会社員向け特定支出控除ってなに?どういう時に利用?所得税が安くなるってマジ?
会社員の皆さんは、もうご存知だとは思いますが、特定支出控除について書きます。
「えっ?そんな制度があったの?」
とまだ社内に周知徹底されておらず、ちっょと不利な感じになっている会社員もいるかもしれないと考えてのテーマです。
会社員にとって、お得な控除であることは間違いないので、節税のチャンスが広がることもあるでしょう。
調べたことをシェアしますので、さっと読んでみてください。
もくじ
特定支出控除とは
会社員にとって、随分と使いやすくなった印象の特定支出控除とは、これまで業務には必要にもかかわらず、自腹で支払っていたようなことが多い人にはうれしい制度です。
その制度を利用すると、所得税額がもっと安くなる可能性がでます。
所得から控除されるものとしては、
- 給与所得控除
- 生命保険料控除
- 医療費控除
- 扶養控除
- 社会保険料控除
- 基礎控除
- 配偶者控除
などがありますが、所得から控除される金額が大きいほど課税される金額が少なくなるので節税になりますが、特定支出控除も前述した控除と同じ種類です。
特定支出控除に認められる項目
何でも認められるというものではなく、これまで自腹を切ってきたであろう、
- 通勤費用(上限の手出し分など)
- 引っ越し費用(異動による転勤時)
- 自宅へ帰る費用(単身赴任者の一時帰宅)
- 研修費用
- 資格取得費用
- 業務関連の図書費用、スーツや事務服、交際費
といった6項目については、特定支出控除の対象とされるケースがあります。
ただし全額が特定支出控除の対象ということではなく、給与所得控除額の50%を超えた部分が適用されます。
ちょっと、ややこしいですね。
だから、ピンと来ない人も多いのではないでしょうか・・・。
年収500万円の人の例
年収が500万円の40代が、今まで研修費用に30万円、資格取得のための通学費用に80万円を自己投資したとします。
年収500万円の給与所得控除は、
500万円×20%+44万円
という計算式で導かれて、144万円が給与所得控除となります。
給与所得控除の50%が足きりラインなので、この場合、72万円分はごめんなさいという意味です。
自己投資の金額が110万円ですから、72万円の足きり分を差し引いた残り38万円が特定支出控除額となります。
これが計算式です。
110万円-{(500万円×20%+44万円)×1/2}=38万円
なお、年収によって給与所得控除額は異なりますので、ここは国税庁のサイトなどをよく見てください。
文末に参照リンクを貼っておきます。
まとめ
「会社員向け特定支出控除ってなに?どういう時に利用?所得税が安くなるってマジ?」というテーマで、計算方法や項目について書きました。
実際には計算だけじゃなくて確定申告が必要です。
会社員も確定申告の機会が増えるかもしれませんね。
少し手間ではありますが、数万円の所得税が節税となると、連動して住民税も安くなりますから効果は大きいかもしれません。