ストレスには良いストレスもある?良いストレスと悪いストレスの違い 燃え尽き症候群の原因
ストレスは悪いばかりではなく、良いストレスもあるというのをご存知でしょうか。良いストレスと悪いストレスの違いとは何なのか。また、燃え尽き症候群の原因や対策についてもお伝えします。
もくじ
ストレスは悪いばかりじゃない?
ストレスと聞くとどんなイメージを思い浮かべますか。
「ストレスは心身に悪影響を与えるもの」として、「なるべくストレスを受けないようにしなくちゃ」って、私はそう思っていました。
しかし、どうやらストレス全てが悪いわけではないようです。
中には良い作用を起こすストレスというものもあるそうなのです。
そもそもストレスとは何か
そもそもストレスって、一体何なのでしょうか。
何かが起こり、もしくは起ころうとしている時、脳はその何かに対して準備を始めます。そのときに私たちはストレスを感じます。
ストレスを感じているときは肺と心臓の動きが高まります。そして脳からはアドレナリンが溢れ、身体も対処できるように筋肉にエネルギーがいきわたります。
つまり臨戦態勢に入るわけです。この状態がストレス状態です。
ストレス状態のときは、私たちの脳と筋肉はエネルギーをものすごい勢いで消費しますから、後でこの消費に対してエネルギーを補う必要があります。
このストレスを感じる元となるものは、自ら予測できるものもありますが(予め予定されていた試験や試合、プレゼンテーションなど)、日常の中では予期せぬことがストレスを感じさせることも多いです。
むしろ予期せぬことによるストレスのほうが、多いと言っても過言ではないかもしれませんね。
また場合によっては、長時間・習慣的にストレスの原因となるものにさらされ続けている場合もあります。
良いストレスとは
例えば心身ともに健康な状態で、仕事などのプレゼンを行う場合、普段よりテンションが上り、「がんばるぞ」「しっかりやろう」といった気持ちとともに、身体にエネルギーが湧いてくることがあるでしょう。
これはストレスが良い形で作用しているからです。
もしもここでストレスが働かなければ、力も入らず、集中力や脳の働きも今ひとつとなってしまい、良いパフォーマンスができなかったりします。
このように体の状態が良好で、短期間のストレス負荷で物事に挑む場合、大抵は良いパフォーマンスを生み出し、それが自分の自信にも繋がるといった、良い働きをしてくれます。
悪いストレスとは
しかし、反対に悪いストレスというのもあります。
大抵の人はこの「悪いストレス」による悪影響を受けることが多いので、「ストレス=悪いもの」だと思いがちです。
では悪いストレスとは何かと言うと、長期的にストレス状態が続くものです。
特に長期間に渡る長時間労働などのストレスは、悪いストレスの代表です。
長時間労働を毎日続けることで、エネルギーばかりが消費され、脳や身体が疲弊しているにもかかわらず、休息やエネルギーの補給がされないため、全てのエネルギーが枯渇してしまうのです。
これが「燃え尽き症候群」です。
仕事をしながらの子育てや親の介護、病気の治療、家族での問題など、いくつかのストレスとなるものを同時に抱えていときも、エネルギーばかりが消費され、適度な休息やエネルギーの補給を怠ると、燃え尽き症候群を起こします。
ストレスとはどう向き合えばよいのか
よく、長期にわたりものすごく頑張って仕事をし、一区切りがついて休みを取った途端、病気になって倒れる人がいたりします。
これはなぜ起こるかと言うと、慢性的にストレスを受けていると、アドレナリンが継続的に分泌され免疫力が高まった状態にあるのが、このストレスが一気に軽減されたことでアドレナリンの分泌が止まるからです。
アドレナリンの分泌が止まると、免疫力も一気に落ちます。身体は長期の過労にのために疲弊しているため、病気になりやすくなっているので免疫力が落ちたところに疲労が襲い病に倒れるのです。
つまりストレスは、健康な状態で短期的なストレスであれば良い方向に働くものでもあるのですが、それが長期的なストレスが続くとなると、体を壊してしまう悪いストレスとなりやすいのです。
長期的にストレスに晒される場合は、意識的に休息を取ったり、エネルギーを補給するなどをする必要があります。
また、コントロールができないほどに忙しく、全く休息が取れないという場合は、その状況から脱する決断もときに必要でしょう。
そうしない限り、燃え尽き症候群を起こすばかりか、寿命を縮めかねません。くれぐれも気をつけてください。
まとめ
ストレスを感じている状態とは、脳と体が臨戦態勢にある状態と言えます。
ストレスが全くない状態が続くと、人は退屈に感じます。
健康な状態での短期的ストレスは、良いパフォーマンスを得るための要素となります。これが良いストレスの代表です。
ストレス状態では、肺や心臓の働きが増し、アドレナリンの分泌が増え、免疫力が高まると同時に、多くのエネルギーを消費します。
そのためストレスで消費したエネルギーは、その後に休息や食事・睡眠などで補給される必要があります。
しかし、長期的にストレスを受ける場合は、たいてい悪いストレスとなり、燃え尽き症候群などを引き起こす原因となります。
その理由は、ストレスによりエネルギーが消費されるばかりで、休息とエネルギー補給によるリカバリーのバランスが崩れるためです。
ストレスは受けることよりも、そのストレスを補うために休息やエネルギーを頬給することがとても大切となります。
人生においては、ときに多くのストレスを受けるできごとに見舞われることがあります。仕事や子育て、親の介護、病気、家族のトラブルなど、それらが重なり長期的にストレスを受けるような状態が続く要な場合です。
このようなときは、意識的にしっかりと休息を取り、しっかりとエネルギーを補給するようにしましょう。