行政書士資格は何ヶ月で取得できる?独学でも合格可能といわれるが対策は?
難関資格だけども人気の高い資格のひとつである行政書士。
ウィキペディアの解説によると、
行政書士法に基づく国家資格で、官公署への提出書類および権利義務・事実証明に関する書類の作成、提出手続、行政書士が作成した官公署提出書類に関する行政不服申立て手続(特定行政書士の付記がある者に限る)等の代理、作成に伴う相談などに応ずる専門職で、職務上請求を行うことができる八士業の一つである。
とあります。
具体的に取扱う書類としては、
- 遺言書(自筆証書、公正証書、秘密証書)、遺産分割協議書
- 自動車登録(車庫証明など)、封印(丁種封印制度)
- 帰化申請、国籍取得の届出
- 農地転用の許可申請
- 内容証明、公正証書、会社定款の認証
など、多岐にわたります。
暮らしやビジネスに直結した相談や手続きのニーズに応えられる人材は貴重です。
そんな行政書士資格を独学で合格する道のりなどを調べてみました。
もくじ
試験日程から逆算
行政書士資格の試験は、毎年11月中旬(第二日曜日が濃厚)に行われることが定例化しています。
令和3年度(2021年)は11月14日(日)に行われました。
令和4年度(2022年)においても、コロナ禍の騒ぎが大きくなければ、例年通り11月中旬に行われるものと推測します。
ただし、合格発表は令和4年1月26日、行政書士試験研究センターの公式サイトで合格者の受験番号が閲覧可能ですが、本稿を執筆時点では未発表です。
令和4年度の試験詳細は、もうしばらく後でしょう。
仮に11月中旬ならば、約9ヶ月の勉強時間が得られますが、果たして合格の可能性は高まるのでしょうか。
まず合格率や勉強時間(期間)などのデータを見てみましょう。
行政書士の合格率
過去5年間の社労士の合格者数を、行政書士試験研究センターの公式サイトでチェックしてみました。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和2年 | 41,618 | 4,470 | 10.7% |
令和元年 | 39,821 | 4,571 | 11.5% |
平成30年 | 39,105 | 4,968 | 12.7% |
平成29年 | 40,449 | 6,360 | 15.7% |
平成28年 | 41,053 | 4,084 | 10.0% |
合格率は10%台で推移しています。
しかし、まだまだ合格のハードルは高いと推測されます。
合格に必要な平均勉強時間
ユーキャンでは勉強期間を6ヶ月と設定しています。
今から本稿執筆時点より後、仮に2月にスタートすると十分な試験対策の時間が得られます。
参照:ユーキャンの行政書士資格取得講座|合格までのスケジュール
働きながら資格取得を考えている人は、本年中の合格は大いにチャンスありです。
合格のための勉強方法
さて肝心なのは勉強方法です。
独学となると、
- 通信教育の利用
- 試験対策本での独習
- オンラインや対面の資格講座の受講
などが挙げられます。
費用がかからないのは試験対策本での徹底学習です。
ついで通信教育になります。
通学形式の資格講座は、やや高額になりますが、オンライン受講が可能であれば自宅で勉強できるメリットは大きいです。
合格の可能性を重要視するならば、
- 資格講座(スクール)
- 通信教育
- 試験対策本での独習
という順番になるでしょう。
やはり試験傾向などを熟知している、教えのプロの元で学ぶことが合格の近道と言わざるを得ません。
特に法律知識に関しては、読んで理解するよりもプロ講師のツボを抑える授業の方が吸収しやすいです。
また通信教育においても、工夫がなされたテキストで学ぶ方が、自ら選んだ参考書などよりも合理的。
行政書士試験の合格基準
行政書士試験には合格基準があります。
ちなみに法令科目は憲法、行政法、民法、商法、基礎法学から全60問中46問も出題されます。
8割以上を占めるため、合格には法令科目の攻略は必須です。
しかしトータルでは、
- 法令科目:244点満点中122点以上
- 一般知識:56点満点中24点以上
- 合計:300点満点中180点以上
上記3つをクリアして初めて合格となります。
出題科目をまんべんなく学習するしかありません。
まとめ
「行政書士資格は何ヶ月で取得できる?独学でも合格可能といわれるが対策は?」というテーマで行政書士試験の合格について述べてみました。
難易度の高い資格であることは合格率が物語っています。
10%を超えているとは言え、10人に1人しか合格できない計算ですから、生半可な勉強量とモチベーションでは足りません。
働きながら資格取得を目指す、ある程度の短期間で結果を出したい場合は、戦略的な勉強計画を立てることが求められます。
意地や片手間では合格が遠い資格と言えるでしょう。