分譲地の区画選びは南側に道路がある土地がベストという一般論は本当か宅建士が検証

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マイホームの購入は人生にとっても一大行事です。

数千万円のお金が動くわけですから、マイホーム選びは慎重に行なって後悔や失敗は絶対にしたくないと考えることでしょう。

まずマイホームを建てるにあたって考えるのは、一戸建てかマンションか、一戸建てなら分譲住宅、注文住宅、建売住宅のいずれにするか選択することになります。

もっとも分譲住宅と注文住宅においては、分譲地で区画を選ぶことが重要なポイントです。

一般的には「南側道路」の土地は人気ですが、果たして実生活においては本当にベストな選択となるのかを宅建士の立場から検証したいと思います。

南側道路が良いとされる理由

なぜ南側道路の土地は良いとされるのかは、一番は日照の問題です。

要するに「日当たり良好」の物件として販売側からは売り出しやすいですし、また現実として分譲地で成約が早いのは南側道路の土地からになります。

人気なだけに価格は高く、早い者勝ちとなる傾向ですので、予算が気になる場合は太刀打ちできないケースもあります。

しかし日当たり良好な物件は、メリットよりデメリットが多いのではないかという声もチラホラ聞かれることもあるのです。

ではメリットとデメリットをまとめてみましょう。

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南側道路の土地のメリット

何度も言いますが「日当たり」に関しては文句の言いようがありません。

敷地面積次第では駐車場と庭を広く取ることも出来ます。

さらに日当たりが良いと植栽やウッドデッキなどが見映えするという点も見逃せません。

道路から華やかな外観の自宅を見たい、あるいは見て欲しいという場合なら、有無を言わさずに手を付けたいところです。

その他のメリットとしては・・・えー・・・見つけることはできません(汗)

これはデメリットを知っている人なら共感して頂けると思いますので、デメリットを挙げてみます。

南側道路の土地のデメリット

日当たりが良いということは「暑い」んです。

今の日本、いや世界で平均気温が上昇傾向であり、特に湿度の高い日本の夏はもはや日照はリスクとも言えます。

リビングには大きな窓を設置して太陽光をたくさん取り入て明るくしたい!という思いとは裏腹に、暑すぎてカーテンが開けられないという事態になることも想定されます。

また南側道路でリビングには大きな窓ですよね・・・。

外から覗かれ放題です。

垣根をしっかりしておかないとプライバシーはダダ漏れになり、全く落ち着かないリビングで過ごすことになります。

さらに住宅地とは言え、自動車やバイク、自転車の往来はゼロではありませんし、通学路になっていたとしたら最悪です。

南側にリビングを配置して、その前に駐車場を置くプランでは、リビングからの景観がマイカーということもあります。

バックで駐車すると排気ガスがリビングに向かって噴射されるなんてことも。

バルコニーも南側道路方向だと人目に付きやすいでしょうから、洗濯物が干しにくくなりますし、何より土地代が高いということは忘れてはいけないことです。

まだまだ細かい部分はありますが、このぐらいにしておきましょう。

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日当たり良好物件はカーテン締めっぱなし

真夏の南側は灼熱空間です・・・。

ここにエアコン室外機でも置こうものなら、確実に効率は落ちます(エアコン業者に聞いた)

ゆえにエアコン室外機の天面を覆う簡易屋根を設置すると、かなり改善はされる(エアコン業者に聞いた)ので、お試しください。

あまりにも南側からの日差しが強いと季節によっては日中にカーテンは開けられません。

駐車場も南側にあって日照をさえぎるものが無い露天タイプなら、とてもじゃないですけど、車内が快適になるまで時間を要します。

屋根付きのカーポートにしてしまうと、リビングからの眺めはカーポートが目に入るだけという可能性も出てきます。

一概に南側はベストとは言い切れないのが現実です。

まとめ

分譲地の区画選びは南側に道路がある土地がベストという一般論は本当かという視点で宅建士が検証してみました。

結論としては、南側道路の土地は必ずしもベストとは言えないということです。

ただし建物のプランニングを工夫すれば、日差しをコントロール可能なので、しっかりと設計面について不動産業者や住宅会社に相談しましょう。

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