ウェブサイト制作に対する報酬が安くなっている原因はコモディティ化とCMSの出現か?
アナタが勤めている会社で、
「簡単だからできるよね?」
という言葉を付け足しながら、業務の依頼をしてくる上司、あるいはクライアントはいませんか?
筆者の場合は、性格上、「簡単と知っているならお前がやれ」と口に出す心でつぶやくタイプでしたので、かなり、職場では扱いづらい存在だったかもしれません(汗)
筆者としては、その言い方って、仕事やスキルに対する冒涜だと考えているわけです。
言うならば「アナタじゃないと(品質、信頼性など)ダメなんだ」ではないのかと。
リスペクトのない業務依頼はバッサリ切ります。
特にウェブサイト制作に関しては相対的に報酬が下がっているので、制作過程とコスパについての考察です。
もくじ
4つのフェーズ
あくまでも一般論ですが、制作会社によってフェーズの考え方は異なります。
しかし、大まかな方向性や内容については、大きな違いはありません。
本稿では4つのフェーズに分けて解説します。
単純に言えば、PDCAの考え方に似ています。
- Plan:企画・計画段階
- Do:デザイン・制作
- Check:テスト・実装・修正
- Action:リリース・運用
PDCAの中に細かいステップがあり、一歩ずつクリアして出来上がるというのが本筋です。
これをフリーランスの場合は、全て1人でこなす場合もありますし、横のつながりを活用して分担することもあります。
制作会社となると、制作責任者となるWEBディレクターと各担当によるチームで動くことになります。
ウェブサイトのコモディティ化
ここ近年はウェブサイトのコモディティ化が激しく、制作に対する予算が大幅に削られている気がしてなりません。
マッチングサイトにおいても、5万円前後の報酬という案件が目につくようになりました。
ウェブサイトが5万円で手に入る時代です。
サイトの買収という手もありますしね。
ひと昔、ふた昔前は数百万円レベルの予算を必要としたのですよ、手打ちのウェブサイトであっても・・・。
今さら、そんな昔話は何の参考にもなりませんが、制作における報酬が相対的に下がったのは、WordPressの普及が大きいと考えています。
WordPressが有能すぎる
数あるCMSの中でもWordPressのシェアは、かなり割合が大きい存在です。
W3Techsの調査では、
- WordPress:64.1%
- Shopify:6.0%
- Wix:3.5%
といったように数字がすでに証明してしまっており、日本国内だけでなく世界的に広まっていると言えます。
出典:Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems, November 2022
このWordPressのお蔭で、意思決定から立ち上げ(仮公開)まで、最速1日あれば可能となったことが非常に大きいです。
極論、コストは時間だけとも言えます。
個人使用でもサーバーを契約すれば、インストールはワンボタンで半自動で準備は可能であり、デザインのこれまたフリーで豊富な量が揃っていますから、コンテンツさえ埋めれば良いわけです。
これを知ってしまうと、制作予算が削られるのも無理はありません。
制作より運用にリソースがシフト
このようにWordPressの存在が、制作予算を削ったと言っても過言ではありません。
しかし制作しただけではユーザーからのレスポンスやアクションは皆無のため、運用に予算をかけることが、当たり前になってきました。
つまりマーケティングをベースにしたウェブサイトの制作が必要とされているわけです。
作りました、公開しました、ありがとうございました、ではダメだということです。
集客のためのノウハウを伝授する、あるいはコンサルティングも可能といったことが求められいます。
ゆえに、制作にヒト・モノ・カネ・情報を注ぐのではなく、運用にリソースを割り当てる方がコスパが良いわけです。
そのような流れの中で、SEOやSNSとの連携が注目されているのは、当然と言えるでしょう。
まとめ
「ウェブサイト制作に対する報酬が安くなっている原因はコモディティ化とCMSの出現か?」というテーマで、ウェブサイトのコモディティ化などについて言及しました。
個人的にもWordPressは有能すぎるので利用していますが、沼にハマることがあるんですよね・・・。
テンプレートも目移りしますし(汗)
参照
ブログから大規模サイトまで作れる CMS | WordPress.org 日本語