週40時間労働では足りない?平均労働時間による給与の平均値と「超ハードコアな働き方」との比較

イーロン・マスク氏曰く「週40時間労働では足りない」そうです。これまでの日本における平均労働時間(残業時間含む)による給与の平均値と、マスク氏の求める「超ハードコアな働き方」とを比較し、その違いについて考察してみました。わたしたちの働き方は、今後どうなるのでしょう?

週40時間労働じゃあ足りない?

GAFAM勢がこぞって大量解雇を実施というニュースが、世間を騒がせていますね。

Twitter社を買収してCEOに就任したイーロン・マスク氏も、社員に対し「超ハードコアな働き方をするか、さもなければ退職を」と要求したそうです。

なんでも、氏曰く「週40時間労働で世界を変えた人はいない」とのこと。

確かに個人で事業を起こした人は、週40時間どころか1日の大半を仕事に費やしているという人も多いでしょう。

しかし、一般の企業の従業員となると、しかも大手企業になればなるほど、福利厚生も充実し、高待遇で給与も多い、なんていうイメージがありますが、GAFAMなのような世界の超トップ企業だと、そういったことさえも通用しないのでしょうかね。

実際、IT業界は技術の進化とともにサービス内容も変わりやすく、場合によっては事業内容さえもどんどんと変化していきます。

こうした移り変わりの変化に付いていくには、悠長に仕事をしていたのでは、ライバル企業に負けてしまうということなのでしょう。なので、それに適した働き方が要求されると。

これをよく表しているのが、「超ハードコアな働き方をするか、さもなければ退職を」という、イーロン・マスク氏の言葉なのかもしれません。

嫌なら別の企業で働いてくれ。たしかに仰ることも、ご尤もではあるのですが…。

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日本での平均労働時間

日本の企業の多くは、1日8時間の週5日勤務、つまり週40時間労働というのが、おおよその基準となっています。

そして統計によると、月の平均残業時間が25時間程度だそうです。

つまり、月に基本160時間と残業25時間とで、多くの人が月間185時間程度働いているということになります。これは毎日1時間15分残業して、9時間15分働くという計算になります。

ちなみに、日本の正規社員の平均年収の中央値が496万円なので、月収にするとおよそ413000円。時給にして、約2160円です。

※ボーナス含む。残業代は時給の1.25倍で計算。

超ハードコアな働き方とは

では一方、超ハードコアな働き方とは、どれ位を指すのでしょうか。

イーロン・マスク氏の求める超ハードコアな働き方とは、「週80時間労働」だそうです。

これは日本の基本的な労働時間の、倍の時間にあたります。つまり、1日16時間労働ということになります。

昼休み1時間を加えると、会社の拘束時間は17時間になります。往復で2時間通勤に掛かるとすると、1日の19時間は仕事に取られるということになります。

9時始業と考えると、定時が18時(昼休憩1時間含む)で、その後8時間の残業なので、深夜2時まで働くということになります。

深夜2時に仕事が終わっては家に帰れないので(終電が終わっている)、2時間程度前倒しで、朝7時くらいから働き始め、深夜0時まで毎日働くといったところが、実際のイメージに近いでしょう。

そうなると、1日が24時間なので、残り7時間でその他の全てをこなすことになりますから、睡眠時間も必然的に削られてしまいます。

これではもう、完全にブラック企業と同じです。これで効率の良い仕事ができるとは、到底思えません…。

ちなみに、週80時間働いた場合、先程計算した日本の給与から導いた時給2160円で計算すると、月320時間労働となり、

2160円×160時間+2160円×1.25倍(残業割増)×120+2160×1.5(深夜割増)×40=799200円

およそ月収80万円、年収にして960万円(ほぼ1000万円プレーヤー)となります。

「GAFAMに勤めているから年収1000万円ももらえて優秀なのね!」なんて外から見るとそう思えてしまいますが、実態はこういう内訳なのかもしれません。

どう思います?

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「Quiet Quitting」(静かな退職)を望む声も

こうしてGAFAMのような一部の時代をリードする企業が超ハードコアな働き方を求める一方で、世の中には「Quiet Quitting」(静かな退職)を望む声も少なくありません。

Quiet Quittingとは、実際に会社を辞めることではなく、無理せず最低限の仕事をこなすという意味です。

つまり、週40時間の基本労働時間以上は働かない、残業も一切しない。

就業時間外は仕事の電話やメールにも一切対応しない、といった、いわば「給料分以外の労働は一切しない」という働き方を意味します。

もう忙しく働くのが嫌になってしまい、収入は多少減ったとしても、もう少しのんびりと生きていきたい。そのためにも労働時間は最小限にし、仕事を家に持ち込まないというわけです。まぁ、この気持、わかる気がします。

実はこの考え方を持つ人たちは、以前から密かにいました。多くはあえて正社員を選ばず、派遣社員として働く人に多いように思います。

正社員になると給与や福利厚生の面ではメリットがありますが、そのぶん責任や労働時間なども増え、転勤などのリスクも増すのが一般的です。

会社のしがらみなどを含めたわずらわしさを面倒に感じ、オンとオフをきっちり分けたいといった考えから、あえて派遣社員というスタンスを選ぶという人を何人も見てきました。

この傾向を持つ人の多くは、独身者でミニマリスト的傾向の人が多いように感じられます。もしくは過去に過重労働を経験し、メンタルに不調をきたした経験のある方などです。

極めて今っぽい考え方だと思いますし、特に若い人の中には、こういった働き方を望む人も多いように思います。自分にとってのバランスの良い働き方を知っているとも言えるでしょう。

ただ、こうした考えの人の多くは、将来的に結婚をあまり望んでおらず、おひとりさまを貫く決心などを密かに持っている傾向が見られるように感じます。

まとめ

Quiet Quittingな思考の人が増えると、未婚率が上がり更に少子化に拍車が掛かりそうです。

もっとも週80時間も超ハードコアに働いていたら、異性と出会い交流する機会も限られてきますので、こちらも未婚率が増えそうではありますが。

しかし、このような働き方の2極化が、近年どんどんと進んでいるように思えます。だから少子化が進むのでしょう。

もっと緩やかに、楽しく働けるような、これらの中間的な働き方はないもなのでしょうか。

インターネットとグローバル化が進んでから、世界中の企業がライバルと化し、業務もよりスピードが求められようになりました。

人類は技術の進化と共に幸せになるどころか、これではどんどんと不幸になっているようにさえ思えてきます。

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