うどん発電とは何?仕組みと発電方法、メリット・デメリットについて
うどん発電なるものをご存じですか?決してふざけたものではなく大真面目なプロジェクトです。しかも循環するように考えられているところが素晴らしいです。そんなうどん発電の仕組みと発電方法、メリットやデメリットについてお伝えします。
もくじ
うどん発電とは
「うどん発電」なるものをご存じですか?
そうあの食べる「うどん」で発電するというものです。
うどん発電は、廃棄うどんに水を加え、発酵させることで発生したメタンガスを燃やし、発電するのだそうです。
別にうどんじゃなくても…と思うのは私だけ?
うどん発電の仕組みと発電方法
ではもう少しうどん発電の仕組みと発電方法、それと「うどんまるごと循環プロジェクト」なるものについて見ていきましょう。
うどん発電の仕組みですが、この発電の仕組みには、食品廃棄物や家畜の排泄物などの有機ごみを発酵させて作る「バイオガス発電」の仕組みが利用されています。
うどん県として有名な香川県高松市では、産業機械メーカー「ちよだ製作所」が中心となり「うどんまるごと循環プロジェクト」なるものを行っています。
「うどんまるごと循環プロジェクト」では発電だけを目的とせず、さらに無駄がないような循環の仕組みが考えられています。
そこでの流れは次のとおりです。
うどんの残り(食べない部分)に水と酵母と酵素を加え、エタノール発酵装置でエタノールを作りうどんを茹でるの使用します。
そのときに出た残りカスをメタン発酵装置に入れ、メタンガスを作り、そのメタンガスを燃料として燃やし、タービンを回すことで発電します。
メタン発酵装置で出たカスをたい肥とし、ネギ畑でうどん御薬味となるネギを育てます。
つまり、「うどんまるごと循環プロジェクト」を行うことで、
- エタノール⇒うどんを茹でるのに使用
- 発電
- たい肥⇒ねぎ
と再びうどん作りに役立たせているわけです。
うどんの残りを有効利用することで、再びうどん作りに役立たせる。
なんとも素晴らしい発想です。
うどん発電のメリット
うどん発電のメリットですが、まずはうどんを捨てるために相当の費用がかかっていた支出を抑えることができます。
また、うどん発電のメリットにはカーボンニュートラルという点も上げられます。
どういうことかというと、うどん発電も生成したメタンガス燃焼させることによる発電なので、当然二酸化炭素は発生します。
しかし、うどんの原料となる小麦粉を育てる過程で、光合成により二酸化炭素を吸って育った原料なわけです。
このことにより、二酸化炭素の排出と吸引とが相殺されるというわけです。
一般的な火力発電の場合だと、二酸化炭素を放出するだけですからね。
その他、太陽光発電や風力発電のように自然環境や時間帯に用る影響を受けにくく、安定した発電が可能だったり、いわゆるバイオマス発電と比べ発電プラントの構造がシンプルなため、メンテナンス等の費用が少なくて済むといったメリットも上げられます。
うどん発電のデメリット
では逆に、うどん発電のデメリットについて見てみましょう。
まずはある程度の施設を必要とするため、プラント建設費がかかります。
また、まだ認知度が低いため、うどん発電の導入事例が少なく、売電の流れなどが確立できていません。自分のところで蓄電しておき、利用するという手はあります。
原料となるうどんの残りの回収方法についても、一考の余地が残されているでしょう。
これらは、まだ参入事業者が少ない故の問題であって、参入事業者が増えればプラントの価格も下がり、原料となる廃棄うどんの回収のシステム化も進むと考えられます。
デメリットを排除するには、多くの事業者がうどん発電に興味を持ち参入することですね。
まとめ
それにしてもうどん発電なんて、面白いことを考えるものですね。
うどんが主食のうどん県香川ならではの発想ですね。
でも、こうした誰もが気づかないニッチにビジネスチャンスはあるものです。
普段からアンテナを張っておくことを忘れないようにしておきたいものです。