台風・津波・噴火などのリスクがつきまとう自然災害大国日本で大事な車を守るには
毎年のように台風が襲来し、地震や津波のリスクも高く、さらには活火山も多数存在する日本。
2023年には能登半島地震が発生し、2024年の8月に起きた宮崎県日南沖地震をきっかけに、初めて「南海トラフ地震臨時情報」も発令されています。
このような自然災害は生活に大きな影響を与えますが、その中でも車への被害は見過ごせません。
そこで今回は、天災に対する補償について、改めて考えてみます。
通勤や買い物はもちろん、レジャーや緊急時の避難にも欠かせません。
もくじ
標準的な自動車保険の限界
例えば、
- 台風による強風で飛来物が車に衝突
- 洪水で車が水没
- 津波で車が流される
- 火山の噴火による降灰などで車体や内部に損傷
といった被害は、かなり凹みます。
自動車保険に加入することで、車は十分に守られていると考えがちですが、自然災害に関しては、意外にモロい面があることは否定できません。
一般的な自動車保険の補償内容
標準的な自動車保険(任意保険)では、主に以下のような補償が含まれています。
- 対人賠償保険:他人を死傷させた場合の補償
- 対物賠償保険:他人の財物を壊した場合の補償
- 人身傷害保険:自身や同乗者のケガの補償
- 車両保険:自車の損害の補償
特に車両保険は、事故や盗難による車の損害を補償するもので、一見すると十分な保護を提供しているように思えます。
しかし、標準的な車両保険では、自然災害による損害は補償されないことが多いです。
自然災害による損害は、一般的に「特約」と呼ばれる追加の補償を付けない限り、保険の対象外となってしまいます。
つまり、日本のような自然災害の多い国では、標準的な自動車保険だけでは、車を十分に守れていない可能性があります。
特約の重要性
自然災害による車の被害に備えるためには、東京海上日動を例に挙げると「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」などが重要な役割を果たします。
この特約は、地震などの自然災害によって車が全損となった場合に、50万円を一時金として支払うものです。
ただし全損の定義については、車両保険の全損とは異なるため、保険会社(この特約なら東京海上日動)が判断します。
一時金の50万円が高いか安いかは、契約者個人の判断に委ねられますが、金額云々よりは、生活の立て直しという面で考えることが必要ではないかと。
仮に、500万円クラスの高級車に50万円の補償は、いささか心許ないかもしれませんが、頭金ぐらいにはなります。
日常の被害対策
日頃からの備えも車を自然災害から守るために欠かせません。
ここでは保険以外の実践的な対策、いくつかは「今さら言われても」的なものもありますが、忌憚なく発信します。
- 高台の駐車場を選ぶ
- 屋根付きの駐車場を利用
- 倒木の危険がある場所を避ける
さらに、車が無事であった時のために、
- 事前に避難経路を確認
- 燃料を満タンに保つ
- 車内に防災グッズを備える
ということも有効だと考えます。
その他、
- 定期的なメンテナンス
- 気象情報の確認
- ドライブレコーダーやスマホでの記録
といったことを日頃から実践することで、自然災害から車と身を守る確率を高めることができます。
まとめ
車を守ることは重要ですが、あくまでも自然災害への備えの一部に過ぎません。
総合的な防災対策を講じることが、自身と家族の安全を確保するために不可欠だと考えます。
どこまで自然災害に抵抗できるか、誰にもわからないですけどね。