高齢者が転倒するとどうなる?転倒の危険性と後遺症 転倒骨折のリスクを避けるにはどうすればいい?
高齢者が転倒した場合、どういったリスクが考えられるでしょう。高齢者の転倒の危険性と後遺症、転倒リスクを下げるための工夫や骨折リスクを避ける方法についてお伝えします。
もくじ
高齢者が転倒すると
高齢者が転倒すると、骨折するような大けがを招きやすいです。
若い人に比べて骨がもろく筋肉量も減っているため、ちょっとした転倒でも、簡単に骨が折れてしまうのです。
特に足腰を骨折してしまうと、手術をする事になり入院することになります。
するとしばらく寝たきり状態になるため、その間に筋力が衰えてしまい、骨はくっついても今度は筋力低下により自力で歩くのが困難になっていまい、再び寝たきり状態へと逆戻ってしまいます。
転倒した高齢者の対処について
高齢者が転倒しててしまった場合の対処についてです。
高齢者が転倒したときは、しばらくその場に寝かせた状態にします。急に起こしたり、動かしたりしないようにしてください。
転倒直後はパニックにより痛みを感じないことがあります。
まずは気持ちが落ち着くように、「大丈夫ですよ」と、安心できるような声がけをしてあげましょう。
落ち着いたら、痛みを感じる箇所がないかを聞きましょう。特に、頭を打っていないか、どこか骨折を伴う激しい痛みはないか、状況を聞きましょう。
その後、痛みに応じて病院へ連れて行き、診察を受けるようにしてください。
転倒の危険性と後遺症
些細な骨折が原因で、結果的に寝たきりになってしまう高齢者はとても多いです。
そして、寝たきり生活になると、不思議と認知症を発症します。
認知症になると、脳の機能がどんどんと低下するとともに、様々な臓器までもが機能不全を起こしはじめ、やがて多臓器不全で亡くなるというケースはとても多いです。
骨折をしない場合でも、転倒のショックが自信喪失につながることがあります。特に男性はこうした転倒などがきっかけで自信喪失を起こし、以前より活動的でなくなったり、老人性うつの発症につながることもあります。
なので、転倒による怪我などがない場合などは、そのことを本人があまり気にしないよう、周囲も気遣ってあげる必要があります。
転倒リスクを避けるためにできること
高齢者の転倒を避けるためには、どういった事ができるでしょうか。
まず、なぜ高齢になると転倒リスクが高まるのかについてですが、その主な理由は、
- 加齢による身体機能の低下
- 運動不足
- 病気や薬の影響
があります。
高齢になるに連れ、身体機能は徐々に低下していきます。
筋力は落ち、バランス能力や瞬発力・反射神経が低下します。
そのため、とっさの動きができず、また体も柔軟性を失い固くなっているため、転倒しやすくなるのです。
高齢者の転倒を予防するためには、「下半身(足腰)の筋肉を鍛える」ことが最も大切です。
幸い筋肉はいくつになっても鍛えることができる部位です。日常的に無理のない筋トレを習慣化することで、極力足腰の筋力を落とさないようにしましょう。
また、転倒時の骨折に備え、丈夫な骨を維持するよう食生活にも気を配る必要があります。
骨を強くするには、カルシウムとビタミンDの摂取に加え、適度な運動が大切といわれています。
太陽の光を浴びるとことで、カルシウムの吸収率を高めるビタミンDが作られ、骨を強くします。これらの点を考慮すると、カルシウムやビタミンDのサプリを摂り、朝散歩に出かけると良いでしょう。
更に転倒リスクを軽減するために、住居の各所に手すりを備えたり、外出時には転倒防止用にしっかりした靴選びやウォーキング用の杖なども利用することをおすすめします。
まとめ
体が元気で病気もなかった高齢者が、とある転倒による骨折をきっかけにベッド生活を余儀なくされ、そのまま筋力が衰えて寝たきりになり、亡くなった。
そういう話はわりとよく耳にします。
それくらい、高齢者と転倒による骨折は、気をつけなければならない組み合わせです。
何気ない段差や、ちょっとした傾斜でも、以前よりも足が上がらなくなっていることで、つまづきやすくなります。
また、つまづいいたあとの踏ん張る力が落ちているため、下り坂などで躓くと思わぬスピードがついて大転倒に繋がりかねません。
足腰の筋力を落とさないようにすることと、ウォーキング用の杖などを使うなどで、高齢者の方は転倒リスクを下げる工夫をするようにしてください。
それこそ、注意一秒、怪我一生となりかねませんので、くれぐれも気をつけてください。