認知症には運動・学習・音楽などのリハビリ療法が効果的?認知症のリハビリの種類と特徴について

認知症の治療に欠かせないもののひとつが、薬を使わずに脳を活性化させるリハビリなどの非薬物療法です。認知症のリハビリは「症状を悪化させない」「症状の進行を遅らせる」ということを目的としているのが特徴で、本人ができることや興味を持つことを行いながら、心と体を刺激することが重要になります。認知症のリハビリ療法の種類と特徴や、運動・学習・音楽などを使った認知症のリハビリ療法について説明します。

認知症の運動療法

認知症の運動療法とは、体を動かして認知症の進行を送らせるリハビリ法です。

体を動かすことで寝たきりになるのを防ぐことができ、夜間の良眠を促すといったメリットもあります。

病院や介護施設では理学療法士などの指導のもと、ストレッチやラジオ体操、ウォーキングなどを行います。

また、椅子に座りながら行える簡単な運動もあります。

運動療法は気軽に取り組むことができ、認知症が進行しても継続しやすいのが特徴です。

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認知症の学習療法

認知症の学習療法とは、音読と計算を中心としたいわゆる「頭の体操」と呼ばれるものです。

これは支援者とコミュニケーションをとりながら行うことにより、脳機能維持・改善や、認知症予防を図るリハビリ法となります。

難しい問題を解いたりテレビゲームをしたりするときよりも、簡単な計算や本の音読などをするほうが、前頭前野を活性化させることができ、認知症には有効だといわれています。

また、人とコミュニケーションしている時も脳が活性化することがわかっているため、その点からも有効な方法といえます。

認知症の回想法

認知症の回想法とは、昔の写真や思い入れのある物などを活用して、自分の過去を思い出すことで脳を活性化させるリハビリ法です。

認知症には、「最近の出来事は忘れていても、昔の出来事はよく覚えている」という特徴があります。この特徴を利用しているため、比較的簡単に導入することができます。

記憶のヒントになる小道具を用意し、一緒に話をすることで認知能力の衰えを遅らせます。

回想法には、混乱や不安を解消する効果もあるため、認知症前の安定していた性格があらわれやすいともいわれています。

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認知症の音楽療法

認知症の音楽療法とは、音楽の持つ力を利用するリハビリ法です。

懐かしい音楽を聴いたり、カラオケをしたり、簡単な楽器で音を出すといったことをします。

懐かしい音楽を聴くことで脳へ刺激を与えたり、心身ともにリラックスすることで不安やストレスを減少させる効果が期待できます。

また、歌ったり楽器を演奏したりすることで、身体能力の改善が期待できます。

音楽療法は記憶力や注意力の改善、うつに対しても効果があるといわれています。

リアリティ・オリエンテーション

リアリティ・オリエンテーションとは、日常会話の中に時間や日付、季節、場所、家族の名前といった、今の状況を織り交ぜた会話をする方法です。

現在の情報を入れることで、記憶力を高めます。

認知症の場合、時間や場所がわからなくなる「見当識障害」という症状を主に発症します。

リアリティ・オリエンテーションでは、この見当識の状態を観察し修正する訓練ができるため、「現実見当識訓練」とも呼ばれています。

リアリティ・オリエンテーションは、脳の活性化により症状を遅らせたり改善するだけでなく、今の自分の状況を理解することにより、ストレスを軽減させる効果も期待できます。

まとめ

認知症のリハビリ療法として、運動療法、学習療法、回想法、音楽療法、リアリティオリエンテーションについてと、それぞれの特徴をご紹介しました。

その他のリハビリ療法として、見る・触る・聞く・味わう・匂いをかぐといった「五感」を刺激する「認知刺激療法」というものや、動物と触れ合う「アニマルセラピー」、絵を描く・造形物をつくる創作活動によって五感を刺激する「美術療法」など、様々な認知症のリハビリ療法があります。

認知症の進行を遅らせるためには、できるだけ本人が興味の持てるもの、気に入った方法を選ぶことが、効果に繋がりやすいと考えられています。

リハビリ療法を選ぶ際には、一通り行った中で、もっとも楽しんでいる方法を選択するようにしてみてください。

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