信号機の無い横断歩道も問題だが一時停止した自動車がたったの3割というのは異常?
JAFから配信されたメールを読んだ人は知っていると思いますが、信号機の無い横断歩道で一時停止する自動車は、わずか3割というデータ。
この数字の良し悪しの判断は、シチュエーションによるのではないでしょうか。
JAFの素晴らしいところは、しっかりとシチュエーションを提示した上でのアンケートを実施している事です。
そのシチュエーションとは、信号機の無い横断歩道を渡ろうとしている人がいた時に、一時停止するかどうか。
ただ一時停止の割合が3割ちょっとというのは、少々、少なく感じます。
もくじ
JAFが全国のデータを公表
JAFの公式ウェブサイトでは、詳細が出ています。
「信号機のない横断歩道」70%が止まらない!JAF実態調査の結果を公表 | JAF
全国平均では右肩上がりではありますが、重要視したいのは都道府県別です。
2021年における信号機のない横断歩道において、
- 一時停止率が最も高い:長野県(85.2%)
- 一時停止率が最も低い:岡山県(10.3%)
という結果でした。
岡山都・・・マジですか・・・。
こんなにも極端な数字になるとは。
横断歩道で一時停止しない仮説
あくまでも個人的な見解ですが、長野県と岡山県の差は、何が原因なのかを考えてみました。
真っ先に浮かんだのは、運転する気持ちの上での余裕の有無だという点です。
混雑が多い東京都(ワースト2位:12.1%)ならば、時間に迫られて一時停止の余裕さえ無いという、あくまでも仮説ではありますが、そういう部分はあると思います。
しかし岡山県は、意外でした。
渡ろうとしている人が居るにも関わらず、見てみぬふりか、誰かが止まるだろうということなのか、はたまた、そんな余裕は無いと自分本位で過ごしているのか・・・。
ともかく100回のうち10回しか横断できるチャンスが無いわけです。
歩行者からすると横断を諦めたくなる割合です。
一時停止は面倒な作業
当たり前ですが、歩行者が明らかに横断しようとしていない様子なら、そのまま通過しても良いと思います。
ただし道幅によっては、スピードの調整は必要でしょう。
確かに信号の無い横断歩道で、人が渡ろうとしているところを目撃した場合に一時停止するのは面倒な作業です。
しかも横断スピードが遅い歩行者だと、状況によってはイライラして、その後の運転にも差し支える可能性も低くはありません。
例えば、歩行者が何らかの感謝の意思表示をしたのなら、それはそれでドライバーとして気分は悪くないです。
ところが、にらみつけるように、こちらをジーッと見ながら渡る人も少ないですがいます。
どういう心境で渡っているのか知りたいぐらいです。
そのようなことで、ついイライラしてしまった過去の経験から、一時停止を自然に避けているドライバーも一定数いるのでしょう。
信号を設置すれば良い話しでもない
だったら信号を設置すれば良いのでは、という話しにもなりますが、信号を設置するほど定期的に人が横断する機会が多くない場所もあるわけです。
善意任せと言ってはアレですが、コストも問題もありますし、イタズラでボタンだけ押して渡らない人もいるわけです。
横断者が居ないのに信号だけは赤になっているという状況に出くわした人は、決して少なくないと思いす。
あれ、止めて欲しいですね。
一時停止率を上げる対策
一時停止率を上げるためには、ドライバーの善意に委ねるしか方法はないのでしょうか。
多分、それ以外に方法は無いでしょうね。
仮に後続車が無ければ止まりやすいですが、後続車が居ると一時停止を躊躇するという心理も働きます。
後続車が乱暴なドライバーなら、横断中にも関わらず追い越しをかけてしまうケースもあるわけです。
そこで事故にでもなると、ある意味、一時停止したドライバーも予期せぬ巻き添えを食うわけですね。
完全に後続車に責任がありますが、ケガ人の保護、警察の事情聴取などの対応はいなければなりません。
モヤモヤしませんか?
滅多に起こらないケースかもしれませんが、可能性はゼロではありません。
善意も限界がある
前述したように善意が間接的にアダとなって返ってくることもあります。
難しいところではありますが、信号機の無い横断歩道で一時停車するかしないかは、やはりドライバーの判断に任せるしかないように感じます。
後続車の有無や時間的な余裕などの条件が整えば、一時停車は推奨なのでしょうが、義務や強制を考えるのは、もう少し様子を見てからでも良さそうです。
まとめ
信号機の無い横断歩道は問題になりやすいですが、一時停止した自動車がたったの3割というのも寂しいものがあります。
このようなケースでの一時停止は、善意に委ねるしかないというのが個人的見解です。
できるだけ一時停止したいところですが、後続車が居たりすると、下手すると追突なんてこともあり得ますからね。
複雑です・・・。