メニエール病とはどんな病気?どんな人がなりやすいのか?初期症状や治療法・療養期間について
めまいや難聴が起こる中高生の女性が発症しやすいメニエール病という病気があります。これはいったいどんな病気なのでしょうか。どんな人がなりやすく、初期症状にはどういった症状が見られるのでしょうか。治療法・療養期間についてもご紹介します。
もくじ
メニエール病とはどんな病気?どんな人がなりやすいの?
メニエール病は回転性のめまいの発作が繰り返し起こる耳の病気です。
めまい・吐き気・耳鳴り・難聴といった症状が繰り返し起こるため、日常生活に支障をきたすほどの影響が出ます。
メニエール病は、体の平衡感覚をつかさどる内耳に、リンパ液が過剰にたまることが原因で発症するそうです。
40~60代の人が発症しやすく、なかでも女性に多いとされています。性格的に責任感が強く几帳面なタイプがなりやすいと言われています。
発症のきっかけの主な原因としては、ストレスや疲労などが多いようです。
どうやってわかる?メニエール病の初期症状・前触れとは
メニエール病の初期症状は、耳の詰まり(耳閉感)や低音性の難聴、耳鳴りなどが、現れたり治まったりを繰り返します。
活動期になるとめまいが、繰り返し起こるようになります。めまいの前兆として、耳鳴りや耳閉感、ふらふら感などがあらわれることがあります。この症状が現れたら、耳閉感のある耳を下にして横になり安静にすると症状が和らぐようです。
症状が進行して慢性期になると 難聴や耳鳴りがはっきりと自覚できるくらい顕著となります。
メニエール病は症状がくり返し起きるため、一度のめまいだけでメニエール病と診断はできません。何度か耳閉感や耳鳴り、めまいなどが現れた場合、耳鼻咽喉科を訪れ十分な問診を受けて診断してもらうことになります。
その際には、目を閉じて片足で立つ「直立検査」や、30秒間足踏みをする「足踏み検査」などの、体の平衡感覚をチェックする検査のほか、眼振検査、聴力検査などが行われます。
メニエール病はどうしたら治る?
メニエール病は、内耳にあるリンパ液が増える病気ですが、なぜそのような病態が起こるのか、その原因は実は明らかになっていません。
メニエール病と診断された、一般的には薬による対症療法が中心となります。
症状に合わせて、
- 血流改善剤
- 利尿薬
- 精神安定剤
- 自律神経調整剤
などが用いられます。
ひどいめまい発作が起きたときは、点滴や注射を打つ場合もあるようです。
メニエール病はストレスや心身の疲労が発作の原因になりやすいので、
- 無理をせずにリラックスをすること
- 十分な睡眠を取ること
- 栄養バランスの取れた食事をとること
に加え、規則正しい生活を送ることがとても大切です。
メニエール病は難病指定ですか
メニエール病は、10万人に15~18人の頻度で発症するとされています。
かつては厚生労働省で難病指定とされていたメニエール病ですが、2015年に難病法の対象外となりました。
ただし、聴覚と平衡機能に同時に症状が出ている場合、メニエール病は障害年金3級の認定を受けることもあるようです。
※障害年金は国民年金の場合は3級以下が設けられていないため、厚生年金加入の場合のみ3級の障害年金を受け取ることができます。
メニエール病の療養期間は
メニエール病は個人差が大きい病気のため、療養期間の目安は断定しづらいものがあります。
治療を早めに始めることで、1~2カ月で症状が落ち着く人もいますが、少なくとも3ヵ月間は通院し、症状に応じた内服治療を続けることになります。
薬物治療でめまいが治らない場合、手術による治療が行われることもあります。手術はめまいや難聴の度合いにより異なり、内容により、
- 内リンパ嚢開放術
- 前庭神経術
- 外科的迷路摘出術
- 鼓膜換気チューブ留置術
などが行われます。
入院期間は手術により異なりますが、おおよそ1~2週間となります。
ただし、手術によりメニエール病の症状が完治するかというとその保証はなく、手術によるリスクもあります。
完全に聞こえなくなることはほぼありませんが、手術前よりも音が聞こえづらくなるといった、何かしらの後遺症が残る可能性もあることは理解しておいてください。
まとめ
私の周りでも職場の40代の女性でメニエール病を発症した方がいました。職場でもふらつくなど、めまいに悩まされていました。
40~60代の女性をを中心に発症しやすいとされるメニエール病。性格的に責任感が強く几帳面なタイプがなりやすいとされていますが、そういう方はストレスが溜まりやすい傾向にあるのでしょう。
仕事も大事ですが、休息もとても大切です。体に不調が出た場合は、無理せず速やかに休息をとり、しっかりと体調を整えることに専念してください。
ストレスはメニエール病以外にも様々な病気の発症原因となります。普段からストレスを上手に解消する方法も身に着けたいところですね。