知っておきたい成年後見制度!介護や相続の悩む前に親子関係が破綻している時こそ有用!
ここ最近、成年後見制度の話題が出ています。
パッと見て何のための制度が、全くわからない人もいるとは思いますが、もしも親に対しての、
- 介護
- 相続
- 関係性
について何らかの不安があれば、しくみを理解しておいて損はない制度です。
気に食わなくても親と関わらなければならない人はゴマンといますが、それってイライラしますよね。
そんなイライラを成年後見制度が緩和してくれる可能性があります。
そこで今回は成年後見制度について解説します。
もくじ
成年後見制度とは
厚生労働省が成年後見制度についてのホームページを公開しているので、参照してみますと、
知的障害・精神障害・認知症などによってひとりで決めることに不安や心配のある人がいろいろな契約や手続をする際にお手伝いする制度
と書かれています。
法定後見制度と任意後見制度に分かれているので、詳細については厚生労働省のホームページを参照してください。(文末にリンクあり)
成年後見制度のメリット
大きくは以下の3つがあります。
- 凍結された資産を動かせる
- 国の支援で社会的弱者を救済
- 親の財産を子が管理できない場合の代替手段
不仲の親がいつのまにか認知症になっており、財産の管理すらできなくなってしまった時などは、かなりの手助けになる制度と言えます。
本当は、この制度を利用しなくて済むのなら、それに越したことは無いですが、親子と言えども人生や生き方、価値観は別ですから、疎遠になっても悪いことではありません。
ただ放置しておくと、結局は子が尻ぬぐいをすることになるので、知っておいた方が良いわけです。
成年後見制度の後ろ盾
成年後見制度は家庭裁判所がバックに付いてきます。
それはそれで安心なのですが、なかには嫌なイメージを抱く人もいるかもしれません。
さらに成年後見人、つまりサポートしてくれる人は、
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
- 社会福祉士
といった法律や介護問題に詳しい堅い職業の方々ですから、気軽に相談しにくいという印象も持たれる可能性はあります。
ところが味方としては頼もしい限りですから、頼ってみても良いのではないでしょか。
成年後見制度と家族信託
成年後見制度に似たような制度に「家族信託」がありますが、家族信託は子が親の財産を管理できる制度です。
ちなみに成年後見制度では親族が後見人に選ばれる可能性は著しく低くなっています。
また財産の管理、運用、処分については制限もあるため、利用に抵抗が生まれることもあるわけです。
どちらの制度を利用するかは、やはり弁護士さんなどに相談すべきですが、この相談もハードルが高いですからね(汗)
一番の問題は、それだと思いますよ、ホントに・・・。
役所にも相談窓口があるかもしれません。
成年後見制度の利用機会
さて問題は、どういったときに成年後見制度を利用するかということです。
つまりタイミング。
ぶっちゃけ、親が何もかも判断や管理が仕切れなくなったら、それが検討のタイミングだと考えます。
自分から「何だか認知症の気があるから成年後見制度を・・・」なんて、子に相談する親なんて100人にひとりいるかいないかでしょうし。
疎遠であれば、何か「やらかした」ことが何らかの経緯で知ることになり、そこで初めて現状が見えてくることもあるでしょうけど、時すでに遅しということもリスクとしてあるかもしれません。
しかし、それはしかたがありませんよね、疎遠なわけですから。
ぶっちゃけて言えば、親子仲が良好なら家族信託、関係性が良くないなら成年後見制度と割り切るしかないのでは。
まとめ
「知っておきたい成年後見制度!介護や相続の悩む前に親子関係が破綻している時こそ有用!」というテーマで、成年後見制度について書きました。
似たような制度に家族信託もあるわけですが、どちらも時間があるときに情報を仕入れておくだけでも、随分と対応は変ってくるはずです。
相談先は役所が良いかもしれませんし、弁護士さんや司法書士さんなどが無料でセミナーなどを開催しているので、アンテナを張っておくことで対応できるものと考えます。
あと、費用についても要チェック。