ギターにはいくつか種類があるのですが、その中のひとつセミアコとはいったいどんなギター?アコギやフルアコ、エレアコ、ソリッドというものとの違いや、代表的なセミアコのモデルをご紹介します。
エレキギターとアコースティックギター
ギターに興味を持ちはじめてしばらくすると、ギターにはいくつかの種類があることに気づきます。
はじめはエレキギターとアコースティックギターの違いくらいからスタートするのでしょうが、欲しいギターについて調べていくと、意外と細かく種類(用途が異なる)があることに気づかされます。
アコースティックギターは、生音のギターのことで、よくフォークシンガーが抱えているのでフォークギターなんて呼ばれ方もしています。
アコースティックギターは生音でも音が響くように、ボディの中が空洞のような構造をしています。
エレキギターはその名の通り、電気式のマイク(ピックアップという)を搭載しており、弦の振動をマイクを通して拾い、それをアンプにて増幅させて大きな音を出します。
セミアコの特徴
そんな中、セミアコと呼ばれるギターがあります。
セミアコとはセミの形をしたギターのこと、ではなく(笑)、セミアコースティックギターの略称で「セミアコ」と呼ばれています。
セミとは英語のsemiであり、「半分~」のといった意味があります。
つまりセミアコギターとは半分アコースティックなギターということです。
要はアコースティックな要素を備えたエレキギターということになりますね。
セミアコはアコースティックな要素を持つと書きましたが、どのあたりがアコースティックギター的なのかというと、ピックアップを搭載するものの、ボディ構造が空洞(ホロウ:hollow)になっているのです。
セミアコは形も独特で、アコギ(アコースティックギターのこと)とも異なり、バイオリンのようなFホールと呼ばれる穴が開いています。
音はエレキサウンドでありながら、どこかアコギのような響きを持つ音が特徴的です。
ちなみに、ギター本体が中空構造になっておらず、中まで木が詰まったボディのエレキギターのことを、ソリッドと呼びます。
またアコギの中には、スチール弦ではなくナイロン弦を張り、指板の幅も太めの主にクラシックで使用されるガットギターというものもあります。
アコギの形をしていながら、実はエレキにもなるというエレアコというものもあります。
ややこしいですね(笑)。
代表的なセミアコギター
セミアコのギターとして世界的な有名なモデルは、アメリカのギブソン社が作るESシリーズです。
中でも代表的なのが、1958年にデビューしたES-335というモデルです。
チャックベリーなどを始め、多くのミュージシャンが愛用するギターでもあり、現在も非常に人気があります。
セミアコにはFホールというバイオリンにも見られる穴が開いており、それがなんともクラシカルでオシャレな雰囲気を醸し出しています。
また、ビートルズのメンバーも愛用したエピフォン社のカジノというモデルも、セミアコではとても人気のあるモデルです。
セミアコはボディ自体にはそれほど厚みはありません。
アコギ並みにボディの厚いホロ―ボディをしたたエレキに、フルアコと呼ばれるものもあります。
フルアコは、よりアコギに近いふくよかで丸みのある音がし、主にジャズミュージシャンに愛用されています。
フルアコの代表的なモデルは、ギブソンのES-175というモデルです。
セミアコはアンプを通さずともある程度鳴りますが、フルアコはさらに鳴ります。
アコギは部屋でジャカジャカと弾くには、ちょっとうるさいです(笑)。
まとめ
実はベースにもセミアコモデルはあります。
セミアコベースと呼ばれるのですが、アメリカのグレッチ社やドイツのヘフナー社のものが有名です。
ヘフナーのバイオリンベースは、ビートルズのポール・マッカートニーが愛用しており、世界的に有名です。
バイオリンベースは非常に特徴的な形をしており、ベースにしては珍しくネックが凄く細くボディもとても軽いです。
キャロル時代の矢沢永吉さんもポールに憧れてか使っていましたね。
楽器選びは、憧れのミュージシャンが使っているものを真似るところから始めると、とても楽しいですよ。
ちなみに私もビートルズが使っていたエピフォンのカジノというセミアコギターを所有しています。
非常に弾きやすく、アンプを使わずとも適度に鳴ってくれるので、部屋では専らカジノを弾いています。