部活動外部委託が本格化はいつ?民間事業者への外部委託費用と人員不足がデメリットに?
相変わらず学校運営における記事が目を引きますが、こと部活動に関しては外部に委託する動きが相変わらず鈍いようです。
我が子も部活動を引退して半年が経過しましたが、はっきり言って、良いことだらけだと本人も言っています。
もちろん個人や立場によって意見は違いますが、楽しいけれど強制だとイヤだという本心が見え隠れしている生徒の方が多いようです。
改めて部活動に関しては、運営の改革と外部委託をいち保護者としては賛成の立場を取ります。
そこで今回は、中学生の部活動に限定して、私見を述べてみたいと思います。
顧問主権の部活動は廃止
まず、部活動が学業に影響することがあっては、絶対にダメだと思います。
とは言え、学業成績がどうしても伸びない生徒もいて、進学するには部活動の試合で結果を出して、スポーツ推薦を勝ち取るしかない生徒もいる現実があります。
一方で、楽しく運動したいという意思で入部する生徒もいるので、同じ温度で運営することに無理があるわけです。
さらに顧問が強い影響力を持つようでは生徒が委縮しますし、保護者としてもはっきり言って胸糞悪いですから、試合で結果を出したいグループと楽しみたいグループに分けても良いのではないかと。
さらに入部や退部は自由にすれば、何のプレッシャーもありません。
すべて本人の自主性に任せて、顧問はサポート役に徹するという実証実験をやっても良かったかもしれません。
部活動の外部委託先が無い
部活動の民間事業者、あるいは個人への外部委託が進まないのは、
- 人員
- 委託先
- 費用
が大幅に不足しているからです。
タダで受けるという業者や個人は期待できないですし、何よりメリットがありません。
圧倒的にデメリットが多いのが、この部活動の外部委託です。
日中は良いとして、恐らく外部委託するのは土日のはず。
そうであれば、なおさら委託先は望めないでしょう。
つまりカネが無いと動けないわけですが、この費用を賄う方法としては、
- 国からの補助金
- 保護者からの徴収(寄付)
- クラウドファンディング
といったことしか、今のところ無いのが現実。
例えば、法人や個人が金銭援助、つまりスポンサードした場合は、所得控除などのうま味がなければ、おそらく集金は難しいです。
商業的な観点を少しでも容認しなければ、このまま外部委託が進むとは到底無理な話になる気がします。
保護者のサポート
部活動には遠征が付き物です。
遠征も様々で、練習試合で市内をあちこち移動するレベルから、県をまたいでのまさに遠征もあるわけです。
バスをチャーターできるぐらいの運営費があるケースはほぼなく、その場合は保護者が動かなければなりません。
はっきり言って相当に面倒臭いですし、送迎ですから、一日、つぶれます。
休まる日なんてないですよ。
結局、部活動が活発化するほど休息時間は物理的に減りますし、学習時間も短くなるのは当然です。
子どもも保護者も疲れていては、学業との両立なんて簡単ではないことはわかるのでは?
文武両道という言葉は美しいですが、いつの時代の理想を語っているのでしょうか。
根本的な部分が、今の窮屈な部活動にしてしまっている印象です。
成功事例が広がらない
成功事例もあるのでしょうが、ほとんど目立たないのは、特殊なことだからでしょう。
部活動の運営で厄介なのは練習の管理監督以外の部分です。
- 練習計画作成
- 安全対策(保険契約含む)作成と実施
- 大会申し込み、名簿作成、引率・宿泊計画
- 校外練習場所の確保と調整、代金支払い
- 物品購入や管理、修繕
- 日々の出欠確認と諸連絡
- 遠征先担当との連絡調整
- 大会の企画、準備、運営補助
これだけでは無い可能性もあります。
また、練習中や試合中にケガをした場合はの応急処置や対応方法も事前に確認しておくことも求められます。
病院との連携も図っている学校もあるのでは。
このままでは部活動廃止がどんどん出てきそうです。
まとめ
「部活動外部委託が本格化はいつ?民間事業者への外部委託費用と人員不足がデメリットに?」というテーマで、可能性も含めて提言やデメリットなどを書きました。
まず文科省やスポーツ庁が現場の実態を把握し切ってない印象で、場当たり的な対策しか打ち出せないという問題もあります。
要するに省庁も面倒臭い事案と考えているから、現場に投げっぱなしなんじゃないでしょうかね。
指導者なし、費用無し、受け皿無しでは、もはやどうすることもできないです。
参照
関連記事
学校の先生(地方公務員)の役割ってなに?教職員を目指す人へのエールと外野の提案