最低賃金が上がると時給も上がるのか?そもそも最低賃金ってどういう意味?手取りも増える?
選挙が終わりましたね。
多くの党が経済政策の一環として、最低賃金を1,500円に引き上げるなんて、うまい話しで票を釣ろうとしていましたが、そう簡単にできるとは個人的には思えません。
最低賃金って何?って意味すら理解していない人は、たかだか数日間の訴えだけで、「収入が増えるんじゃね?」「給料上がるかも?」なんて考えて投票したのであれば、まあ、何と言いますか・・・。
ということで、今回は最低賃金について、書いてみたいと思います。
社会人なら、これぐらいのことは知っておいて当然という、キーワードです。
簡単に「最低賃金」について理解できるように、基礎的な説明から少し具体的な影響までをカバーします。
もくじ
最低賃金って何?基本の仕組みから解説
最低賃金とは、働く人が最低限これだけの時給をもらうべきという基準で、国や都道府県ごとに設定されています。
この賃金以下で働かせることは法律で禁止されています。
例えば、現在東京都の最低賃金が1,100円だったとすると、東京都内で働く人は最低でも時給1,100円もらう権利があるということです。
各都道府県の公式ホームページに、最低賃金が公開されていますから、パートやアルバイト等を探す際は、参考にしてください。
最低賃金はどう決まる?
最低賃金は、毎年、国と都道府県の審議会で話し合われ、生活費や経済状況などを考慮して決定されます。
具体的には、中央最低賃金審議会から示される引上げ額の目安を参考にしながら、各都道府県の地方最低賃金審議会での地域の実情を踏まえた審議・答申を得た後、異議申出に関する手続きを経て、都道府県労働局長により決定されます。
Q2 最低賃金は誰がどのように決めているのですか。|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_saiteichingin_02.html
最低賃金が上がると、同じ職場で働いている場合でも、今までの時給が、その金額に満たなければ引き上げが行われます。
最低賃金が上がると時給も上がるのか?
最低賃金が引き上げられた場合、時給が最低賃金に満たない労働者は自動的に引き上げられることになります。
ただし、最低賃金よりもすでに高い賃金で働いている人は、必ずしも上がるとは限りません。
最低賃金は、法律で守られた「最低限のライン」なので、それ以上の金額は企業の判断に委ねられるわけです。
企業としては最低賃金で雇いたい、雇われる側はできるだけ高い時給で働きたいというのが、ホンネだと考えます。
が、能力や実績、経験を考え見て採用するわけですが、高い時給に釣り合う人って、なかなか・・・。
最低賃金の影響は?手取りは増える?
最低賃金が上がれば、手取りも増える可能性がありますが、税金や保険料も関わってくるため、単純に増えるとは限りません。
例えば、時給が上がることで社会保険料や所得税の支払額も増える場合、手取り額がそれほど変わらないケースもあります。
そもそも企業側の負担が増えるわけで、今まで1,000円そこそこの最低時給だったので、いきなり1,500円に上がると、小さな会社はたまったもんじゃないです。
時給と同じ割合で、雇う人の能力が一律に向上していれば別ですが、そうはならないでしょ?
結果、カネは消費は早いけど生産性は上がらないという、最悪なストーリーしか、多くの経営者は考えないかもしれません。
だから余計に、優秀な人にしか仕事がこないのが、これからの未来なんじゃないかと・・・。
結論としては、フルタイム勤務の場合、月々の収入が増えると、社会保険や税金が加算されるため、手取りの増加は微妙なところ。
扶養範囲内で働きたい人は、年間の収入を調整することも必要になります。
最低賃金が上がるメリットとデメリット
メリットとデメリットを簡単にお伝えします。
メリット
- 生活水準の向上:最低賃金が引き上げられることで、生活費が賄いやすくなる。
- 経済効果:労働者の消費意欲が高まり、地域経済の活性化につながる。
デメリット
- 雇用の調整:企業がコストを抑えるため、パートやアルバイトのシフト削減や雇用減少が発生する可能性。
- 物価の上昇:企業の人件費が増加することで、商品やサービスの価格が上がる可能性がある。
トータルで考えると、何も変わらないですよ。
収入が増えたとしても、物価高は収まらないでしょうから、支出も増え続けると予想しているからです。
あくまでも個人的な見解です。
まとめ
最低賃金が、自分の働き方にどう影響するか?
これを考えなければなりません。
最低賃金の引き上げは、多くの働く人にとって重要な影響を持ちますが、自分の給与にどう影響するかは、雇用形態や労働時間によって異なります。