筋力の低下や筋肉の痙攣や麻痺 それってカリウム不足かもよ?低カリウム血症とその症状について

なんだかダルい、体に力が入らず手足がしびれてる、ちょっと不整脈がちだし、…夏バテしたか?なんて思っていたら、それはカリウム不足による低カリウム血症かもしれませんよ。体内のカリウム不足は下痢などによる一時的なものであれば大した問題はないのですが、慢性的に不足した場合、歩行困難となり入院することにも。また肝機能が衰えていると、脳への障害を引き起こす場合もあるので注意する必要があります。

筋力の低下や筋肉の痙攣や麻痺、動悸に襲われたら

なんだか最近、体がダルい、ドキドキする(不整脈)、体がしびれがち…。

ひょっとして「夏バテ」したかな?って思っているあなた、それはもしかするとカリウムの不足が原因かもしれません。

カリウムが不足する状態になることを「低カリウム血症」というのですが、上記のような自覚症状が現れるのです。

カリウムは一般的にさまざまな食品に含まれているので、通常の食生活をしていればさほど不足することはありません。

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低カリウム血症とその症状

下痢をした場合に、一時的にカリウム低下に陥ることがあります。この場合はすぐに回復するので、さほど気にすることはないでしょう。

しかし、もしそれが低カリウム血症の初期症状だとしたら、治療が必要となってきます。

低カリウム血症は進行すると足のまひが起こり、歩行困難や起立困難へ発展し兼ねません。こうなるともう、入院が必要となります。

低カリウム血症の初期症状としては、

  • 筋力低下や筋肉痛
  • 悪心
  • 嘔吐
  • 便秘
  • 痙攣・しびれ

などが見られます。

これが重度になってくると、

  • 四肢麻痺
  • 自律神経失調
  • 筋肉痙攣
  • 呼吸筋麻痺
  • 不整脈
  • 麻痺性腸閉塞

などが起こります。

肝臓に障害がある方は要注意

低カリウム血症になると、アンモニアの産生が促進されます。そのため、肝臓に障害がある方は特に注意が必要です。

本来アンモニアは肝臓で毒性を下げるのですが、肝機能に問題があると、この解毒作用が低下してしまい、アンモニアが体内に蓄積されてしまいます。

そして血液中に入り込むアンモニア量も増えはじめ、この増加したアンモニアが脳に到達することで、「肝性脳症」を引き起こすと言われています。

肝性脳症を発症すると、意識障害や異常行動、はばたき振戦といった神経症状が現れ、症状後1年以内の死亡率は60~70%とも言われている恐ろしい病気です。

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低カリウム血症の原因はいったい何?

低カリウム血症の原因には、

  • カリウム摂取量不足
  • 細胞内へのカリウムの移動
  • カリウム排泄量の増加

の3点が考えられます。

長期間の飢餓状態によるカリウム不足が続いたり、インスリンなどの薬剤によりカリウムが細胞内に移動してしまった、下痢や嘔吐、利尿薬によって多量のカリウムが排泄されてしまった、といったことが具体的にはカリウム不足を起こします。

もしも該当するような点が思い当たり、低カリウム血症の症状を自覚している場合は、速やかに医師に相談してください。

まとめ

カリウムが不足して低カリウム血症になるのも問題ですが、反対に摂取しすぎて「高カリウム血症」となるものも問題です。

高カリウム血症の場合も、悪心や嘔吐、しびれ、脱力感、不整脈といった、低カリウム血症と似たような症状が見られることがあります。

異常を感じた場合は、「夏バテかな」と自分で判断するのではなく、医師に相談し、しかるべき処置を取るようにしてください。

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