新車購入時の残価設定ローンとは?そのメリットについて 新車の高級車がたくさん走っている理由
新車購入時の残価設定ローンとはいったいどんな仕組みのものでしょうか。そのメリットやデメリットも含め説明します。残価設定ローンの仕組みと利用者の数を知ると、なぜこれほどまでに新車の高級車がたくさん日本では走っているのか、その理由も分かると思いますよ。
もくじ
残価設定ローンとは
新車を購入するときには現金で購入する人、ローンで購入する人、それぞれいると思います。
大抵の人は自動車ローンを組んで、購入するかと思いますが、そのローンの種類の中に「残価設定ローン」というものがいつの頃から登場しました。
この残価設定ローンとは一体どういうものかと言うと、購入時に乗る期間を決めておき、その時点で想定される買取価格をあらかじめ引いた状態でローンを設定するものです。
つまり、残価設定ローンの場合は買取価格が既に引かれているので、通常のローンで購入する場合よりも、ローン支払額は少なくて済むものの、ローン完了時に自分の車にはならないというものです。
もしもその車に引き続き乗りたい(所有したい)場合には、改めてその時点での評価額で買い取る(現金一括か再ローン)必要があります。
しかし大抵の場合は、別の車を再び残価設定ローンで購入するケースがほとんどでしょうね。
つまり、リースに近い感覚だと思ってもらうと分かりやすいかもしれません。
残価設定ローンのメリット
残価設定ローンで車を購入すると、ローンを払い終わっても自分のものにはなりませんが、その代わりに次のようなメリットがあります。
- 新車に割安ローンで乗れる
- 同額ローンでランク上の車に乗れる
つまり、常に新しい車に乗りたい、予算内で1ランクか2ランク上の車に乗りたいという方には、残価設定ローンはとても魅力的なのです。
そしていま、新車購入の7-8割が、残価設定ローンで購入されているようです。
日本の景気は悪いと言われている割に、街なかで新車の高級車が溢れかえっている現象は、こういったからくりだったりするのです。
新しい車はそれだけ故障も少ないですし、乗っていて気持ちが良いうえに安心感もあります。
それに、同じ車を購入することを考えると、割安で乗れるという点もメリットです。
また、予算を固定するなら、購入する場合よりもグレードの高い車に乗れ、周りからも良い車に乗っている(お金持ち?)と思われて、気分がいいという人もいるでしょう。
ただし、メリットばかりでなく、もちろん残価設定ローンのデメリットもあります。
残価設定ローンのデメリット
残価設定ローンのデメリットは、
- 契約終了時に買い取ると総額で高く付く
- 事故をすると査定が落ちるので追加金が発生する
- 車検やメンテナンスは基本ディーラー指定なので安くできない
- 走行距離の縛りがある
- 元に戻しにくいカスタムは不可
といった点があげられます。
言うならばリースと同じ様な条件ですね。
壊さず丁寧に乗れば追加金は発生しませんが、事故などを起こして廃車になった場合などは、ローンの支払額以上の支払いが発生します(そういってところも補償する契約もあるようです)。
残価設定ローンがおすすめの人とは?
結局、残価設定ローンがおすすめの人とはどういった人かと言いますと、あまり頻繁に車に乗らない人です。
週末にちょろっと乗るとか、子供が小さいのでどうしても車が必要だとか、そういう人にはとても良いと思います。
ただ、最近は中古車でもとても状態の良い車が安く売っていますので、最新式にこだわらないのであれば、そうした程度の良い中古車を購入したほうが、トータルの費用はかからないでしょう。
万一ぶつけて廃車にした場合でも、車はなくなってしまいますが、借金は増えずに済みますしね。
まとめ
昔から新車を買っては4-5年で乗り換えるという車好きの方がいますが、そういう人にとては残価設定ローンはとても魅力的かと思います。
ただし、旧車には残価設定ローンはありませんから、あくまでも新車が好き!という人向けですね。
価値観は人それぞれなので、自分にとってメリットが大きいと思うなら、残価設定ローンを利用して車に乗るのは全然アリだと思います。