使い捨て手袋 ラテックス製とニトリル製、ポリエチレン製、PVC製の違いについて 特徴と用途など

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使い捨て手袋といったら、新型コロナウィルス感染症の拡大により、世界中で品不足となり価格が高騰したアイテムのひとつです。使い捨て手袋は素材で分類すると、大きくポリエチレン手袋、PVC手袋、ラテックス手袋、ニトリル手袋の4種類に分類されます。

これらの手袋は、それぞれ素材により特徴も異なるので、使用用途によっては向き不向きがあります。ここでは、それぞれの手袋のタイプにおける特徴と、おすすめの用途について説明します。

ポリエチレン手袋

ポリエチレン手袋の一番のメリットは価格が安いことです。食品衛生法に適合している商品も多いので、飲食店や食品工場などでも多く使用されています。

耐油性・耐薬性に優れ、着脱しやすいので、着脱回数が多い用途に適しています。

他の手袋と比較して、手への密着度が低く、強度や伸縮性も低いため、細かい作業には不向きです。

こんな用途におすすめ:調理、食品加工、配膳、軽作業、清掃、感染予防

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PVC手袋

PVC手袋とは、プラスチックやビニールの素材でできている手袋です。比較的コストが安価で、耐油性・耐薬性に優れています。

ポリエチレン手袋よりも強度や伸縮性も高いので、業種を問わず幅広く利用されています。生地が薄めのタイプが多く、細かい作業も可能です。

だだし、ほとんどのPVC手袋にはプラスチックを柔らかくする可塑剤としてフタル酸エステルという成分が含まれています。そのため、食品衛生法により、食品の調理や加工時に使用することが禁止されています。

なかには食品衛生法に適合してることを謳っている商品もありますが、食品の調理や加工に使用するにはフタル酸エステルを含んでいないことが条件となります。使用前によくご確認願います。

こんな用途におすすめ:清掃、美容関係、軽作業、感染予防

ラテックス手袋

ラテックス手袋は天然ゴムが原料なので、伸縮性に優れ手になじみやすく、また滑りにくいため細かい作業に向いています。

強度にも優れているので、長時間の作業にも最適です。

ただし、耐油性・耐薬性は低く、ラテックスアレルギー(天然ゴムアレルギー)を引き起こす場合もあります。

また、ゴムのニオイが気になる方には、長時間の着用は難しいかもしれません。

こんな用途におすすめ:医療用、水仕事、調理、食品加工、軽作業、清掃、感染予防

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ニトリル手袋

ゴム手袋には、天然ゴムを原料としたラテックス手袋と、合成ゴムを原料としたニトリル手袋があります。

ニトリル手袋は、ラテックスアレルギーの人でも使用可能で、耐油性・耐薬性に優れ、フィット感もある万能型の手袋です。

他と比較して価格は少し高めですが、ラテックスフリーが推奨されるなか、医療現場ではニトリル手袋が多く使われているようです。

こんな用途におすすめ:医療用、調理、食品加工、化学実験、感染予防

パウダーのあり/なし、エンボス加工とは?

パウダーのあり/なしについて

手袋のパッケージに「パウダーあり」と記載されている商品は、着脱しやすいように内側にコーンスターチの粉が付いています。

これは天然ゴム手袋によくある加工で、パウダーがついていることで手汗をかいても着脱しやすくなります。しかし、人によってはこのパウダーによって手がかぶれる人もいます。

そのため、パウダーなし(パウダーフリー)のタイプも用意されています。

パウダーなしのタイプでは、多くの場合、着脱しやすいように手袋の内側に特殊加工が施されています。

エンボス加工について

エンボス加工とは、表面に凹凸をつける加工のことです。

手袋の内側にエンボス加工をすると、手汗をかいても着脱がしやすくなります。

また、手袋の外側にエンボス加工を加えると、テープや米などのくっつきやすいものが付着しにくくなります。

まとめ

使い捨て手袋には様々な種類があることがわかりました。代表的なものは素材による4つのタイプです。

「ポリエチレン手袋」と「PVC手袋」は、どちらも安価で耐油性・耐薬性に優れています。伸縮性が低く細かい作業にはあまり向いていませんが、着脱しやすいというメリットがあります。

ただし、PVC手袋は食品の調理や加工時に使用することが、基本的には禁止されていますのでご注意ください。

また、「ラテックス手袋」と「ニトリル手袋」は価格は少し高いですが、伸縮性に優れ滑りにくく、細かい作業や長時間の作業にも最適です。

ただし、ラテックス手袋は耐油性・耐薬性が低く、人によってはアレルギーが出ることもあります。

使い捨て手袋の素材によるそれぞれの特徴を十分に理解して、用途に合わせて使い分けてみてくださいね。

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