというのもあるでしょうが、気をつけなければならない点は、投資は必ず増えるというものではなく、そこには投資した額が目減りするリスクもあるということ。

それと、安全な投資であればあるほど、利息のパーセンテージはさほど大きくないので、元本がある程度ないと投資の旨味はありません。

特に今はインフレ化していますので、増えた利息とインフレ率とを比較すると、そこにはあまり意味がないようにも思えます。

なのでiDecoやNISAに関しては、投資で増える点よりも、毎年の税金の控除の方に実は大きな魅力があるのではないかと考えます。

でなければ、もう少しリスクを取って、わりと安定した経営状態の企業でかつ高配当を出している銘柄に投資したほうが、リターンは大きいでしょう。

こうしてここ日本でも投資が一般化すると、投資に対するハードルが下がり、これまで以上の人たちが投資を始めますので、証券会社は儲かるでしょうね(笑)。

でも反対に、大した知識や洞察もなく、ビギナーズラックによって思いがけず資金が増えた人は、真面目にコツコツ働くことがバカバカしく感じてしまうかもしれません。

FIREや断捨離は、働きたくない願望の現れ?

投資の話題が増えはじめてしばらくしてから、FIREという言葉が生まれました。

FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略で、投資により経済的自立をし、早期退職するライフスタイルを意味します。

要は投資の配当金だけで生活していけるほど投資資産を増やして、労働から開放された状態のことですね。

そういった人が世の中に散見されるようになり、それを知った多くの人がFIREに憧れを抱き始めているのです。

当然ですが、年間の生活費が少なければ少ないほど、少額の投資資産で賄えます。

ここで生活をダウンサイジング、ミニマム化する、断捨離やミニマリストともつながってきます。

物を減らし、居住スペースを小さくすれば、部屋もより小さくてすみますし、いろんな物を持たないことによる維持費のカットも実現でき、毎月の生活費を抑えることができます。

なら必要なお金も少なくて住むことおから、労働日数を減らすことができる、なんならFIREでも。そう考え始めるのは、自然な流れではないでしょうか。

つまり働いてたくさんの金を得ることよりも、シンプルか、ミニマル化することで、空くないお金で生きていく。そのかわり自由な時間と、お金に関する不安から開放される。

そういった生き方のほうが良いと気づいた人が、このコロナ禍にもかなりいるのではないかと思います。

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これからは週休3日制がちょうど良いのでは?

今の若い世代は、生まれた時から十分なものが揃っており、物が少なかったそれまでの世代と比べると、あまり物質的な欲望が低いように思います。

それに無料や格安で楽しめるエンタメも増えていますので、お金をあまり使わなくとも、楽しめる物事は溢れています。

それよりも、頑張っても増えない賃金のために、毎日長時間を拘束される賃金労働の暮らしに対して、嫌気がさしている人はかなりいることと思います。

だったら給料はもう少し少なくてもいいから、休みが欲しい。そう思う若い世代は多いでしょう。

これまでの労働の概念は、週5日勤務で1日8時間労働。さらに月20時間程度の残業をして、月間180時間くらい働く、というのがサラリーマンのスタンダードなイメージとしてあったと思います。

しかしこれはある意味、昭和的な労働イメージの名残で、もはや時代にそぐわないものだと感じます。

これからは、週4日勤務で1日7-8時間労働、残業なし。これくらいが気分良く働ける労働時間ではないかと思います。

物に対する依存率が低い若い世代なら、これくらいでも問題なくやっていけるでしょう。それに加え最低賃金も上昇していけば、不足した収入分も補填されていきます。

また、今では非正規雇用と正規雇用との給与格差も縮みつつあり、金銭面での不安はむしろ正規雇用からでているくらいですます。

ここに気づき始めた人は、正規雇用から非正規へとシフトし、仕事の責任や拘束時間から開放され、生活自体をミニマム化、ダウンサイジングすることで、自分にあったストレスの少ない生き方へと移行し始めています。

長期化するコロナ禍で自粛生活が続く中、エンタメよりもヨガや自然、ていねいな暮らしといったものに目が向き始め、以前より哲学的な方向へと意識が向き始めているように思います。

となると、コロナが明けた後には、以前と同じハードワークな日々へ戻ろうという人も、確実に減っていくでしょう。

まとめ

「働かない人」が増えるということは、怠惰な現れというよりも、自己の価値観がはっきりして、その価値観以下の条件で働きたくないと「NO」という人が増えたのだと思います。

そしてここ日本でも、これからそういった考え方は増えていくのではないかと思います。

これは決して悪いことではなく、今回の新型コロナをきっかけに、それぞれがこれまでの行き方について考え直したことの現れだと思います。

なかなか立ち止まって考える時間は取れないものですが、この自粛生活で多くの人にとって考える時間が持てたということでしょう。

つまりこれがパラダイム変換のきっかけとなり、これからニュースタンダードな生き方が確立されていくのではないかと思っています。

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