10代20代の一部は「~ですけど」を「~ですけろ」と発音してる?流行?わざと?聞き手の違和感とは?
※本記事は、素人の独断による考察です。正確な情報については、音声や発生の専門家の意見を参考にしてください。
ここ最近で非常に気になるのは、比較的、若い層(10代または20代)の話し方と言いますか発音ですかね、少し違和感を覚える部分があります。
「~ですけど」という丁寧な言い回しにおいて、「~ですけろ」という、なんとも舌足らずな表現に聞こえてしまう現象です。
これ、わざとなのか、それとも流行のひとつなのか、無自覚なのか、さっぱりわかりません。
SNSやYouTubeの投稿者においても「ですけろ」と聞こえてしまうことがあり、主体的には申し訳ないですが、拒否反応が出てしまいます。
ただし客観的には、なぜ、そう聞こえるのか、あるいは発してしまうのかという興味もありますので、いろいろと考察してみることにしました。
もくじ
「~ですけろ」という発音の活舌の問題
まず、「ど」と「ろ」の発音が、は非常に近いものがあるという点です。
両者の違いは、舌の位置と動きのわずかな違いによって生まれるではないか、と推測しています。
話す人の口の構造、習慣的な発音パターン、さらには状況(例えば緊張や急いでいる場合)によって、「ど」の発音が不明瞭になり、「ろ」に近い音になることがあるものと考えます。
以下に、「ど」と「ろ」の発音の違いと、この現象が起こりやすい要因をまとめます。
- 「ど」は歯茎破裂音で、舌先を上の歯茎につけて一瞬で離す音
- 「ろ」は歯茎はじき音で、舌先を上の歯茎に軽く当てて素早くはじく音
- 早口や緊張時には、舌の動きが不正確になりやすく、両者の区別が曖昧になる
- イントネーションにより、「ど」の音が弱まり、「ろ」に近づくことがある
「~ですけろ」という発音の音声学的観点
音声学の視点から見ると、「ど」と「ろ」の違いは単に舌の位置だけでなく、音の性質自体にも違いがありそうです。
通常の会話では明確に区別されるべきものですが、さまざまな要因によって不明瞭になる可能性も否定できない気がします。
周囲の環境や個人的な発声の特徴によって、音声学的な違いが曖昧になり、結果として「~ですけど」が「~ですけろ」のように聞こえる現象が生じているかもしれません。
以下に、両者の音声学的な違いと、この現象が起こる要因をまとめます。
- 「ど」は有声音(声帯が振動する音)であるのに対し、「ろ」は無声音(声帯の振動がない音)。
- 「ど」の方が「ろ」よりも調音時間が若干長くなる傾向。
- 周囲の音との連続性や個人的な発音の癖によって、これらの違いが不明瞭になることがある。
- イントネーションが下がる場合、「ど」の有声性が失われ、「ろ」に近い音になることがある。
「~ですけろ」という発音の聴覚的錯覚
人間の脳は、音声を処理する際に、独特の特性を持っています。
単に音を機械的に処理するのではなく、過去の経験や文脈に基づいて、聞こえた音を解釈することが可能です。
この特性は、通常のコミュニケーションを円滑にする一方で、時として聞き間違い、錯覚を引き起こす原因にもなっています。
「~ですけど」が「~ですけろ」に聞こえる現象も、この聴覚的錯覚の可能性も否定できません。
脳が曖昧な音声を処理する際、文脈や予測に基づいて音を「修正」しようとするため、実際の音とは異なる解釈をしてしまうことがあるという考え方です。
以下に、この聴覚的錯覚が起こる要因と、その特徴をまとめます。
- 脳は聞こえた音を既知のパターンに当てはめて解釈する傾向がある。
- 「~ですけど」という表現が一般的であるため、通常は脳が自動的にその方向で解釈しようとする。
- 実際の音が「ろ」に近い場合、この自動補正が働かず、「~ですけろ」と認識されることがある。
- 会話の流れや予測が音声認識に大きな影響を与え、同じ音でも状況によって異なる解釈をする可能性がある。
「~ですけろ」という発音の心理的バイアス
聞き手の心理状態や話す人に対する印象は、音声認識プロセスに大きな影響を与えていると言えます。
ゆえに、単なる聴覚的な問題ではなく認知に関わるため、「~ですけど」が「~ですけろ」に聞こえる現象においても、聞き手の心理的バイアスが影響している気がします。
例えば、話している人に対して否定的な印象を持っている場合、無意識のうちに相手の言葉を自分には不都合に解釈しようとする傾向は、誰にでもあるはずです。
このような状況では、「~ですけろ」という聞こえ方が何か引っかかる表現として、違和感を覚えやすくなります。
逆に、話している人に好意を持っている場合は、多少、「~ですけろ」に近い感じで聞き取ったとしても、特に気に留めるようなことはないはずです。
以下に、心理的バイアスが音声認識に与える影響と、その特徴をまとめます。
- 相手に対する印象(肯定的か否定的か)が、音声の解釈に影響を与える。
- 聞き手の心理状態(緊張、リラックス、疲労など)によって、受け取り方が変わることがある。
- 過去の経験や先入観が、無意識のうちに音声認識プロセスに影響をおよぼす。
- 文化的背景や個人の価値観によって、特定の表現に対する感受性が異なる場合がある。
「~ですけろ」という発音の違和感の原因
「~ですけど」が「~ですけろ」に聞こえると、違和感を覚えてしまう根底には、日本語の敬語表現や文化的規範に対する正確さと、実際に聞こえた言葉との不一致だと考えます。
日本語の正しい発音としては「~ですけど」が望ましいですが、「~ですけろ」となると、蛙のキャラクターを演じているのか、もしくは、少し小馬鹿にしているのかのような印象を受けることから、何とも言えない違和感や不快感を引き起こすのではないかということです。
その他にも、
- 「~ですけろ」は正しい発音ではないとして、相手に違和感を生じさせる。
- 蛙のキャラクターにありがちな、語尾に「ケロ」を付けて特徴付けることで、わざとに演じているのかと疑ってしまう。
- いわゆる赤ちゃん言葉にも近い印象を受けてしまう。
といったことで、違和感を覚える可能性はあります。
「~ですけろ」という発音のコミュニケーションへの影響
この「~ですけろ」現象が繰り返し発生すると、円滑なコミュニケーションの妨げや、人間関係への影響について考えます。
友人同士の会話の中で、おちゃらけのような感じで「~ですけろ」と、意図的に発音するのは構いませんが、意図していない、あるいは無自覚であるならば、ビジネスや公式な場面では、誤解や不快感を与える可能性はゼロではありません。
例えば、上司が部下に「報告書を提出してくださいね」と丁寧に依頼したとして、その部下から、「今朝、トレーに置いていたのですけろ・・・」と聞こえてしまった場合、あまり良い返事とは言えません。
対外的な商談などの場面では、絶対に良くないと言えます。
この「~ですけろ」現象が、コミュニケーションに与える影響として、以下のようなことが考えられます。
- 印象が悪化し、信頼関係の構築が困難になる可能性がある。
- 繰り返し発生する場合、聞き手のストレスや疲労が蓄積する恐れがある。
- 職場や学校など、階層的な関係がある環境では、人間関係にささいな亀裂を生む可能性がある。
- 日本語すらままならないとレッテルを貼られる恐れがある。
「~ですけろ」という発音をしないための対策
この「~ですけろ」現象を軽減するためには、いくつかの対策を講じることができます。
「ど」の音を明確に発音するよう意識することで、「ろ」との混同を防ぎ、状況に応じて別の言い回しを使用することも効果的な方法です。
そのほか、具体的には、
- 「~ですが」や「~ですけれども」など、別の言い回しを使用する。
- できるだけゆっくりと丁寧に話す。
といったことが挙げられます。
「~ですけろ」という発音に対する聞き手側の対策
聞き手側も、この「~ですけろ」現象に対して、ある程度、対処することができます。
基本的なアプローチは、納得はできないかもしれませんが、やり過ごす、ということが最も簡単な方法です。
もしくは、相手の話し方も特徴なのだと、無理やり受け入れるということもできますが、まあ、ストレスや違和感を完全に払拭することは難しいと言えます。
近しい人ならば、「~ですけろ」と、なぜ言うのかと聞けますけどね・・・。
まとめ
日々の会話の中で、「~ですけど」が「~ですけろ」に聞こえる現象は、一見すると単純な発音の問題に見えます。
他人の揚げ足を取るということではありませんが、どうしても、違和感を覚えてしまうため、SNSやYouTubeで、そのようなシーンに出くわしたときは、黙ってスキップすることにしています。
ただ、老婆心(老爺心?)ながら、仮に無自覚での発音ならば、ネット上での一方的な発信には影響ないにしても、それ以外の場面では、ネックになることが多いのではないかなと考えるわけです。
我が子が、そのような発音をしているならば、徹底的に修正させます。
世の中を見渡して、「~ですけろ」なんて発音している人から、サービスを提供されたり、一緒にチームとして仕事したいと思います?
ましてや経営者層で、「~ですけろ」なんて、ほぼ聞いたことはありません。
要はそういうことです。